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アメリカで愛され続ける「ミッドセンチュリーモダン」スタイルってなに?

家作りに興味がある方や、ヴィンテージの家具や雑貨が好きな方なら、一度は耳にしたことがあるであろう「ミッドセンチュリーモダン」なインテリアスタイル。なんとなくイメージはつくけれど、詳しいことはよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

アメリカのみならず、世界中で人気を保ち続けるミッドセンチュリーモダンのデザインについて、お部屋に取り入れるコツとともにご紹介していきます。

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ミッドセンチュリーモダンの発祥と特徴

まずは発祥と、デザインの特徴についてご紹介します。

発祥

ミッドセンチュリーモダンとは、1940年代から1960年代にアメリカで生まれた、デザインやインテリア様式のことです。

第二次世界大戦中の軍需産業によって、プライウッド(成形積層合板)やFRP(繊維強化プラスチック)などの新しい素材加工の技術革新が進んでいたアメリカは、自国が戦場とならなかったこともあり、終戦後に製造業の力が一気に伸び、大量生産に適応したミッドセンチュリーモダンの住宅や家具が誕生しました。

デザインの特徴

  1. ミニマム・シンプル
    華美な装飾を排し機能性を重視した、シンプルで実用的なデザイン
  2. 異素材ミックス
    人工素材(プラスチック、ビニール、ルーサイト、グラスファイバーなど)と天然素材(木、ガラス、金属、大理石など)をミックスしたデザイン
  3. アクセントカラー
    時代の空気を象徴するような、華やかでポップな色使い
  4. 曲線の多用
    素材加工の技術革新によって可能になった、ユニークで自由度の高い曲線デザイン

ミッドセンチュリーモダンなインテリアを作る3つの方法

お部屋にミッドセンチュリーモダンのエッセンスを取り入れるためのいくつかの方法の中から代表的な3つをご紹介します。

ステートメントピース一つ目を中心にインテリアを構成する

一つ目の方法は、ミッドセンチュリーを象徴するようなデザインの中から、お気に入りのピースを1点選び、それを補完するように他のインテリアを構成してみること。
ミッドセンチュリーモダンのデザインには、現代のアイテムと組み合わせても違和感なくレイアウトできるものが多くあります。

遊び心のある色使い

二つ目、この時代のデザインの特徴です。白・黒・木目などのベーシックな色合いを基調にしつつ、鮮やかなラグやアート、チェアなどアクセントとなるポイントを決め、うるさくなり過ぎないよう周囲との調和を考慮してみましょう。

自然を屋内に取り入れる

最後に、外の要素を屋内に取り入れること。
ミッドセンチュリーモダンの建築では、人工物と自然の融合が重要とされています。観葉植物や、自然モチーフの時計や照明、大きな窓から自然が見える場合は、その景色を引き立てるようなインテリアカラーを選ぶと、雰囲気作りの助けになるでしょう。

ミッドセンチュリーモダンを代表するアメリカのデザイナー

ミッドセンチュリー期は、北欧や日本にも優れたデザイナーがいた時代ですが、ここではアメリカの代表的デザイナーをご紹介します。

Charles and Ray Eams(チャールズ アンド レイ・イームズ)1907–1978、 1912–1988

ミッドセンチュリーモダンデザインのアイコン的存在とも言えるイームズ夫妻。

プライウッドの研究開発から始まり、プラスチック、ファイバーグラス、ワイヤーなどを使用した数々の家具を製作。建築、グラフィックデザイン、映画製作、写真などその才能を様々な分野で発揮した20世紀を代表するデザイナー。

代表作
・オーガニックチェア
・プライウッド ラウンジチェア
・ラウンジチェア&オットマン など

George Nelson(ジョージ・ネルソン)1908 – 1986

デザイナーとしての活躍のみならず、アメリカを代表する家具メーカーHarman Miller(ハーマン・ミラー)社のディレクターを20年以上務め、イームズ夫妻やイサム・ノグチの才能を見出し同社へ招いて、一躍世界的な家具メーカーへと成長させるなど、ミッドセンチュリーのデザイン界を牽引した重鎮。

代表作
・プラットフォームベンチ
・ココナッツチェア
・バブル・ランプ など

Isamu Noguchi(イサム・ノグチ)1904 – 1988

日本人の父とアメリカ人の母を持つ日系アメリカ人。

彫刻、芸術美術、家具や照明デザイン、建築、ランドスケープデザインなど、多岐に渡る活動を通して数々の芸術作品を残した多才なアーティスト。自然を通底とする抽象のフォルムが生み出す世界観が特徴。

代表作
・ノグチ・テーブル
・AKARIシリーズ
・フリーフォームソファとオットマン など

Eero Saarinen(エーロ・サーリネン)1910-1961

フィンランドに生まれ、13歳の時にアメリカに移住した建築家・プロダクトデザイナー。

アーチ状構造や曲線を多く取り入れた、未来的なシンプルさを持つ独特なデザインが特徴。

代表作
・チューリップチェア
・ウームチェア
・ジョン・F・ケネディ空港「TWA空港ターミナル」 など

Harry Bertoia(ハリー・ベルトイア)1915-1978

イタリアに生まれ、15歳の時にアメリカに移住した金属彫刻家。

ジュエリー製作から始め、旧知の仲であったイームズ夫妻との仕事で家具製作に携わった後、アメリカの家具メーカーKnoll(ノル)社の誘いを受けて製作した椅子が大ヒットしたことで一躍有名に。

代表作
・ダイヤモンドチェア など            

まとめ

アメリカを中心に世界中で愛され定番となっているミッドセンチュリーモダン。本来敷居は高くなく、大量生産に適応したアクセシブルなものだったのです。

戦後、新しいものを次々に生み出していったデザイナー達のパワーと心意気。現代のインテリアと上手に組み合わせながら、その時代の雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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参考:
The Spruce
https://www.thespruce.com/things-you-should-know-about-mid-century-1391827
MasterClass
https://www.masterclass.com/articles/mid-century-modern-design-guide

Writing: チチ(アメリカ在住)

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