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クローゼットの扉を引き戸にリフォームすると、どんなメリットがあるの?

クローゼットの扉を引き戸にリフォームすると、どんなメリットがあるの?


クローゼットの扉には様々なタイプがあります。折れ戸や開き戸、引き戸などそれぞれにメリットがあり使用感も大きく変わります。

その中でも、今回は引き戸のメリットについて詳しく解説します。引き戸のデザインが好きな方も、引き戸の機能を知りたい方も。「クローゼットを引き戸にしてみたい」という方は、ぜひ参考になさってください。
 

クローゼットに引き戸を使うメリット

クローゼットの扉を引き戸にリフォームすると、どんなメリットがあるの?


クローゼットを引き戸にした場合の主なメリットは3つあります。

・手前にスペースが必要ない
・上吊り式なら掃除しやすい
・前後の移動が少なく、比較的バリアフリー

1つずつ解説します。


【手前にスペースが必要ない】

引き戸は真横に移動するため、他の扉と違い手前や奥に開閉のためのスペースを必要としません。これはお部屋のレイアウトにも影響を与える、重要なポイントでしょう。

クローゼットの手前にベッドなどの家具を置きやすくなることで、家具やインテリアの配置の自由度も増します。さらに、天井の照明や壁面収納とも干渉しにくく、スペースの有効活用にも繋がります。


【上吊り式なら掃除しやすい】

引き戸というと、足元のレールを連想する方もいらっしゃるかもしれません。足元レールで悩ましいのはレール掃除の手間。上吊り式の引き戸にすることで、この悩みを解消してしまうことも可能です。

足元のレールが無くなることでほこりが溜まりにくく、拭き掃除もしやすくなるでしょう。また、開閉に伴う騒音も低減されるというメリットもあります。夜間や早朝の頻繁な開閉に気を遣ってしまう方には嬉しいメリットと言えるでしょう。


【前後の移動が少なく、比較的バリアフリー】

手前のスペースが必要ない点は、開閉する本人にとっても快適に感じられやすいポイント。車いすなど自由に移動しづらい場合でも、基本的には横に扉を開くだけで済みます。開き戸や折れ戸では扉が手前に張り出してきます。そのため自分の立ち位置を気にする必要がありますが、引き戸ならば比較的立ち位置は自由です。
 

クローゼットを引き戸にするデメリット

クローゼットの扉を引き戸にリフォームすると、どんなメリットがあるの?


引き戸には、良い点ばかりではありません。どの扉にも言えることではありますが、デメリットとも呼べる不便な点があるのも事実です。

引き戸の場合、主に3つのデメリットが挙げられます。

・扉の収納スペースが横に必要な場合がある
・フルオープンできない場合、中を見渡しづらくなる
・扉が重なる場合、中の収納スペースが減る


【扉の収納スペースが横に必要な場合がある】

引き戸にも種類がありますが、壁に扉を収めるスペースがある「片引き戸」では気を付けなくてはいけません。クローゼット横に扉一枚分以上の壁が必要となってしまいます。

ちょっとしたスペースにクローゼットを作って収納を増やそうという場合には、この「片引き戸」は採用しづらいタイプとなるでしょう。

ただし、「引き違い戸」ではこの心配の必要はないでしょう。「引き違い戸」は2枚以上の扉がクローゼット開口部を横にスライドする仕組みであるため、基本的には壁に扉のためのスペースを必要としません。


【フルオープンできない場合、中を見渡しづらくなる】

「引き違い戸」が、このフルオープンできないタイプにあたります。クローゼットの開口部の一部に扉が重なるため、中身を一目で見渡すことは難しくなります。

開口部の大きさはスライドする扉の数によって変化します。基本的には、扉が2枚よりも3枚タイプの方がクローゼットを大きく開けられるとされています。


【扉が重なる場合、中の収納スペースが減る】

こちらも「引き違い戸」の場合に生じるデメリットのひとつです。扉が重なって開くために、扉の厚み分のスペースは活用できなくなります。

3枚引き戸タイプの場合には、商品にもよりますが約10cmほどの奥行を確保する必要があるでしょう。扉が少ないタイプでも、2cm程度は見積もっておくと良いと言われます。思ったよりも狭いと感じてしまうこともありますので、前もってカタログや問い合わせで確認しておくとイメージしやすいでしょう。
 

クローゼットに引き戸がオススメできるケース

クローゼットの扉を引き戸にリフォームすると、どんなメリットがあるの?


ここでは、他の扉よりも引き戸がオススメできるケースをお伝えします。デザインで選ぶのも良いですが、次のような環境の方は機能に注目して、引き戸を検討しても良いでしょう。


【つい洋服を出しっぱなしにしてしまう】

「帰ったら、つい洋服をイスにかけてしまう…」このような洋服の出しっぱなし癖がある方の中には、クローゼットを開けるのが面倒という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

手前にスペースが必要な開き戸や折れ戸では、バッグを床に置いてサッと開くことができない場合もあります。この点、引き戸ならバッグを床に適当に置いたとしても開きやすく、収納の心理的なハードルが低くなることもあるでしょう。

クローゼットを開け放して手間を省きたい方も、引き戸なら開いた扉が邪魔になりにくくオススメです。


【部屋のスペースを最大限利用したい】

クローゼットの手前にも家具が置けるのが、引き戸の大きなメリット。部屋が狭い、お気に入りのインテリアがたくさんある…。そんな方には、引き戸が合っているかもしれません。


【高齢の方と同居している】

高齢の方では、扉を手前に引っ張って開ける動作が難しいことがあります。車いすを使う方なら、なおさらでしょう。腕の力や立つための力が弱まっている方にとっては、引き戸がラクな場合があります。できることなら、上吊り式でスムーズに開けやすいタイプを選ぶと良いでしょう。
 

まとめ

クローゼットを引き戸にした場合のメリットやデメリット、オススメの生活スタイルをご紹介しました。古くから押入れでお馴染みの引き戸ですが、優れた使い勝手を持ち合わせていることがお分かりいただけたと思います。

クローゼットは毎日のように使う家具とも言えます。ちょっとした使いにくさもストレスになりかねないため、扉のタイプ選びはじっくりと考えても良いかもしれませんね。