長年浴室を使っていると、床材がはがれたり、汚れが落ちなくなったりします。また、床が冷たい、乾きにくいなどの悩みを持っていることもあるでしょう。そのような場合は床をリフォームするのがおすすめです。
こちらでは、浴室の床材を選ぶ際のポイントや、床材それぞれの特徴についてご紹介します。床材選びの参考にしてみてください。
浴室の床に求めるものとは
浴室の床に関する悩みとして、床材の硬さなどによる肌ざわりの悪さが挙げられます。特に冬は、ひんやりとして冷たいと感じることもあるでしょう。ひんやりとした床は、健康面でも悪影響をおよぼす可能性があります。暖かい居室から寒い浴室に移動した際に、ヒートショックを起こすという危険性もあるのです。
また、浴室は湿度が高く、入浴後はなかなか床が乾かないということもあるでしょう。そのためカビも発生しやすくなります。さらに、ぬれた床は転倒する危険性もあります。入浴中の事故は多く、特に高齢者や小さい子供がいる家庭では注意が必要です。
浴室では体や髪を洗うため、石けんカスなども飛び散ります。水あかや汚れが落ちにくい床材だと、手入れも大変になるでしょう。
浴室の床に関する悩みには以上のようなものがあります。選ぶ床材によって、これらの悩みをできるだけ解消しましょう。浴室の床をリフォームする際には、保温性のある床材、滑りにくい床材、乾きやすい床材、水あかやカビに強い床材を選ぶのがおすすめです。
浴室の床に使われる素材
浴室の床材には様々な種類があります。それぞれの特徴や機能性についてみていきましょう。
タイル
カラーバリエーションが豊富で、デザイン性があるため、選ぶ楽しさがあるでしょう。タイルは耐水性、耐久性、耐火性、耐熱性があります。タイル自体に付いた水あかやカビは比較的落としやすいです。抗菌加工や耐汚加工をした手入れのしやすいタイルもあります。特に高齢者や子供がいる家庭では、滑りにくいものや保温性のあるものなど、安全性を考えられたタイルを選ぶと安心です。
ただ、タイルとタイルの間の目地には水分が残りやすく、汚れが付きやすいです。大きなサイズのタイルや、目地に汚れが付きにくいものもあるため、手入れのしやすさを重視する場合はそのようなものを選ぶのがおすすめです。施工に手間がかかることもあり、コストは比較的高めです。
<h3>樹脂</h3>
ユニットバスに採用されることが多く、使い勝手の良い素材です。耐水性、耐湿性、保温性、断熱性があります。大理石調や織物風などのデザインも様々で、カラーバリエーションが豊富なため、好みの見た目を選べるでしょう。滑り止め加工がされたものを選ぶと安心です。乾きやすい加工をされたものであれば、手入れもしやすくなるでしょう。
汚れは付きやすいというデメリットがありますが、汚れた場合の掃除は比較的しやすいです。また、キズも付きやすいです。
シート
浴室の床リフォームのために生産された、ビニール素材のシートです。もともとある床材の上に貼れるため、手軽にできます。比較的安価に仕上げられるでしょう。
カラーバリエーションやデザインも豊富です。抗菌・防カビ加工をしたもの、乾きやすいもの、クッション性のあるもの、保温性のあるものなど、様々な機能を持たせたシートがあるため、家族構成や使い方に合ったものを選びましょう。
木材
木の温かみを感じられ、和の雰囲気に仕上がります。木の香りで癒し効果も期待できるでしょう。耐久性は選ぶ木材によります。比較的滑りにくいというメリットもあります。
乾きにくく、水気を放置すると腐食したり、ぬめりが発生したりするため、こまめな手入れが必要です。防水加工がされたものや、防カビ効果のあるものもあります。]
FRP
ガラス繊維強化プラスチックという、樹脂素材にガラス繊維を混ぜた素材です。保温性、耐久性、耐衝撃性に優れています。やわらかな肌ざわりなのもうれしいポイントです。カラーバリエーションも豊富です。ただ、水あかが付きやすく、汚れが付くと目立つのが難点です。こまめに手入れをしましょう。
石材
旅館などの大浴場の床をイメージしてみましょう。石材は肌ざわりが良く、見た目も魅力的です。御影石や石英岩などがよく使用されます。大理石や石灰岩は水に弱いという性質があります。
つるつるとして滑りやすいものも多いため、滑りにくい加工がされたものがおすすめです。キズが付いてしまうと目立ちやすいため、手入れの際などは注意しましょう。
まとめ
浴室の床材は、保温性があって滑りにくいものを選ぶと安心です。また、乾きやすい床材や、水あかやカビに強い床材であれば手入れもしやすくなるでしょう。
浴室の床材にはタイルや樹脂、シート、木材、FRP、石材などがあります。それぞれ機能や手入れのしやすさなどが異なるため、家族構成やライフスタイルに合ったものを選びましょう。