窓の断熱性や防音効果を高めたい場合、窓のリフォームをする方法があります。ガラス自体を高機能なものに交換することも可能ですが、もともとある窓の内側に内窓を設置するというリフォームの方法があるのをご存じですか。
内窓リフォームとはどういうものなのか、その効果についてご紹介します。さらに、二重窓に使用されるガラスの種類についてもみていきましょう。
内窓リフォームとは
内窓とは、二重窓の内側にある窓のことです。一般的には、樹脂製の窓が使われることが多いでしょう。特に寒い地域で取り入れられていますが、その他の地域でも設置することが増えてきています。もともとある窓はそのままで、内側に内窓を設置するため、後付けするリフォームも可能です。
内窓リフォームの効果
内窓を設置するリフォームをすることによって、どのような効果があるのでしょうか。詳しくみていきましょう。
断熱性を高めて室内が快適に
窓の内側に内窓を設置して二重窓にすることで、窓と窓の間に空気の層ができます。それによって、外気の影響を受けにくくなり、断熱性を持ちます。夏は外の暑さを遮り、冬は暖房器具で暖めた部屋の空気が逃げないようにキープしてくれるのです。冷気や暖気は窓からの出入りが多いため、内窓を設置することで電気代などの光熱費を抑える効果もあります。
防音効果で騒音を防ぐ
空港や幹線道路、鉄道の近くに住んでいる場合は特に、騒音に悩まされることもあるでしょう。小さな子供がいる家庭では、昼寝の時間に大きな音がすると子供が目を覚ましてしまうこともあります。内窓を設置すると、そのような騒音を聞こえにくくできるのです。また、反対に室内で子供が騒いでいる声などが近所迷惑にならないか気になるという場合にも効果的です。
結露を防止する
寒い日の朝は特に、窓の結露に悩まされることもあるでしょう。内窓を設置することで結露を防止する効果があります。結露はカビの発生やダニの繁殖につながる恐れがあります。場合によってはカーテンを汚したり、窓枠を腐らせたりと、結露を放置すると様々なトラブルにつながるでしょう。室内を清潔に保ち、さらに結露の掃除をする手間を省けるというメリットがあるのです。
防犯対策にも
内窓は防犯対策にも効果があります。泥棒や空き巣は窓から侵入することが多いのですが、窓が二重に設置されていると侵入に時間がかかります。そのため、内窓が設置してある家は避けられる効果があるとされています。
求める内窓の効果に合わせてガラスを選ぼう
二重窓に使われるガラスには様々なものがあります。一般的なガラスでも二重窓にすることである程度の効果は得られますが、より効果を高めたい場合は高機能を持つガラスを選ぶと良いでしょう。どんな悩みを解消したいのかによって、適切なガラスは変わってきます。それぞれの特徴をみていきましょう。
単板ガラス
フロート板ガラスともいわれる、一般的なガラスです。断熱性や結露防止などの機能は低いでしょう。割れやすいですが、安価で、加工しやすいというメリットもあります。
複層ガラス(ペアガラス)
2枚以上のガラスを合わせてつくられており、ガラスとガラスの間に空気の層、もしくはガスの層があります。空気の層とは、水分のない乾燥した空気のことです。断熱効果があり、結露防止にも役立ちます。
防音合わせガラス
防音性の高いガラスです。ガラスとガラスの間に防音材をはさんでいます。防ぎたい騒音には様々なものがありますが、音の周波数によって高い効果が得られるガラスは異なります。施工会社などにどのような騒音で悩んでいるかを伝え、効果が高められるガラスを設置しましょう。
遮熱高断熱複層ガラス
特殊な金属膜をコーティングしており、紫外線や日差しをカットしてくれるガラスです。夏の強い日差しをカットすることで室内が熱くなりにくく、冷房の効率を上げてくれます。また、物の日焼けも防いでくれる効果があります。
高断熱複層ガラス
ガラスとガラスの間にガスの層があります。それにより、外気温を部屋の中に伝えにくいという効果があり、暖房効率を上げてくれます。
真空ガラス
2枚のガラスの間が真空状態になっているガラスです。比較的高額ですが、防音効果、断熱性を持ちます。
まとめ
内窓を設置するリフォームによって、窓の断熱性がアップして室内が快適になり、省エネ効果も期待できます。さらに、防音対策や結露防止、防犯対策としても有効です。
どのようなガラスを選ぶかによって、効果も変わります。高機能なガラスは比較的高額ですが、それぞれの特徴を踏まえて、日頃から悩んでいることを解消してくれるガラスを選びましょう。