気軽に持ち運べてテーブルの上でも調理ができる、卓上IHクッキングヒーターは便利な存在です。プレート自体は熱くならないという、安全性の高さでも大注目なのです。しかし、IH卓上クッキングヒーターはメーカーもモデルも様々。現在、数多くの商品が販売されていますから選ぶのも一苦労でしょう。
そこで今回は「静かさ」「火力」「電気代」の3つのポイントからIH卓上クッキングヒーターをチェック、おすすめ機種を紹介したいと思います。
静かな卓上IHクッキングヒーターが欲しい!
卓上タイプに限らずIHクッキングヒーターは音がします。例えば「ジー」とか「カチカチ」といった音、これはIHに調理器具が共振しているもので、調理器具の位置をずらしたり火力を落としたり調理器具を別のものにすることで収まるでしょう。
一方、「ブーン」というモーター音ですが、この、IHのコイルを冷やすためのファンが回る音については気になる方も多いよう。卓上タイプならテーブルの上で音が鳴り続けます。
音が静かなタイプはどう選べば良いでしょうか。
静音設計タイプを選ぶ
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Web検索を「卓上タイプ・IHクッキングヒーター・静音」でかけてみると、多くのモデルがヒットします。ただ、静音設計とうたわれているだけでは、どの程度の静かさなのか比べることができません。
そんな中でメーカーが具体的な数値を出しているのがパナソニック「KZ-PH33」です。「弱火なら」という注釈付きですが「25dB」、ささやき声の30dBよりもさらに静かだといいます。
店頭で試してみる
一方で25dBだから気にならないか?というと一概にそうとは言い切れないのが音の問題。ささやき声以下といっても、気になるときには気になるのです。IHは構造上音が出るものとして慣れていくことも、使い続ける上では必要かもしれません。
とはいえ、10年程度前のモデルと比べると、メーカーを問わずIHクッキングヒーターの音は小さくなっています。気になる方は、購入前に店頭で実際に確かめてみてはいかがでしょうか?
火力が強い卓上IHクッキングヒーターが欲しい!
最大火力が1kWや1.2kWといったモデルが多かった卓上IHクッキングヒーターですが、近年では各メーカーが最大火力1.4kWというモデルを発売しています。ビルトインや据え置きIHクッキングヒーターの火力は2.5kWから3.2kWですから非力さは否めません。
少しでも火力を求めるなら
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そんな中、東芝「MR-Z30J」「MR-S20M」は1.42kWのハイパワーをセールスポイントにしています。0.02kWではありますが、一刻も早く調理をしたいという方にとってはありがたいのかも知れません。
上位モデルの「MR-Z30J」は最大火力で34dBという静音性にも注目です。
カセットコンロには勝てない
とはいえ現在の卓上タイプのIHクッキングヒーターは、火力ではカセットコンロに全く歯が立ちません。カセットコンロは、通常販売されているタイプは3.5kW、高火力タイプなら4.1kWといったものも存在しています。仮にIHクッキングヒーターの熱効率を90%、カセットコンロを50%として計算してもIHクッキングヒーターに勝ち目はありません。
いち早い調理が必要ならば他のコンロで加熱をしたうえで、卓上IHクッキングヒーターに移すなど工夫をした方が良さそうです。
電気代のかからない卓上IHクッキングヒーターが欲しい!
カセットコンロには火力で劣る卓上IHクッキングヒーターですが、電気代(ランニングコスト)においては圧勝です。カセットコンロのガスボンベは最大火力の3.5kWで使用した場合1時間ほどで1本を使い切ります。200円程度のコストがかかります。
一方でIHクッキングヒーターの消費電力を1.4kWとして、25円/kWで計算すると1時間で35円の電気代がかかる計算になります。が、熱効率を考えてもランニングコストはIHクッキングヒーターに軍配が上がります。
省電力型=低出力型を選ぶ
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上の計算でもわかる通り、出力が高ければ高いほど電気代がかかってしまうのがIHクッキングヒーターです。ですから電気代が気になるなら低出力のもの、アイリスオーヤマの「IHK-T36」など最大火力が1kW程度のものを選ぶとよいでしょう。
参考:アイリスオーヤマ「1口IHコンロ(1000W)」
https://www.irisohyama.co.jp/products/electrical-appliances/cooking-appliances/ih-cooking-heater/1-ih-cooking-heater/1-ih-cooking-heater-tabletop-1000
このクラスの製品は数千円で購入できますから、コストパフォーマンスという点でも注目です。
まとめ
以上、静かさ、火力、電気代の3点から卓上IHクッキングヒーターを見てきましたが、その他の観点から選ぶというのもアリでしょう。
たとえば静音設計で紹介したパナソニック「KZ-PH33」は、だし汁を取る、煮崩れを抑えるなど、目的に合わせた調理機能を記憶、ボタン一つで呼び出すことができます。
また高火力で紹介した東芝「MR-Z30J」にも、煮込みや揚げ物の調理機能が設定されています。加えて39mmというトップクラスの薄さもこのモデルの優れているところといえるでしょう。
他にも機能では、パナソニックのIHデイリーホットプレート「KZ-CX1-W」などご紹介したいモデルはあり他の項目に掲載していますのでぜひ参考にしてください。
参考:「ビルトイン、据え置き、卓上、各IHクッキングヒーターのおすすめメーカーは?」