パッキンがボロボロとか、アクリル板が割れたとか、閉まらなくなったなど、浴室ドアの寿命は15〜20年で、劣化していきます。パッキンやアクリル板はパーツ交換で対応できますが、閉まらなくなった場合はドア交換が必要です。その場合のおすすめは、コストを抑えることができる「カバー工法」です。
カバー工法は、ドア劣化した場合だけでなく、開き戸から中折れドアに交換したいといった、介護リフォームでも使えます。では、少しくわしく見ていきましょう。
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もくじ
意外と難しい浴室ドア「だけ」の交換
浴室ドア交換と聞くと、ドアだけを交換できると思いがちですが、多くの場合はドア本体と枠の交換が必要になります。なぜなら、同じタイプのドアは、もう製造されていないケースがほとんどですし、ドアは本体だけでなく枠とセットで企画されるからです。
浴室ドアを枠もセットで交換する場合、用いられるのは「カバー工法」「アタッチメント工法」「まるごとの交換」の3つの方法があります。
浴室ドアだけの交換が可能な場合も?
製造されてから間もないドアなど、まれに浴室ドアだけの交換が可能な場合もあります。まずは、浴室ドアのメーカーを調べてから、地域の特約店に問い合わせてみましょう。
ただ、ドアが劣化していると、ドアの枠もいっしょに劣化しているケースも多いです。その場合は、この機会にドアと枠、いっしょにリフォームをしてしまいましょう。
浴室ドア交換:その1「カバー工法」
古いドア枠はそのままで、上から新しいドア枠で覆ってしまうリフォームを「カバー工法」といいます。浴室ドアの交換だけでなく、玄関ドアや窓のリフォームでも最も一般的な方法です。
メリット・デメリット
カバー工法のメリットは、丸ごと交換よりもコストや工期がかからないことです。さらに、開き戸から中折れ戸へといった具合に、ドアの形状の変更も可能で、見た目がよいということです。
カバー工法に必要なコストは、7万円〜、工期は半日ほどです。ドア枠を丸ごと覆ってしまいますから、古い枠が見えることもありませんし色を変えることもできます。
デメリットは、ドア枠を覆ってしまう分、ドアが一回り小さくなってしまうことです。上下左右ともに2~3cmほど小さくなります。介護リフォームの場合は、段差解消も同時におこなう必要があるかもしれません。
介護リフォームに関しては、自治体の多くが補助金を用意していますから、リフォーム業者に問い合わせてみると、良い話を聞くことができるかもしれません。
浴室ドア交換:その2「アタッチメント工法」
カバー工法よりもコストがかからない方法が、新しいドアを取り付けるのに必要な、アタッチメントだけを取り付けるリフォームです。ドアの形状の変更も可能です。
メリット・デメリット
古い枠をカバーする枠を取り付けませんから、その分コストがかからないメリットがあります。しかし、古い枠が見えてしまうというデメリットがありますし、カバー工法と同じようにドアが一回り小さくなってしまいます。
浴室ドア交換:その3「丸ごと交換」
新しいドア枠を取り付ける方法ですが、枠を取り付けるために、家自体を加工する必要があります。違和感は全くなくなりますが、デメリットの多い方法です。
メリット・デメリット
何しろコストがかかるのが、丸ごと交換のデメリットです。ドアや枠だけでなく、新しい枠を取り付けるために、その周りにも手を入れなくてはなりません。木工事や壁紙まで工事する必要が出てきますから、人件費も材料費もかさんでいってしまいます。
これで得られるメリットは、周りとドアとの違和感がなく、ドアは狭くならないです。
それならば、もう少しコストをかけて浴室をリフォームしたり、浴室と脱衣所をあわせてバリアフリーにしたりすることを考えたほうが良いかもしれません。
カバー工法でのドア交換はDIYでできるのか?
かなり難度が高そうなのが、カバー工法でのドア交換です。理由は、ドアと枠のすき間が開かないように、ピッタリとあわせる必要があります。実際にドアを削るなどの作業には、慣れが必要になるでしょう。
まとめ
浴室ドアの交換で最もおすすめは、「カバー工法」です。理由は、コストも見た目もそこそこで、コストパフォーマンスが高い方法といえるでしょう。ドアが一回り小さくなるというデメリットはありますが、それほど不便も感じないでしょう。
もし、お年寄りも使うならば、ドアの交換だけでなく、段差解除のリフォームも同時におこなうことをおすすめいたします。その場合は、補助金が用意されているケースも多いですから、問い合わせしてみることをおすすめします。
(参考:リフォームおたすけDIY「浴室ドアの寿命ってどのくらい? 劣化のサインはどこで見分ける?」 )
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