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大理石とは?天然と人工は何が違うの?特徴と注意点を調べてみました!

大理石とは?天然と人工は何が違うの?特徴と注意点を調べてみました!

独特なマーブル模様と高級感あふれるツヤが美しい大理石。豪邸や邸宅などのハイグレードな住宅で使用されているイメージがある大理石ですが、近頃ではシステムキッチンの天板として使われたり、テーブルや花瓶などの小物インテリアに使われたりと普及による値下がりから一般のご家庭でも目にする機会が増えてきています。

大理石には「天然大理石」「人造大理石」「人工大理石」という種類があるのはご存じでしょうか。今回は、それぞれの大理石の特徴や注意点について調べてみました。

大理石とは?

大理石とは?天然と人工は何が違うの?特徴と注意点を調べてみました!

それぞれの大理石の特徴と注意点とあわせて、大理石と並んで住宅用建材として使用されている御影石の特徴や大理石との違いをご紹介します。

天然大理石とは
自然に存在する石灰岩に、マグマの熱や圧力が加わって変成したものが大理石と呼ばれています。天然大理石とは、その自然岩を採石し加工したものです。天然大理石は、石材の中では軟質で加工や運搬にコストがかかるため他の大理石と比べると飛び抜けて高価になってしまいます。

産地によって模様やカラーも異なるため、物によってはブランドとして価格が上昇してしまっているという背景もあります。

【天然大理石の特徴と注意点】
・多孔質なため水分を吸収してしまいシミになりやすい
・主成分が炭酸カルシウムなので酸に弱い
・くっきりとした光沢があり鏡面仕上げも可能
・耐熱性に優れていて触感はひんやりとしている

人造大理石とは
人造大理石はテラゾーまたはテラゾと呼ばれ、天然大理石を粉砕してセメントや樹脂、その他の石材チップと混ぜ合わせ固めたものの名称です。天然大理石と比べる安価ですが、素材に天然大理石を使っていることと仕上げの研磨作業が必要なため、人造大理石の価格はまずまずな値段となっています。

【人造大理石の特徴と注意点】
・複雑な形状には適さないのでテーブルなどの板材や壁や床などに使用される
・素材となる樹脂やセメント、石材の影響を受けるためそれぞれ異なる特性を持つ
・加工方法によっては高強度、高耐性を持つ人造大理石も作成できるが加工が難しく高価

人工大理石とは
人工大理石は、樹脂を固めて作られた人工素材で、大理石に似た質感と外観を持ち合わせています。素材に大理石を含まないので、成分的には大理石とは無関係です。しかし他の大理石と比べると加工しやすく、量産も可能なためコストパフォーマンスに優れているという利点もあります。

耐久性や割れにくい特性もあり、近年では住宅で幅広く使用されています。

【人工大理石の特徴と注意点】
・加工しやすいので洗面台やシンク、風呂場などにも広く使われている
・水や酸への耐性があるので手入れが簡単
・他の大理石と比べると熱に弱い
・外観はかなり大理石に近いが主成分が樹脂なので人によっては無機質に感じてしまう

御影石とは
御影石は、兵庫県の御影地方で産出される石材です。現在では、御影石と似た外観と強度を持つ花こう岩などの完晶質の深成岩のことを総称して御影石と呼んでいます。

大理石とは違い硬度が高く装飾品などの細かな加工には向いていませんが、その分耐久性があり風化にも強いので屋外用の建材として多く使用されています。

【御影石の特徴と注意点】
・雨風に強いので塀や外壁、アプローチに広く使われている
・加工方法によっては表面に光沢を出したり、ザラザラに仕上げたりと雰囲気を変えることができる
・加工が難しいのでインテリアなどの内装には向かない
・大理石と比べると酸には強いが白く変色してしまう場合もある

大理石のお手入れ方法

大理石とは?天然と人工は何が違うの?特徴と注意点を調べてみました!


大理石はデリケートな材質なので、普段のお手入れにも注意が必要になります。また、光沢を保つためにも小まめにお手入れすることが大切です。今回は、大理石のお手入れの注意点と方法をご紹介します。

大理石をお手入れする際の注意点
大理石は吸水性がよく、水拭きをすると中の石灰分が溶け出して白く変色してしまいます。拭き掃除をする場合は、固く絞った布巾か大理石専用の洗剤を使うことをおすすめします。

また、大理石の材質はとても柔らかいため強くこするのもNGです。タワシなどはもってのほかで、柔らかい布の場合でも優しく拭くように心がけましょう。

大理石のお手入れ方法
拭き掃除は以下のような順番で行いましょう。

1,掃除機で表面のゴミを取り除く(掃除機も優しくかける)
2,固く絞った布巾で優しく拭く
3,乾いた布で乾拭きをする

ワインやジュースなどの液体が付着してしまったら、すぐに乾いた布巾で拭き取ってください。そのまま放置するとシミになってしまいます。

傷やシミもセルフで修復する方法はありますが、光沢が曇ってしまうなどのリスクもあるのでおすすめしません。目立たない箇所で試すか、クリーニング業者に依頼するのが無難でしょう。

まとめ

どの大理石も見た目は似ているものの、扱いや注意点は異なります。大理石は非常にデリケートですが、しっかりお手入れしていると徐々に風合いが出てくる素晴らしい石材でもあります。

大事にお手入れして、いつまでもピカピカにしてあげてくださいね。