お部屋をちょっと工夫して使うのに効果的な小上がり。畳の小上がりもありますが、「せっかくならフローリングの小上がりがいい!」という方へ、今回は自宅への導入方法をお伝えします。
小上がりは大掛かりな工事が必須なものではありません。ちょっとした工夫でできる方法もあるのです。フローリングの小上がりならではの長所や魅力を、ぜひ生活の中に活かしてみましょう。
小上がりのメリットとデメリット
まずは小上がりを取り入れた場合のメリットとデメリットを確認しておきましょう。デザイン的にも実用的にもメリットのある小上がりですが、安全面での課題も潜んでいるのです。
小上がりのメリット
小上がりには、生活を快適にするさまざまなメリットがあります。
・部屋の中でゾーニングできる
お部屋の中に小上がりを設けることで「ここは寝転がっても良い場所」「ここは子供のおもちゃを置いても良い場所」など、特別な場所であるというゾーニングが可能になります。通常なら壁で仕切って別の部屋とするゾーニングを、壁を隔てることなく行えるという点はメリットになり得ます。
小さい子どもがいる場合、食卓の周りで子どもがおもちゃを広げるよりも、小上がりでのほうが余裕をもって様子を眺められるかもしれません。
・収納が増やせる
小上がりの段差に収納スペースを作ることも可能です。また、小上がりに床下収納を作っても良いでしょう。いずれにしても、お部屋の収納力アップに繋がります。
・段差に腰かけることができる
家事に疲れたら、小上がりに腰かけて一息。そんな使い方ができるのも小上がりのメリットです。足腰が弱くなった高齢の方にとっても、腰かけやすい場所があるというのは家の住みやすさに繋がるのではないでしょうか。
小上がりのデメリット
・段差につまずく・ぶつかる可能性がある
部屋の中に意図的に段差を作ることになり、小上がりの場所によってはバリアフリーの観点で見ると問題点を増やすことになります。小さい子どもがいる家庭では、高さに注意して作る必要があります。
・部屋のレイアウト変えの自由度が下がる
長く住んでいると、お部屋の模様替えや家具を使いやすい場所に移動させたいと思うことがあるかもしれません。そんなとき、小上がりがあると家具の移動に制限が出てしまう場合があります。
・ロボット掃除機で一度に掃除できない
段差があるため、ロボット掃除機で一度でお部屋まるごとキレイにすることは難しくなります。お仕事が忙しく、今現在ロボット掃除機に頼っている方はこの点に注意が必要です。
フローリングの小上がりの魅力
小上がりのメリットを解説しましたが、ここでフローリングの小上がりならではの魅力もご紹介します。
洋風家具を違和感なく置きやすい
たとえばソファーを置きたい場合、畳の上では違和感を覚える方もいるかもしれません。その点、フローリングの小上がりなら様式の雰囲気で揃えることが可能です。
木目を楽しむことができる
木で作られたナチュラルな空間が好きな方であれば、木目を楽しめるフローリングの小上がりは魅力でしょう。木の質感をより感じるためには、無垢材を取り入れてみるのも◎。
フローリングの小上がりを自宅に作る方法
フローリングの小上がりを作る方法には、主に以下の3つの方法があります。
・小上がりユニットを購入する
・小上がりをDIYする
・業者に小上がりの作成を依頼する
一つずつ解説します。
小上がりユニットを購入する
市販されているユニットを購入し、家で組み立てることで小上がりができます。商品によってフローリングの色や素材、収納量や大きさまでさまざまで、自分の理想に近いものを探すことも可能です。
大きな荷物となる場合があるので、包装の大きさと搬入経路の広さはあらかじめチェックしておきましょう。
小上がりをDIYする
自分で小上がりを作るとなると難しく感じるかもしれません。しかしなるべくカンタンにDIYできるよう工夫することもできます。
・カラーボックスを活用
複数のカラーボックスを購入し、並べた上に板を敷くことで小上がりを作ることができます。この方法なら、カラーボックスの収納をそのまま利用することも可能です。表面にお好みのフローリング材を張って仕上げても良いでしょう。
・木製パレットを活用
パレットはフォークリフトで荷物を運搬するときに使われる土台。厚みがあり、重ねることで小上がりとして利用することも可能です。
ホームセンターなどで使用済みのパレットを譲ってもらえる場合もありますが、中古のパレットは人によっては汚れや傷みが気になるかもしれません。新品はネットショップや専門店で購入することができます。
業者に小上がりの作成を依頼する
自分で作る自信や時間がない、しっかりとした出来上がりを求めたい。そんな方は業者への依頼がおすすめです。打ち合わせに入る前に、どんな小上がりにしたいのか具体的なイメージを持っておくと良いでしょう。
小上がりを作るときの注意点
小上がりを使いやすいものにするためには、いくつかのコツがあります。最後に、小上がりを作る前にチェックしておきたいポイントを3つ解説します。
適切な高さを確認する
小上がりの高さには30cm~40cmが推奨されています。この高さは立ち座りの動作や収納スペースの確保を考慮したものです。もし収納を重要視しない、昇り降りの負担を減らしたいのであればもっと低くしても良いでしょう。
ただし10cm程度まで低くしてしまうと、子どもつまずくリスクが高まる可能性も。また、お部屋の高さとの兼ね合いも大切です。床が数十cm高くなったとして、そのスペースに圧迫感があるかどうかをシミュレーションすると良いでしょう。
収納に何を入れるか決める
小上がりの収納は万能ではありません。「お部屋がスッキリすると期待して小上がりを作ったは良いけど、肝心の収納が思っていたより小さい」ということも起こり得ます。
小上がりの収納はどのくらいの大きさなのか、そして何を収納するのかはあらかじめ考えておきましょう。
間仕切りはあったほうが良い?
小上がりの周りを囲うように、間仕切りを設置する方法もあります。この場合、小上がりのプライベート性が高まり音・匂いも通しづらい空間となります。間仕切りを設置しない場合は、同一の空間として気軽に利用しやすいというメリットが得られるでしょう。
小上がりを静かにくつろぐ空間にしたいか、家庭の団らんの場にしたいのか。使い方は人それぞれです。用途に合わせて間仕切りを設置するかしないか、検討しましょう。
まとめ
フローリングの小上がりの魅力や、作り方について解説しました。好きなデザインの小上がりがあれば、収納などの実用性もさることながらお部屋の景観も楽しめるでしょう。
そしていつまでもお気に入りのお部屋であるために、使いやすい高さや収納などもチェックすることが大切です。ぜひ小上がり選びの参考としてみてください。