土間と聞くとどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。多くの方は、靴を履いたままでも家の中に上がれるというイメージを持たれるようです。しかし、土間を設置することにはさまざまなメリットがあります。
そこで今回は、土間のメリットについてまとめました。加えてデメリットと対策方法についても紹介します。土間の設置に興味のある方は参考にしてください。
土間の定義とは
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土間とは、家の中にある土足の空間のことです。日本における土間の歴史は古く、縄文時代の竪穴式住居が土間の始まりといわれています。土間の文化は江戸時代や明治時代にも受け継がれており、外の地面と同じ高さに土を固めた玄関と土間がありました。
昭和時代になると西洋文化が流通した影響により、土間という概念がなくなります。その結果、土足の部分は靴の履き替えをする玄関のみとなりました。しかし、21世紀になると、土間を取り入れた住宅が再び脚光を浴びるようになっています。
土間のメリット
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土間の設置に興味のある方の中には、どのようなメリットがあるのかを知りたいという方もいらっしゃるでしょう。土間にはおもに4つのメリットがあります。
コミュニケーションの空間として利用できる
土間は多目的に利用できるスペースです。休日にはバイクや自転車をメンテナンスする場所として利用できますし、雨の日には子どもの遊び場として利用できます。また、夏場にはダイニングやリビングの代わりとして、土間でくつろぐこともできるでしょう。
土間があることで家族全員が気軽に集まりやすくなります。そのため、コミュニケーションの空間として利用できるのです。
収納スペースとして利用できる
自家用車を所有している方の中には、冬用のスタッドレスタイヤやホイールの保管場所に困っている方もおられることでしょう。土間があれば、一時的な保管スペースとしても利用できます。また、キャンプやバーベキューなどのアウトドア用品を収納する場所としても重宝します。
家の中にしまっておきたいものの、保管する場所が見つからないという方は、土間を収納スペースとしても活用できるでしょう。
天候を気にせず作業できる
土間があると、天候を気にせずいつでもガーデニングを楽しめます。土間はリビングやダイニングとは異なり、土足での作業が可能です。そのため、天候の悪い日には、土間で土いじりができるでしょう。ガーデニングによって土間が汚れた場合でも、ほうきを使って簡単に掃除ができます。
多くの家庭では、洗濯物を乾かす場所としてベランダを利用しています。しかし、ベランダに屋根がない場合には、雨の日に洗濯物を干すのは難しいでしょう。そのようなときでも、土間があればベランダの代わりの場所として洗濯物を乾かせます。
来客のときも便利
土間は家族だけでなく、来客を迎えるときにも重宝します。靴を脱がずに家の中に招くことができるので、気軽に招待できるでしょう。ホームパーティーのときには、土間を靴の置き場として利用できます。そのため、大人数の集まりにも対応できるでしょう。
土間のデメリット
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土間には、リビングやダイニングにはないメリットがあります。一方で、土間特有のリスクもあるので注意が必要です。ここでは、土間のデメリットとして3つ紹介します。それぞれのデメリットに解決策を紹介しているので、土間の設置を検討されている方は参考にしてください。
土などの汚れが目立ちやすい
土間は掃除が手軽な反面、汚れが目立ちやすいというデメリットがあります。特に、雨の日に自転車やベビーカーを土間に保管するときや、灯油などを土間にしまっておくときには、土間の汚れが気になることもあるでしょう。
土間の汚れを防ぐ方法として、水栓や排水設備の設置があげられます。いつでも水を使用した掃除ができる土間を作ることで気軽に清掃ができます。
湿気がこもりやすい
土間は湿気がこもりやすい場所の一つです。理由として、外の冷たい空気と家の中の暖かい空気が土間でぶつかり合うためです。そのため、冬場には結露が生じることもあるでしょう。
土間の湿気対策としておすすめなのが、調湿効果のある素材の壁を土間部分に設置することです。おすすめは珪藻土です。珪藻土は調湿効果や消臭効果に優れています。加えて、耐火性もあるので土間でバーベキューを楽しむこともできるでしょう。
また珪藻土の壁の使用が難しい場合には、こまめに土間の空気の循環を促すことで湿気を外に逃がせます。
冬場は家が冷えやすい
土間のもう一つのデメリットとして底冷えの問題があります。土間は基礎の上に設置するので、冷気が家の中に入りやすくなるでしょう。
底冷えの対策として、リビングと土間の間に二重サッシを取り付ける、土間に石油ストーブを設置するといった方法があります。
まとめ
今回の記事では、土間のメリットとデメリットを紹介しました。土間にはコミュニケーションの空間として利用できる、収納スペースとして利用できるといったメリットがあります。また、来客を迎えるときにも重宝するでしょう。
一方でデメリットもあります。湿気がこもりやすい、冬場は家が冷えやすいといったデメリットがありますが、土間に珪藻土の壁を使用したり、リビングと土間の間に二重サッシを取り付けるなどの対策を取ることで問題を解決できます。