ユニットバスの交換は50万円~が相場と言われています。そんな金額ならDIYで!という気持ちもあるでしょう。しかし、DIYが得意でも、取り掛かる前に考えたいのが、浴室ということ。水を多く使う場所だけに、失敗すると大変なことになりかねませんね。防水が完璧でなければ大惨事を起こしかねないので、慎重に検討したいところではあります。
ここでは、DIYでできる浴室リフォームの範囲について考えていきましょう。
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DIYで取り替えが可能なパーツ
シャワーヘッドやホース、蛇口のハンドル交換などは、DIYでも問題ないでしょう。しかし、壁に設置しているものを取り替えるとなると、少々難易度が上がります。
シャワーハンガーなど、壁にネジ止めされているアイテムがぐらつくようならば、新たに穴をあけてアンカーを打ち込み、新しいアイテムをネジ止めします。壁がタイルやモルタルでできている場合は、コンクリートドリルとコンクリートアンカーを使ってください。
浴室に穴をあけたら、忘れてはいけないのが防水です。古い穴は新しいアイテムで隠せますが、あらかじめ水が入り込まないよう、シーリング剤で穴をふさぎましょう。
ユニットバスの壁に何かを取り付ける
新規に取り付ける場合でも、取り替えと同じようにネジ止めすれば良いのですが、ユニットバスならば、穴をあける前に磁石が使えないかを検討します。近年ではユニットバスのほとんどにガルバリウム鋼板が使われていますから、タオルハンガーなどは壁に穴をあけることなく取り付けられるでしょう。
浴室の壁をDIYリフォーム
タイル貼りでもユニットバスでも、浴室の壁がみすぼらしくなってしまったら、上からパネルやシートを貼ってリフォームが可能です。壁の色を明るくすることで、浴室全体がよみがえります。
浴室用パネルを使うメリットとデメリット
「アルパレージ」などのパネルを、専用の接着剤で壁に貼り付ける方法です。
メリットは、ユニットバスはもちろん、タイルやモルタルといった下地にも貼ることができるところや、完成後の見栄えが良いところです。パネルに厚みがありますから、保温性が高まることも期待できます。
デメリットは、価格が高いところです。アルパレージのサイズは245×91cmと大きいのですが、浴室の壁や天井すべてを覆うとすると7枚は必要になってしまいます。1枚当たり1万5,000円で計算すると、パネル代だけで10万円を上回ってしまいます。コストのことを考えると、劣化のひどい壁1面だけに貼り付ける、アクセントクロス的な使い方が良いかもしれません。
(参考:価格.com 「住宅設備・リフォーム ―アルパレージ その他の住宅建材―」)
次に、施工が難しいところもデメリットです。パネルは軽量でカッターでも十分切れる扱いやすい素材なのですが、パネルのつなぎ目などにはジョイント材を使わなければいけませんし、コーキング材での防水も必要ですから、DIYでリフォームするにはハードルは高いと言えます。
浴室用シートを使うメリットとデメリット
裏面がノリ付きで耐水性が高い「リアテック」などのシートを貼っていく方法です。
メリットは価格が安いところ。122cm幅で3,000円~5,000円/mとなっていますから、パネルよりも材料費を抑えることができます。施工はスキージーで空気を抜きながら貼っていくだけですから、比較的容易にできるでしょう。近年では「Nu Wallpaper」など、オシャレなデザインがあるところもメリットです。
(参考:価格.com 「住宅設備・リフォーム ―リアテック その他の住宅建材―」)
デメリットは、ユニットバスなど、なめらかな下地にしか貼ることができないところと、位置決めやプライマー処理など、プロ並みの仕上がりを求めるなら、それなりに施工に手間がかかるところでしょう。
浴室の床のDIYリフォームは難易度が高い!
タイル張りやユニットバスの床にヒビ割れができた場合、「バスナフローレ」「ペディシート」など浴室の床用パネルを張ることで、DIYリフォームは可能です。しかし、難易度は高くなっています。
中でも難しいのが、専用のパテを使ってヒビ割れをふさいだり、下地をなめらかにしたりする工程で、練り具合や乾燥具合が未経験者にはわかりにくいです。しかもヒビ割れを完璧に防ぐことができなければ、家の骨組みを痛めてしまうでしょう。
パネルを床に接着したり、壁や排水溝とのつなぎ目にコーキング剤を打つくらいであれば、DIYでも何とかなりそうですが、パテを使っての下地調整の難易度は高いといえるでしょう。
まとめ
シャワーヘッドの交換などをのぞけば、あまりおすすめできないのが浴室のリフォームです。理由は、失敗がとんでもないことに発展しかねないことです。DIYのよさの一つに失敗しても楽しいというのがありますが、浴室のリフォームは失敗してしまうと、楽しさとはほど遠い事態を招きかねませんね。失敗の補修で余計な出費を生むことも考える必要があるので慎重に検討するようにしましょう。
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