最近の新築物件やリノベーション物件には必ずと言っていいほど推奨されるエコカラット。
よく名前を聞くけど一体どんなものなのでしょう。
材質は何でできているのか、どんな効果があるのか、エコカラットの寿命やお手入れについても詳しく解説していきます。
思ったよりも種類も豊富、お家の中が明るくなるエコカラット。知らなかった事実がたくさん出てきました。
エコカラットとは?どんなメリットがあるの?
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最近名前を聞くことも増えてきたエコカラット。一体どんなものなのでしょうか。エコカラットとは粘土や鉱物などの小さな孔がたくさんある複数の原料をタイル状に焼き上げた建材です。
わかりやすく機能的にいうと「多孔質セラミックス」になります。
エコカラットはリビング、脱衣所、廊下、トイレなど壁があるならどのような場所でも使えます。
匂いを吸着し、湿度を快適に保つ性質があるので家中いろいろな場所に向いているのです。
また、カビやダニに対しても繁殖を抑制する効果があることも分かっています。
これらの機能を持ちながら、家全体や部屋全体に貼らなくてもいいというコスパの高さも人気の秘訣です。
さらにエコカラットはセラミックス素材なので太陽光にも強く耐用年数も土壁や漆喰の壁よりも長く使える傾向にあります。
もしひび割れや欠けが出てしまったとしてもタイル状なので一枚から交換可能です。
(参考:LIXILエコカラット)
エコカラットを貼る目安ですが、一般的には6畳程度の寝室なら4〜5㎡ほど、12畳ほどのリビングなら8〜10㎡ほどと言われています。
このように少ない範囲でしっかりとした効果を実感できるのでお部屋のアクセントタイルとしても使われるのです。
エコカラットは土間や漆喰の壁とどう違う?
エコカラットは多孔質セラミックスと呼ばれる素材でできています。その繊細な無数の孔がジメジメした湿度やホルムアルデヒドなどの有害物質などを吸い込み、家の中の湿度を快適にかつ清潔に保ちます。
エコカラットの起源は日本の「土間、土壁、漆喰」にあります。土間は昔から知られているように湿度や温度を快適に保ってくれる調湿機能に優れています。
その土間の性質をヒントにして、昔から使われている伝統的な素材に、現代の最新技術をミックスして生まれたのがエコカラットなのです。
よく漆喰と比べられるのですが、エコカラットは漆喰の数倍の吸湿効果があると言われています。
漆喰ではできなかったデザインタイルなどにも挑戦できるのでモダンな雰囲気やシャビーな雰囲気にもピッタリ。
漆喰もエコカラットも魅力的ですが、吸湿効果やデザインの豊富さにエコカラット独自の良さがあります。
また土壁や漆喰は塗り壁であり施工も大変ですが、エコカラットはタイル状になっているので施工も早く、またお部屋のアクセントデザイン的な使い方もできます。タイルの模様も木目調だったり石壁のようだったりと色もタイプもバリエーション豊かで、お部屋に取り入れたくなるのも頷けますね。
エコカラットの効果を先に身近で実感したいという方は、エコカラット製のキッチンマットや水筒に入れる乾燥させる棒状のアイテムを使ってみてはいかがでしょうか。
特に水筒の中を乾燥さえてくれるアイテムはとても人気で、使ってみて「なるほど!」と言いたくなるほど、目に見えた効果を実感できるはずです。
エコカラットの寿命
耐久性も高く万能アイテムに見えるエコカラットに寿命はあるのでしょうか。実は土壁や漆喰よりは長く持ちますが成分や製造工程から見ると半永久的にずっと使えるということが分かっています。
とは言っても家の中で使っていくうちに少しずつ吸湿効果はダウンします。明確な寿命はありませんので、あまりにも機能が落ちている、お手入れをしても回復しない、傷が増えてきて見た目にも良くないというときは取り替えも視野に入れておきましょう。
エコカラットの汚れ別のお手入れ方法や傷の補修、貼り替え基準
エコカラットのお手入れは基本的には土壁や漆喰と同じです。日常のお手入れは乾いた布や固く絞った布巾などで優しく拭くだけです。水洗いは避けてください。手垢や軽い汚れなら消しゴムをかけると汚れを拭き取れます。もしご家族がタバコを吸われる場合は、喫煙の程度によりますが定期的に固く絞った布でタイル全体を拭いてヤニ汚れをこまめに除去してください。
エコカラットで注意しなければならない汚れは口紅やマーカー類、クレヨンや樹脂汚れ、墨汁や絵具などです。これらは非常に取りにくい汚れになりますので、できるだけ付着しないように注意しましょう。
小さな範囲の調味料等による汚れは塩素系漂白剤を綿棒に少し取り、軽く叩くように塗ります。一日置くと薄くなっていますが、しつこい汚れには数回この工程を繰り返すと効果的です。
汚れの種類によっては上記の方法では取り切れないものもあります。無理に取ろうとすると却って汚れが広がったり、エコカラットが痛んだりしてしまう場合も。濡れた雑巾や砂消しゴム、キッチンの硬いスポンジ類やたわしなどもエコカラットには厳禁です。
傷がついた場合は専用のコーキング剤を用いて傷を目立たなくできます。それでも目立つ傷、汚れがある場合はその部分だけを貼り替えることをお奨めします。
まとめ
以上がエコカラットのメリットデメリット、お手入れ方法の解説です。
エコカラットは最新の技術と元に作られているのでお手入れも簡単で耐久性もあります。とはいえ元は天然素材ですので、荒く使っても大丈夫というわけではありません。
吸湿効果や防ダニ、防カビ効果などお子様がいるご家庭にもぜひ使って欲しい素材です。
エコカラットをおうちに取り入れた際には、その優れた効果が長く続くよう大切にお手入れをしていきたいですね。