ご自宅の室内壁の仕上げには、何が使われていますか。よく使われているのは壁紙ですが、モルタルで壁を仕上げるという方法もあります。見た目がおしゃれなインテリアになるモルタル壁ですが、モルタルの性質がゆえに生じてしまう使いにくさもあります。
この記事では、モルタル壁を取り入れることによるメリットやデメリット、日頃のお手入れ方法についてご紹介します。
室内モルタル壁のメリット
室内の壁をモルタルで仕上げることによって得られるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
継ぎ目のない見た目に仕上がる
住宅の内壁によく使われる壁紙は、壁に継ぎ目が見えてしまいます。モルタル壁は塗って仕上げるため継ぎ目がなく、きれいな見た目に仕上がります。施工性が高く、部屋の壁の形に合わせて使えます。様々なテイストのインテリアにも合わせやすいでしょう。
手仕上げならではの温かみがある
出来ばえは職人の腕に左右されますが、手仕上げならではの温かみがあり、味わい深さもあります。オリジナルなデザインも楽しめるでしょう。
仕上げの種類もいろいろ
凹凸のないなめらかな表面にしたり、刷毛を引いて細かい線を付けたりと、好みの仕上げを選べるでしょう。また、モルタルはグレーのような色だけでなく、色付けもできます。
耐火性がある
モルタルには耐火性があり、万が一燃えても有毒ガスは発生しません。表面に塗装をすることで耐水性も向上するため、キッチンなどの壁にも使えます。
室内モルタル壁のデメリット
モルタル壁にはたくさんのメリットがあることが分かりましたが、知っておきたいデメリットもありますのでご紹介します。
コストが高い
施工期間が長く、職人による手仕上げのため人件費もかかります。また、長くきれいに使用するためには定期的な補修などのメンテナンス費用も必要でしょう。
ヒビ割れが起こることも
モルタルの性質上、ヒビ割れを起こす可能性もあります。そこからホコリや汚れなどが入り込んでしまうことも。定期的に補修したり塗装したりしましょう。
水分を吸収する
モルタル壁自体の防水性は低いです。防水性を持たせるためには表面に塗装をすることが必要とされます。
汚れが付きやすい
汚れは付きやすいため、汚れが付いた場合はなるべく早く拭き取りましょう。表面を凹凸のある仕上がりにすると、より汚れが付きやすく、掃除がしにくい場合もあります。
室内モルタル壁の掃除方法
モルタル壁のお手入れ方法をご紹介します。
普段のお手入れとしては、柔らかいブラシやスポンジに水を含ませ、やさしくこすりましょう。汚れが気になる場合などは、薄めた中性洗剤を使う方法がおすすめです。洗剤を使った後は水洗いをしましょう。凹凸のないなめらかな仕上がりにすると、よりお手入れがしやすいです。
モルタルとは?
そもそもモルタルとは何なのでしょうか。その性質や様々な使い方についてご説明します。
モルタルの性質
モルタルはセメントに砂と水を加えたものです。同じくセメントを使ってつくられるものにコンクリートがありますが、こちらはセメントに砂と砂利、水を混ぜたもののため異なります。モルタルはコンクリートよりも強度は劣りますが、柔軟性があり扱いやすいという性質もあります。また、耐火性があります。燃えたとしても有毒ガスは発生しません。一方、モルタル自体の防水性は低いという特徴もあります。
モルタルの用途
今回は室内のモルタル壁についてご紹介しましたが、外壁に使われることもあります。それ以外にもモルタルにはいろいろな用途があり、例えば室内の床にも使われます。様々なテイストのインテリアに合わせやすく、おしゃれなカフェやスタジオのような雰囲気になるでしょう。
ただし、モルタル仕上げの床は硬いため、転倒するとケガの危険性もあります。加えて、防音性が低いため、マンションのリフォームでは使えないこともあるでしょう。
さらに、玄関や土間など土足で歩く床や、駐車場の床面の仕上げに使われることもあります。
ブロックやレンガを積み重ねたり並べたりするだけでは崩れてしまいますが、そこでもモルタルは活躍します。それらの間に塗ることで接着剤としての役割も果たすのです。さらに、壁面にモルタルを塗ってその上にタイルを張ることもできるため、下地材としても使われています。
まとめ
室内をモルタル壁にすることで継ぎ目がなくきれいに仕上がり、オリジナリティのある見た目にもなります。施工性もあるため、好みの仕上がりを選ぶ楽しさも魅力でしょう。ただし、コスト面やヒビ割れ、汚れが付きやすいなどのデメリットもあります。
モルタル壁を検討する際には、きれいに長く使用するために適切なお手入れや定期的なメンテナンスも必要と心得た上で、導入の可否を決めましょう。