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どれくらいかかる?浴室乾燥機の電気代

洗濯物が乾くだけでなく、浴室の暖房やカビ防止にも使える浴室乾燥機は、とても便利な設備です。とはいえ、気になるのが電気代です。いくら便利でも、ランニングコストが気になります。

ここでは、浴室乾燥機の電気代や、ランニングコストを抑えるコツ、洗濯乾燥機との比較についてお話しします。

 

 

浴室乾燥機の電気代は1時間あたり約30円

マックス「BS-161H」など、1.3kWのヒーターを搭載したものなら、1時間あたり30円程度がかかると計算できます。1.3kWのヒーターは、1.25坪タイプのユニットバス対応の浴室乾燥機に用いられていますから、マックスだけでなく、三菱電気やパナソニックなど他のメーカーの浴室乾燥機でも、同じくらいの電気代がかかると考えられます。

1時間あたり30円というのは、髪を乾かすドライヤーと同じくらいの電気代ということになります。

(参考:マックス株式会社「ドライファン 1室換気 BS-161H」

(参考:EPARKビューティー「ドライヤーの電気代っていくらくらいかかるの?」)

 

 

一概にはいえない浴室乾燥機の電気代

ドライヤー並みと聞いてしまうと、とんでもない電気代がかかってしまうイメージですが、実はそれほどでもありません。

 

1時間あたり30円は最初だけ

なぜなら、洗濯物が乾くまで、ずっと乾燥モードではないからです。電気代がかかるのはヒーターが入る最初です。その後は送風モードになりますから、その間の電気代は1時間あたり0.5円程度になります。

 

深夜電力を使うなら電気代は約1/3に

たとえば、オール電化住宅で深夜にしか浴室乾燥機を使わないというのなら、その間の電気代は1/3になりますから、約10円という計算になります。

 

洗濯物すべてを浴室乾燥機で乾かすの?

洗濯物すべてを浴室乾燥機で乾かすならば、電気代を心配する必要もあるでしょう。しかし、お住まいの地域によって、使用する頻度や時間は大きく異なりますし、家族構成や洗濯物の量によっても変わります。

たとえば、シーツなど大きなものを洗ったときだけとか、冬場で外干しができないときだけとか、下着など人目に触れさせたくないものだけといった使い方なら、電気代もそれほど気にならないでしょう。

 

 

電気代を節約できる浴室乾燥機の使い方

洗濯物を干す間隔を開けるとか、部屋干しと併用するといったことで、浴室乾燥機の電気代は節約できますが、他にも「ランドリーポールは壁から離す」「浴室の窓は小さく」「フィルターを掃除する」「浴室の水分はあらかじめ取る」といった方法で電気代の節約が狙えます。

 

ランドリーポールは壁から離す

浴室乾燥機を取り付けるなら、浴室内にランドリーポール(物干し竿)も必要になりますが、取り付け場所にちょっとしたコツがあります。それは、なるべく壁から離すことです。壁のそばに取り付けると、温風の通りがよくありませんから、浴室乾燥機の効きが悪くなってしまいます。

あまり目にしたくないという理由で、ランドリーポールを壁際に取り付ける方は多いのですが、浴室乾燥機の電気代が気になるなら、壁から離して取り付けることをお勧めします。

 

浴室の窓は小さく

大きな窓の付いた浴室は気持ちが良いものですが、光熱費の節約という点ではおすすめできるものではありません。なぜなら、屋外の冷気が一番侵入するのが窓だからです。

 

窓が大きすぎると、冬場は浴室の温度が上がりにくくなり、浴室乾燥機の効きが悪くなります。他にもバスタブに張ったお湯が冷める原因にもなりますから、省エネを重視するならば浴室の窓はなるべく小さくしましょう。

 

フィルターを掃除する

浴室乾燥機にもエアコン同様、フィルターが付いています。カンタンに引き出すことができますから、定期的にホコリを掃除しましょう。効率がずいぶん変わってきます。

 

浴室の水分はあらかじめ取る

浴室がベタベタに濡れていては、浴室乾燥機の効きが悪くなるのも当然です。浴室を使い終わったら、拭き掃除がベストですが、面倒な場合にはスクレイパーを使いましょう。スクレイパーとは窓掃除によく使われる、T字型をした先端にゴムが付いているものです。

浴室を使い終わった後に、スクレイパーで水気をざっと取るだけで、浴室乾燥機の効きは良くなります。

 

 

浴室乾燥機と洗濯乾燥機の電気代を比較すると?

たとえばパナソニックの洗濯乾燥機「NA-VX900」で乾燥モードを1回使うごとに、890Wのヒーターが1時間ほど作動しますから、電気代は約20円と計算できます。

これで6kg(乾いた状態)の洗濯物を乾燥できるのですから、「短時間で洗濯物を乾燥させる」という用途だけに絞るなら洗濯乾燥機の圧勝です。NA-VX900はさらに電気代がかからない省エネモードも搭載していますし、夜間電力を使うなら1/3ほどになります。

 

 

まとめ

ここまで読んで「浴室乾燥機はやめて洗濯乾燥機にしよう!」と思われたなら、もう少しだけ考えてください。確かに浴室乾燥機は電気代が少しかかりますが、用途は洗濯物を乾かすだけではありません。浴室暖房や浴室のカビ防止にも使えるのです。

対して洗濯乾燥機は洗濯物の乾燥以外には使えません。乾燥以外の用途も重視するならば、浴室乾燥機を、乾燥がメインと考えるならば洗濯乾燥機を選ぶ、こんな風に考えてはいかがでしょうか。

 

(参考:交換できるくん「浴室乾燥機・暖房機の電気代と節電のポイント」)