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使い勝手の良いレイアウトはどれ?4種類のキッチンから考える

使い勝手の良いレイアウトはどれ?4種類のキッチンから考える

キッチンは「オープンキッチン」と「クローズ(ド)キッチン」に大別できますが、レイアウトによってオープンキッチンは「アイランド」「ペニンシュラ」の2つ、クローズキッチンは「L型」「I型」の2つ、以上の4つに分けることができます。

 キッチンのリノベーションを考えるとき、これら4種類のレイアウトの使い勝手の良さについて気になります。ここでは具体的に、アイランド、ペニンシュラ、L型、

I型の使い勝手が良いシーンと悪いシーンについて見ていきましょう。

アイランドキッチンとは?


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コンロとシンクがダイニング側に「島(アイランド)」のように飛び出したキッチンレイアウトが「アイランドキッチン」です。リビングやダイニングとコーディネイトがしやすく、オシャレな見た目から、人気が高いオープンキッチンのバリエーションの一つです。リノベーションで希望される方が最も多いキッチンレイアウトです。

 
使い勝手が良いシーン

● 「ながら」で作業がやりやすい
● アイランドを囲んで作業ができる
● 調理後に配膳しやすい 

アイランドキッチンで使い勝手の良さを感じるのは「ながら」のシーンです。作業中に顔を上げればダイニングやリビングを見渡すことができますから、様子をうかがったり会話を楽しんだりすることができます。子どもがまだ小さかったり、来客時に、特に使い勝手の良さを感じるでしょう。
 
アイランドキッチンはコンロやシンクを囲むようにして作業ができます。家族や友人たちと料理を楽しむ場合に使い勝手の良さを感じるレイアウトです。後片付けなどのヘルプを得やすいレイアウトということができます。
 
アイランド部分は配膳台として利用することができるのも使い勝手の良さを感じる点です。カウンターを設けることで簡単な食事を取ることができたり、バーのような楽しみ方ができたりするのもアイランドキッチンならではといえるでしょう。
 
使い勝手が悪いシーン

● 充分な作業スペースが取りにくい
● 調理時に体を反転する必要がある
● 調理の匂いがリビングへただよいがち
● ダイニングやリビングから丸見えになる 

アイランドキッチンの最大のデメリットはスペースを広く取りすぎるところです。アイランドの両側の通路部分がムダ!場合によっては作業スペースが取りにくく、使い勝手の悪さを感じるでしょう。
 
またアイランドキッチンのレイアウトでは、アイランド側でおこなったり、壁際でおこなったりと作業の流れが分断されます。調理中に何度も体を反転させなければなりませんから、わずらわしさを感じるかもしれません。
 
他にも、揚げ物や煮込みなど料理の匂いの強い場合にリビング側へただよいやすかったり、調理中や調理後のキッチンがダイニングやリビングから丸見えになるというのも、アイランドキッチンの使い勝手の悪さです。強力なレンジフードを選んだり、手元を隠したりする工夫が必要になります。

ペニンシュラキッチンとは?


 
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アイランドキッチンと似ていますが、片側が壁に引っ付いたレイアウトがペニンシュラキッチンです。アイランドと同じくオープンキッチンの一種ですから、使い勝手の良いシーン・悪いシーンは似ています。
 
● アイランドよりも限られたスペースにレイアウトしやすい
● 片側が壁についているので周りを囲んでの作業が難しい 

以上がアイランドとペニンシュラが異なる点です。限られたスペースでオープンキッチンを実現したい場合は、ペニンシュラキッチンがおススメです。
 

L型キッチンとは?


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壁に引っ付いてレイアウトされるクローズキッチンの中で、2面の壁を使うのが「L型キッチン」です。メリットはスペースにムダがないこと、頭上は全て収納に活かすことができますし、アイランドキッチンのような通路を確保する必要はありません。
 

使い勝手が良いシーン

● 調理中の動作にムダがない
● 作業に集中できる
● 散らかっていても目立たない 

調理中は左右に移動するだけ、L型キッチンの使い勝手の良さを感じるシーンです。アイランドやペニンシュラと違って体を反転させる必要がありませんから、作業効率はアップするでしょう。
 
キッチンをL型にレイアウトすると作業中は顔を上げても壁しか見えません。ムダなものが視界に入りませんから作業に集中できる、調理時間の短縮が見込めるのも使い勝手の良さといえます。
 
またダイニングやリビングから距離が離れていますから、少々散らかっていても見えにくいというのも良い点です。たとえば、急な来客時にあわてることは少なくなるというのも使い勝手のよい点です。
 

使い勝手が悪いシーン

● 「ながら」で作業がしにくい
● キッチンにしか使えない 

顔を上げても壁しか見えないL型キッチンレイアウトは、「ながら」での使い勝手は悪くなります。家族から呼びかけられたり、テレビから笑い声が聞こえるたびに振り返らなくてはならないのは、使い勝手の悪さといえるでしょう。
 
またカウンターを設けることができないのもL型キッチンの使い勝手の悪さです。キッチン以外の活用ができないのは残念な点と考えることができます。

 

I型キッチンとは?

使い勝手の良いレイアウトはどれ?4種類のキッチンから考える

L型キッチンと似ていますが、設備のすべてが一列にレイアウトされたのが「I型キッチン」です。L型と同じくクローズキッチンに分類されますから使い勝手の良いシーン・悪いシーンは似ています。
 
● L型よりもコンパクト 

以上がI型のキッチンレイアウト、限られたスペースしかないならばベストのレイアウトと考えることができるでしょう。その分複数で作業をする場合に使い勝手の悪さを感じるのもI型レイアウトです。

まとめ

以上4種類のキッチンレイアウトを使い勝手の良さから考えてきました。それぞれ一長一短がありますから、どれがベストとはいいづらいのです。

しかし間違いないのは、限られたスペースでアイランドやペニンシュラという選択は避けるべきということ。使い勝手が格段に悪くなってしまいます。