誰でもわかるリノベ用語集063
■ステンレス
「ステンレス」とは、「クロムを12%以上含む鉄‐クロムおよび鉄‐クロム‐ニッケル合金」のことです。一般的に錆びないという特徴があり、実用的なクロムのほか、「チタン、ニオブ、タンタル、また高温耐食のためアルミニウム,銅を加えたもの」など種類はさまざまにあります。
各辞書・辞典からの解説
「ステンレス鋼」について、他の角度からも内容を見ていきましょう。
(1)「ブリタニカ国際大百科事典」より
「ブリタニカ国際大百科事典」において「ステンレス鋼」とは、「ステンレススチール」の略のことです。「不銹鋼 (ふしゅうこう) 」ともいいますが、「かつての日本海軍の呼称で,陸軍では常輝鋼」と言いました。「錆びない合金鋼で,不銹性は高率添加のクロムが金属の腐食をして不働態皮膜をつくること」によります。さまざまな規格があり、「実用鋼種はクロム 12~26%」です。ほかにも「チタン,ニオブ,タンタル,また高温耐食のためアルミニウム,銅を加えたもの」などがあります。
(2)「日本大百科全書」より
「日本大百科全書」において「ステンレス鋼」とは、「クロムを12%以上含む鉄‐クロムおよび鉄‐クロム‐ニッケル合金」であると説明されています。「鉄にクロムを12%以上合金すると、常温の大気中で使用した場合、肉眼で見えるような錆(さび)をほとんど生じなくなる」のが特徴です。
(3)「世界大百科事典」より
「世界大百科事典」において「ステンレス鋼」とは、以下のような文章で説明がされています。
「鋼は加工性,溶接性,機械的性質などに優れた性質をもつが,大気中や水溶液中でさびやすいのが欠点である。これを改善するためクロムなどの合金元素を添加した鋼をステンレス鋼という。」
さらに、「一般的には普通炭素鋼などとくらべ耐食性は優れているが,まったくさびないという意味ではなく,ある環境におかれた場合には,局部的な腐食,たとえば孔食,すきま腐食,粒界腐食,応力腐食割れなどを起こす」と補足説明があります。
(1)〜(3)と合わせてみると、「ステンレス」とは「ステンレススチール(ステンレス鋼)」のことであり、「クロムを12%以上含む鉄‐クロムおよび鉄‐クロム‐ニッケル合金」であることがおわかり頂けたと思います。