かつては嫁入り道具の必需品だったドレッサー。最近は見かけなくなりました。理由は住宅事情。ドレッサーどころか家具を置いておくスペースがとぼしいからでしょう。その一方で「やっぱりドレッサーが欲しい!」という声は根強いのも事実。腰を落ち着けてメイクに励めば女の格も上がるというものです。
そんな女性に支持されているのが、洗面台とドレッサーが一体化した「洗面ドレッサー」。バスルームや脱衣場をリノベーションする際に、従来の洗面台のかわりに洗面ドレッサーを据え付けるケースが増えているのです。
今回はリノベーションでよく使われる、有名メーカーの洗面ドレッサーを見ていきましょう。また「好みのものがない!」という方向けに「フルオーダー」の洗面ドレッサーも見ていきます。
ポピュラーな「洗面ドレッサー」
ドレッサーとは化粧台のこと。メイク用品一式を収納できる引き出しと、顔全体を映すことができる大型の鏡が付いているのですが、純粋なドレッサーはずいぶん少なくなりました。そのかわりに人気となっているのが「洗面ドレッサー」。新築で導入するのはもちろん、脱衣場のリノベーションでも人気になっています。
限られたスペースに、TOTO「リモデア」
リノベーション用に開発された洗面ドレッサー「リモデア」は、限られたスペースにも設置できるのが特徴です。従来品と比べて9cm浅い奥行きは、洗面ボウルの形を工夫することで実現しました。横幅もピッタリとくるよう、60、70、75cmの3種類が用意されています。
ドレッサーとしての注目ポイントはTOTOならではのスウィング三面鏡、3枚の鏡の裏側はすべて収納になっているのですが、左右の鏡が両開きになっているところ。三面鏡として使うときには内側に、中の物を取り出すときには外側に開きという、使い勝手の良さを考えた工夫も凝らされています。
スペースを一新させるなら、LIXIL「ルミシス」
余裕のあるスペースなら検討したいのがLIXIL「ルミシス」。二人並んで身支度ができるタイプや、ボウルは一つだけれどスペースに余裕があるタイプなどがそろっています。ルミシスに共通するのは上質感。人大製のボウルやキャビネットはホテルを連想させてくれるでしょう。
またリノベーションに嬉しいのは、間口は76〜185cmと幅広く対応してくれるところ。隙間なくピッタリと設置できますから、違和感は一切ありません。収納スペースも十分に用意されており、ドレッサーとしても申し分のない機能を持っています。
「フルオーダー」のドレッサーはボウル選びから
大手メーカーの洗面ドレッサーは、鏡に工夫がされていたり収納が豊富だったりと、さすがと思わせてくれるポイントがたくさんあります。落ち着いてメイクに励めるよう、スツール付きのタイプもありますね。しかし、機能を追求した結果、スキがなくつまらなく感じるかもしれません。
そんな方には「フルオーダー」。好みの洗面ボウルを見つけるところからオススメしたいと思います。一枚板にお気に入りのボウルをはめ込むだけで、世界に一つしかない洗面ドレッサーが完成するのです。
marmorin(マルモリン)
https://hags-ec.com/products/detail/3354
1985年創業、ポーランドの人工大理石メーカー「マルモリン」は、高い成型技術力で評価されています。魅力は日本のメーカーにはないユニークなデザイン。こんな洗面ドレッサーで一日をスタートさせれば、新鮮な気分で一日を過ごすことができるでしょう。
St. Thomas Creations(セント・トーマスクリエイションズ)
真っ白のボウルは味気ないと感じている方にオススメなのが、アメリカの衛生陶器メーカー「セント・トーマス」です。凹凸のラインがシェルを思わせたり、フローラルの絵付けがほどこされていたりと何ともクラシカル。足つきの物もラインナップされているなど、大手メーカーでは手に入らない満足感が味わえます。
洗面ドレッサーに欠かせない「ミラーキャビネット」
ボウルの次は洗面ドレッサーに欠かせない鏡を見つけましょう。好きなサイズにカットしてもらって貼り付けるのも良いですが、鏡の裏側に収納を備えたミラーキャビネットがオススメ。国内メーカーに好みのものがないのなら、インポート物で見つけましょう。
KOHLER(コーラー)
https://hags-ec.com/products/detail/1645
1883年から水回り製品を手がけるコーラー社は、本国アメリカはもちろん世界的に知られているメーカーです。社是に「優雅な生活」を掲げているだけに、どれも優れたデザインを持っています。シンプルながらもエレガントな「アーチャー」や額縁のような装飾が施された写真の「デコレイティブ・フレイム」など、数々のミラーキャビネットはデザイン性と高い収納力を兼ね備えています。
洗面ドレッサー作りの楽しみは色々
ボウルとマッチする水栓をみつけたり、排水管をあえて見せるなどシンプルさを追求したり。ゼロから自分だけの洗面ドレッサーを作り上げていくのは手間がかかります。しかし得られる満足度は格別。一日のスタートを切る大切なスペースですから凝りに凝るのも大アリなのです。
まとめ
洗面ドレッサーを手に入れるとして、機能性や省スペースを優先するなら日本の大手メーカー以外に選択肢はありません。
細かいところまで気を配られた日本製のものは申し分のない出来なのです。
それでは満足できないなら一つずつパーツを吟味して、オーダーの洗面ドレッサーを作り上げましょう。
脱衣場、ベッドルーム、リビングと少しずつ手を加えていけるのもリノベーションならでは。たっぷりと時間をかけて、自分好みの空間を作り上げましょう。