子供が落書きしてしまったり、部屋の雰囲気を変えてみたくなったり。ちょっと自分で壁紙を塗装してみようかな、と思ったことはありませんか?しかし壁紙の塗装がうまくいくとは限りません。いざ着手してみると「けっこう難しくて、前より汚くなっちゃった」なんてことも。
今回は、壁紙の塗装を自分でする時に気を付けたいポイントを4つ、お伝えします。
自分でしてもいい?壁紙塗装DIYの、デメリットとメリット
壁紙を自分で塗装するとなると、様々な困難に直面するでしょう。しかし色を選ぶ楽しみや自由度があるのもDIYの良いところ。
DIYにおいては、たくさんの知識が必要になります。壁紙の性質、適した塗料、必要な道具や塗り方。さらに塗った後に起こり得る事まで知っておかないと、「こんなはずじゃなかった」ということになりかねないのです。
まず、自分で塗装する場合に考えられるデメリットを確認しましょう。
塗装DIYのデメリット
・手間や技術が必要
塗装の方法を学ぶ、道具を揃えるなど準備段階から手間がかかると言っても良いでしょう。また、塗装の段階に入っても刷毛などの道具の使い方で苦戦するかもしれません。
・壁紙が剥がれることがある
塗料を塗ることで、壁紙が縮んで剥がれてくる場合があります。もともと壁紙は、水分の吸収と乾燥を繰り返すうちに縮んでくるものとされています。キッチン周りの壁紙が剥がれやすいことがその一例と言えるでしょう。
・壁紙を交換したい時、うまく剥がれない場合がある
塗装した壁紙は分厚くなってしまうため、一般的に剥がしづらくなると言われています。この剥がしづらさのせいで、今後業者にリフォームの依頼をする時、壁紙交換の工賃が割高になる可能性があります。
塗装DIYのメリット
・業者に依頼するよりも安い
一般的に、業者へ依頼した場合よりDIYの方が安上がりと言われています。人件費が浮くというのがその理由とされています。
・自分の好きな時間にできる
業者と相談して、日時を決める必要がありません。仕事等で忙しく予定が立てづらい方には、この自由さは大きなメリットとなることも。
失敗のデメリットもありますが、自由であるというメリットもあるため、壁紙を自分で塗装することも選択肢に入り得るでしょう。
そして自分で塗装するなら、できるだけ失敗のリスクを減らしておきたいところ。次に失敗のリスクを減らすポイントを解説します。
壁紙塗装のDIY、4つのポイント
では、実際にDIYする時のチェックポイントを改めて確認しましょう。
1.塗装できる壁紙か確認
2.塗料の選び方に注意
3.塗料の塗り方に注意
4.塗装ではできないことがある
この4点を確認することで、やり直しや修繕費用の発生といったリスクを低くできるでしょう。理想の壁紙で生活するために、ひとつずつ確認していきましょう。
1.塗装できる壁紙か確認
塗装ができると言われている種類は、ビニール素材の壁紙です。
壁紙には、塗装に向かない物もあります。布製は塗料を吸い込んでしまい仕上がりが悪く、紙製は水分で破ける可能性があるため、塗装に向いていないとされています。
ただし、ビニール素材の壁紙であっても撥水性や防汚性があるものは塗装に向いていない場合があります。
今の壁紙が塗装に向いているのか、次の方法で確かめてみましょう。
・霧吹きで水をかけてみる
水が馴染めばよいのですが、玉状にはじかれている場合には塗装がうまくいかない可能性があります。
・セロハンテープを貼ってみる
セロハンテープがしっかり貼り付かないものは、塗料のノリもよくない可能性があります。
・目立たない部分で試し塗りをしてみる
一番わかりやすいと言われる方法です。少量の塗料を目立たない所に塗って、塗料がはじかれないか確認しましょう。
2.塗料の選び方に注意
壁紙に塗る塗料は、基本的に水性塗料が推奨されています。その中でも、「壁紙用」と用途が明記されているものを選ぶと良いでしょう。
油性塗料はシンナー臭が強く、人体への影響が懸念されることもあります。室内でDIYするのであれば、比較的匂いが少なく取り扱いもカンタンな水性塗料が推奨されています。
さらに、水性塗料の中でも壁紙塗装に向いたものがあります。ビニール製の壁紙には可塑剤という、しなやかさを維持するための薬剤が含まれています。この可塑剤と相性の良い水性塗料を選ぶ必要があるのです。
「壁紙用」とされている水性塗料は、一般的にこの可塑剤の影響を受けないとされており、キレイな仕上がりのために役立つ塗料です。
3.塗料の塗り方に注意
一般的に塗料は2回塗りが推奨されています。1回塗っただけではムラやかすれが生じていることがあり、いったん乾かした後での重ね塗りが必要とされています。1回でまとめて厚塗りをした場合、ひび割れにつながることも。
4.塗装ではできないことがある
塗装でできることには限界があります。
まず、壁紙を新品にするような働きは基本的にありません。そもそも壁紙は、少しずつ劣化するものと言われています。塗装によって表面はキレイになりますが、基本的に壁紙そのものの劣化を防ぐことはできません。
また、塗装しても細かい表面のキズや凹凸は隠すことができないとされています。「木材を塗装しても、木目は見えたまま」という例がわかりやすいでしょう。人によっては、塗装することでキズや凹凸がかえって目立つように感じるかもしれません。
まとめ
壁紙の塗装は、自分で行うとなると失敗の可能性があります。塗装に向いた壁紙や塗り方などを知っておくことで、かえって汚くなってしまったり修復費用がかかるリスクを減らすことができるでしょう。
塗り始める前に、特にチェックしておくと良いポイントを4つ紹介しました。壁紙の塗装をDIYしようかな、と考えている方はぜひ参考にしてください。