誰でもわかるリノベ用語集181
■石綿
「石綿」とは、繊維状鉱物の総称です。熱や摩擦に強く、丈夫で変化しにくいことから建材などに使用されてきましたが、発がん性が懸念され現在は製造・使用は原則禁止です。
種類によって発がん性の強さは異なりますが、いずれの種類も肺がんや中皮腫などの発がんの可能性はあります。
各辞書・辞典からの解説
「石綿」について、他の角度からも内容を見ていきましょう。
(1)「大辞林 第三版」より
「大辞林 第三版」において「石綿」とは、「繊維状鉱物の総称」であり、「蛇紋石じやもんせきまたは角閃石かくせんせきが繊維状になっているもの」であると説明されています。熱、電気の不良導体で「防火・保温、電気」などの絶縁物に用いられました。吸い込むと「肺がんや中皮腫の原因」となるため、原則として「製造・使用は禁止」となっています。
(2)「精選版 日本国語大辞典」より
「精選版 日本国語大辞典」において「石綿」とは「蛇紋石、角閃石の繊維が変化して綿のようになったもの」です。「耐火材、保温材」として使用されてきましたが、「発癌性があるとして現在は用いられない」ものになりました。別の言い方で「アスベスト」があります。
(3)「日本大百科全書」より
「日本大百科全書」において「石綿」とは、以下のような文章で説明がされています。
「繊維状をなす角閃(かくせん)石の一種および蛇紋(じゃもん)石鉱物に対する一般的な名称。「せきめん」とも、アスベストともいう。もともとは角閃石石綿に対してのみ使われていたが、現在ではもっと広く使われていて、石綿の全生産量の95%以上が蛇紋石石綿である。」
(1)〜(3)を合わせてみると、「石綿」とは、「繊維状鉱物の総称」ですが、発がん性のため現在は製造、使用が禁止されていることがおわかり頂けたと思います。