おしゃれな洗面所でもっとも大切な要素は洗面器(洗面ボウル)です。ここではまず、おしゃれ感がある「ベッセル式」「ペデスタル型」、2つの洗面器のタイプをご紹介します。タイプを決めた後に水栓、ミラーと他のアイテムをコーディネートしてく方法をご紹介しましょう。
加えて照明や壁紙、床も洗面所を形づくる大切な要素ですから、おしゃれな選び方をあわせて考えていきましょう。
おしゃれな洗面所は洗面器選びから
日本の大手メーカーが手がけている洗面台には、カウンター上部に洗面器が突き出た「オーバーカウンター式」で、しかもカウンター全体を洗面器が覆う「一体型」のタイプが多くみられます。
確かにオーバーカウンター式・一体型の洗面器は機能性に優れています。汚れがたまる箇所が少なくなっていますし、全体を水洗いできますから清潔さが保ちやすいのです。
「国内メーカーの洗面器ではなく、おしゃれな洗面器が欲しい!」そんな方におススメしたいのが「ベッセル式」「ペデスタル型」、2つの洗面器です。
個性的なフォルムを楽しむ「ベッセル式」
「ベッセル式」は、一体型同様オーバーカウンター式洗面器のバリエーションの一つです。カウンター上部に突き出した洗面器が、まるで器のようになっているタイプです。おしゃれなカフェなどで見かけたことがある方も多いことでしょう。
たとえばドイツ「DURAVIT(デュラビット)」社と著名な建築家・フィリップ・スタルクがタッグを組んだ洗面器「ケープコッド」は、上の写真の通り出色のできとなっています。
また信楽など日本古来の焼き物産地も、ベッセル式の洗面器に力を入れ始めました。洗面所を和風のテイストでまとめたいと考えている方は、参考にしてください。
レトロ感が魅力な「ペデスタル型」
洗面器と同一素材・一体型の脚がついているタイプは「ペデスタル型」と呼ばれています。レトロなテイストを持っていますから、カントリーやアールヌーヴォー調のデザインとマッチするでしょう。
水栓、配管もコーディネート
お気に入りの洗面器を見つけたら、水栓のコーディネートをしましょう。
たとえば、先述のデュラビット社など洗面器を手がけているメーカーの多くが水栓も扱っていますから、同じメーカーでそろえれば好相性です。
またベッセル式の洗面器をフローティングデスク風の洗面台に納めるなら、忘れてはいけないのが配管のコーディネートです。クロムメッキされたものなどでおしゃれを楽しみたいものです。
ミラーキャビネットもいいけれど
洗面所のミラーで選びたくなるのが、中に物を収納できるミラーキャビネットです。機能性は十分、便いやすさではベストといえるものですが、どうしてもやぼったい厚みが出てしまいます。
そこで提案したいのが、シンプルな鏡だけを貼る方法です。ペデスタル型など装飾性が高い洗面器なら、凝った額付きを選んでもよいでしょう。
また選びたいのは白熱電球、LEDなら電球色の照明です。蛍光灯色の照明は清潔感がある一方で寒さを感じてしまうもの、一日の始まりと終わりに使う洗面所ですから温かみがある照明で、落ち着いた時間を過ごしたいものです。
壁紙で遊べるのは洗面所ならでは
決して広いとは言えない洗面所のスペースですから、壁紙は遊び心のあるものを選ぶのはいかがでしょう。もしくは少しぜいたくに塗装を施したり、タイルを貼るのもよいでしょう。おしゃれな空間を作っても、費用はあまりかからないのが洗面所の長所になります。
ただし洗面所は、湿度が高くカビが発生しやすいということも忘れてはいけません。壁紙なら汚れが落としやすく、防カビなどの機能性があるものをおススメします。吸湿性の高い珪藻土を用いたり板張りにするのも良いかもしれません。
床は滑らないことが第一
濡れやすい洗面所は滑らないことが第一です。大理石やPタイルなど表面がつるつるしている素材は、注意が必要です。長い付き合いになる洗面所ですから、今は大丈夫でも将来を見越して考えましょう。
滑らず耐水性も高いテラコッタなど素焼きのタイルはいかがでしょうか。もしくは表面がざらついた磁器タイルもよいでしょう。フローリングも良いですが、どうしても耐水性に不安があります。
まとめ
洗面所をおしゃれにする方法として、洗面器に汚れがつきにくいとか、ミラーキャビネットの収納性が高いとか、機能性において日本の洗面台は大きく世界をリードしています。
しかし、海外製に目を向けると、おしゃれな洗面器が目に入ってきます。洗面器を中心にコーディネートし、愛着を持て使い続けたものです。「結果として安くついた」おしゃれな洗面所になることを願っています。