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トタンとは?昭和ムードの一軒家をリノベでアップデイト

トタンとは?昭和ムードの一軒家をリノベでアップデイト

トタンの家、何とも昭和を感じさせる言葉です。
屋根や外壁がトタンの家が数多く建てられましたのは高度成長期でした。なぜ広くトタンが使われたかというと建材として優れていたからなのですが、一方で古いトタンの家には問題があるもの。外観から昭和が伝わってきますからリノベーションなしでは賃貸にも出せませんし、住むにしても二の足を踏んでしまうのです。

ここでは広く使われたトタンという建材のメリットについてお話します。続いてなぜ昭和を感じるのか、トタンが持っているデメリットについて。またリノベーションするのに良い方法とは何か?についてもお話します。
 

トタンが建材に用いられたメリットとは

鉄は優れた素材ですが、サビやすいという弱点があります。そこで表面をメッキするなどの工夫がなされてきましたが、代表的なものが亜鉛によるメッキです。亜鉛メッキされた薄い鉄板はトタンと呼ばれ、「軽い」「安い」という2つのメリットから主に建材として用いられました。

軽い
トタンの一番のメリットは軽さです。屋根材として用いられるトタンの重さは1平方mあたりたった5kg。これは現在広く使われている屋根材のスレートと比べると4分の1、日本瓦とくらべると10分の1ほどです。また外壁材としても軽さは飛びぬけており、窯業系サイディングの5分の1、モルタルの10分の1の重さしかありません。

だからトタン屋根は地震に強いと言われます。建物の上部が軽ければ軽いほど、揺れに対して強くなるのです。またトタンの外壁は住宅の骨組みにかかる負担を軽くします。

安い
安いというのもトタンのメリットです。価格は1平方mあたり5,000円程度と日本瓦の半分ほどですから、高度成長期に多くの人がトタンぶきの屋根を選んだ理由がわかります。また施工がカンタンというのもトタンの大きなメリット。瓦屋根やモルタルの外壁より人手がいりませんし短工期ですから安くできてしまうのです。
 

色々あるトタンのデメリット

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一方でデメリットも多いのがトタンです。たとえば外観から昭和を感じる、これは塗装が劣化していたり、サビが浮かんでいるからなのですが、これでは購入する気がなくなってしまいます。

腐食、雨漏りしやすい
トタンの最も大きなデメリットは耐用年数10年程度と短いことです。表面を守る塗装次第で耐用年数は伸びますが、すぐにサビが出ますし放置しておくと腐食してしまいます。腐食したトタンからは雨水が入り放題。屋根の下にあるルーフィングや野地板までダメージが進むと雨漏りにつながりますし、劣化したトタンの外壁を放置しておくと家の骨組みまで傷めてしまうでしょう。

遮音性・遮熱性が低い
雨音が響いてうるさいというのはトタン屋根・外壁のデメリットです。トタンが使われた家に住んだことがなくても、工場や倉庫でカンカンと響く雨音に驚かされた経験がある人は多いはずです。原因はトタンが薄いこと。建材として盛んに使われていた当時は防音に対して関心が低かったかもしれませんね。

また熱を通しやすい・逃しやすいというのもトタンのデメリットです。原因は金属特有の熱の伝わりやすさ。夏は暑く冬は寒い家になりがちですし、物が当たるとへこんでしまうのもトタンのデメリットです。
 

リノベーションの価値のあるトタンの家とは?

屋根や外壁のトタンが腐食してしまい住宅の骨組みまでダメージが進んでいる家は、さすがにリノべーションの価値はありません。ただ塗装が劣化しているなど、外観が悪いだけのトタンの家はリノベーションの価値は大アリ!外観を手直しするだけで、これからも長く住むことができるでしょう。

トタンのダメージのチェック
まずは昭和っぽい外観をよくチェックしましょう。トタンの塗装が劣化しているだけならばメンテナンスがおこなわれてきた家。補強や大掛かりな修理の必要はなさそうです。ただ腐食してフチがボロボロだったり、穴が開いていたりは要注意!修理費がかさむ可能性があります。

雨染みのチェック
次に室内のチェックですが、天井や部屋のスミに雨漏りの跡(雨染み)がないかを調べましょう。小さなものならばしょうがありませんが、大きなものなら要注意。ルーフィングや野地板だけでなく、骨格にまでダメージがおよんでいるかもしれません。

ほかにも立地や築年数、構造、間取りの是非など、中古住宅を購入する上でのチェックポイントは多々ありますが、それはまた別の機会に。今回は「トタンの家だからという理由で、購入しないのはもったいない」ということだけでもおぼえておいてください。
 

トタンの家をリノベしてデメリットを改善

見た目は悪い、サビやすい、うるさい、暑い・寒い、そんなデメリットばかりのトタンの家ですが、リノベーションで大きく生まれ変わらせることができます。最も有効なリノベーションは屋根や外壁を別の建材に替えること。トタンとよく似た建材、ガルバリウムを検討してみましょう。

トタンに代わるガルバリウムとは?

トタンとは?昭和ムードの一軒家をリノベでアップデイト

「GL」とか「ガルバ」とも呼ばれるガルバリウムはアルミニウムと亜鉛の合金です。特徴はサビに強いこと。耐用年数は20~30年、塗装などのメンテナンスをおこなうことでトタンとは段違いの耐久性を見せてくれます。

トタン屋根はガルバ屋根に
トタンをガルバリウムに替える場所といえば屋根です。メリットはトタンと重さが変わらないこと。軽量性というトタン屋根のよさを失うことがありません。葺き替えるついでにルーフィングや野地板も交換すれば、雨漏りの心配から解放されます。

また防音材や断熱材もいっしょに施工することで、トタン屋根のデメリットだった遮音性や遮熱性も改善、快適性もアップします。

壁面にもガルバはいいけれど
壁面もガルバリウムにというのもアリですが、この場合はオーソドックスなサイディングに交換するのもよさそうです。というのはガルバリウムにはトタンと共通する、へこみやすいという弱点があるからです。

加えてガルバリウムはサイディングと比較すると高いとか、外観のバリエーションが少ないという弱点もあります。屋根はガルバリウムに葺き替えるのがおすすめですが、外壁は他の建材も検討したほうが良いでしょう。
 

まとめ

高度成長期の家の多くにトタンが使われていたのは主にコストが理由です。しかしそのころの家の骨組みまでもローコストだったかというと大間違い、今と比較しても見劣りしないくらい立派な造りだったりします。

そんな中古住宅に新たな命を吹き込むのはリノベーション。屋根と外壁に手を入れて、昭和、平成だけでなく令和の時代にもマッチした一軒へと生まれ変わらせましょう。