地中海に近い南欧風のインテリアにしたい。そういう時にちょうどよい素材がテラコッタタイルです。
テラコッタタイルは粘土を成型して焼いた、素焼きのタイルのこと。粘土の素朴な風合いと焼成により変化した独特な色味が魅力です。
古くからインテリアに取り入れられており、インテリア雑誌などでも度々紹介されるほど人気のある建材の一つです。
今回はテラコッタタイルの特徴についてご紹介します。
[MatchingButton]
テラコッタタイルの特徴
テラコッタタイルは粘土を成型して焼いた素焼きタイルを指します。素朴な風合いと、1枚ずつ違った色味になることが特徴です。
インテリアとして取り入れるとレトロ感を引き出してくれます。個性のある素材ですので、全体のバランスを見ながらインテリアの床や壁に取り入れていきましょう。
テラコッタタイルの特徴
タイルの色味が1枚ずつ微妙に違う理由は、産地ごとに採れる粘土が違うこと、焼成時のに温度や湿度がタイルの色味に影響を与えることが大きいです。原料となる粘土の産地や窯元によって違ってくるだけでなく、同じ窯でも、窯に入れる時期、窯に入れた場所によって色味が違ってきます。このような微妙な色の変化が、テラコッタタイルの特徴でもあります。
焼き方が釉をかけない素焼きという点も特徴です。タイルは多孔質で、釉をかけないので少々吸水性があります。一般的なタイルと比べると少し柔らかな感じを受けます。
テラコッタタイルの注意点
テラコッタタイルをインテリアに取り入れる時に注意したい事があります。
それは、素焼きで吸水性が良いので、汚れが染みこんでしまう事がある、ということです。水分と一緒に汚れが染みこんだり、油分が染みこんでしまうのです。
このような事を避けるのには、あらかじめタイル表面にワックスやシーラーを塗り、水分や汚れの浸透を防ぐ方法があります。テラコッタタイルの風合いを壊さず、長く楽しみたい方にオススメです。
テラコッタタイルとテラコッタ調タイルの違い
テラコッタタイルの他に、テラコッタ調タイルという製品群があります。テラコッタ調タイルは、テラコッタの風合いを残しつつ、使いやすいよう改良を施したタイルです。
テラコッタ調タイルは磁器質で釉が施してあるのがポイントです。テラコッタの注意点であった吸水性を極力低くし、キズが付きにくいようになっています。色味はテラコッタタイルにとても近い製品ですが、本物のテラコッタタイルが持つ風合いにはかないません。横に並べると違いがわかってしまいます。
テラコッタタイルのメンテナンス
テラコッタタイルを長く使い続けるためにはメンテナンスが欠かせません。
初期のワックスが肝心
テラコッタタイルは吸水性が良いので、最初のワックス掛けが肝心です。
ワックスはテラコッタタイルの表面に薄い膜を作り、水分や汚れが内部まで浸透するのを防ぎます。こうすることで汚れがつきにくくなるようにします。
ワックスを掛けるタイミングはテラコッタタイルを張る前、もしくは貼り付けて目地を詰める前です。
日常のお手入れ
特別な手入れは必要ありません。ホコリなどはホウキや掃除機で取りのぞきます。
汚れが付いてしまったら
汚れが付いてしまったら、テラコッタタイルの内部まで浸透している可能性があります。一度中まで浸透すると、簡単にはキレイになりません。
まずはウェスを水に濡らして固く絞り、擦ってみてください。落ちない場合は薄めた中性洗剤で拭き取って見ましょう。その後、ウェスを水に濡らして固く絞り洗剤成分を拭き取ります。
・参考:自宅で簡単にできるタイルの手入れ方法【テラコッタ編】,TILE STYLE
施工性、環境性、廃棄物
最後は、少し専門的な内容です。テラコッタタイルの施工性、環境性、廃棄物を知ることも採用時の知識として役に立つことがあります。
テラコッタタイルの施工性
テラコッタタイルは床や壁に貼り付けることができますので、それに合った材料や道具を準備します。ただし、目地の工事には注意が必要です。
テラコッタタイルは吸水性があるので、通常のセラミックタイルと同じように目地工事を行うとタイル表面が汚れてしまいます。目地の施工には注意が必要です。
テラコッタ風タイルは、セラミックタイルと同じで釉が施されているので目地詰めも同じようにできます。
テラコッタタイルの環境性
環境やゴミの問題は、建材を選ぶ基準の一つですね。
テラコッタタイルは、主原料は粘土です。自然にあるものを主原料として、これらを焼き固めて使うため、形状が安定して、施工時や生活している中でも安全です。カビやコケなどで生分解しません。
環境性を知る目安として、「グリーン購入適合製品」や「エコマーク」といった一定の基準をクリアした製品があります。原料、製造、流通まで、環境に配慮していることを示した製品を購入するのが良いかもしれません。
・参考:グリーン購入法.net
・参考:エコマーク事務局
テラコッタタイルの廃棄物
テラコッタタイルは粘土を主原料としていて、生分解せず毒性もありません。質の良いテラコッタタイルは再利用されます。最終的な廃棄処分としては埋め立て処理が一般的です。
・参考:廃棄物の種類の内容とリサイクル方法 ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず,リサイクルハブ
まとめ
今回はテラコッタタイルについてお伝えしました。
アンティーク調や地中海に近い南欧風のインテリアにしたい。そういう時にちょうどよい素材がテラコッタタイルです。
粘度を素焼きにして作るテラコッタタイルは、使う材料や条件により色味が変化し、素朴な風合いが魅力です。
[MatchingButton]