家族が集まり、同じ時間を過ごすリビングルームは、ゆったりとした空間が理想です。リフォームで間取り変更をおこない、リビングを広くしたいと思っている方も多いでしょう。「壁を壊して、隣の部屋とつなげれば」など、リフォームの計画を練っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、壁を壊すことは、思っているほど簡単ではありません。
こちらでは、リビングの間取り変更リフォームで考慮したい点をみていきましょう。
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間取り変更・リフォームの基本は壁を壊す
「リビングを広くしたい」という間取り変更の場合、リフォームの基本は壁を壊すことです。そして壁を壊すリフォーム自体は、単に壁を撤去するだけならば工期は半日、数万円でできてしまうでしょう。
間取り変更・壁を壊すことで起こり得るデメリット
「ならば壁をガンガン壊して、リビングを広くしよう!」と、間取り変更のリフォームをしたくなる気持ちもわかりますが、その前に、起こるかもしれないデメリットを知っておきましょう。
空調・照明・スイッチ位置は大丈夫?
壁を壊すことで、リビングが広くなるというメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあります。
最初に考えられるデメリットは、エアコンの効きが悪くなることです。広い空間に見合う空調が必要になりますし、光熱費もアップします。常に広い空間を必要としないならば、あらかじめパネルドアなどで仕切るといった計画も立てておきましょう。
次に、照明位置がそのままでは、バランスが悪くなります。広くなったリビングの中央に来るように、照明を移動させる工事が必要になるでしょう。
また、壁がなくなり、2つの部屋が1つになるということは、今まで2つ必要だったものが、1つでよくなるということです。壁を壊したら、近い距離にスイッチが並んでしまったり、必要な位置にスイッチがなかったりというケースはよくあります。コンセントも含めた位置の再検討が必要になります。
空間に統一感はありますか?
フローリングのリビングと畳敷きの寝室をつなげるのなら、当然、床に手を入れる必要がありますが、リフォームの工事はそれだけではすみません。たとえば、畳敷きの部屋にある収納がふすまだったり、壁紙が和風だったりすると、空間に統一感が出ません。
壁を壊すリフォームならば、リビングの空間を広げることができますが、統一感を出すために、追加の工事が必要になることを知っておきましょう。
壊せない壁もある
この壁がなければリビングが広くなるのに!と間取り変更を考えている方に、知ってほしいのは、壊せない壁もあるということです。
たとえば、一軒家なら「耐力壁」と呼ばれる壁のことです。中に筋交いが入っており、家を支える役割を担っている壁は、壊すことができません。またマンションなら、間取り図に「PS」と書かれている空間を含んだ壁は、壊すことができませんし、間取り図に太い線で描かれている、建物を支えている壁も壊すことはできません。
マンションの壊せない壁は、見取り図でわかるのですが、厄介なのは一軒家の耐力壁です。どこが耐力壁かは、外観から判断するのは難しく、実際に壁を壊し始めてから気づくというケースは良くあります。
水周りの移動はコストがかかる
リビングを広くするのに壁だけでなく、キッチンやトイレがジャマというケースはよくあります。しかし、水周りの移動は、簡単にできないことを知っておきましょう。理由は、給排水の設備にも手を入れる必要があるからで、そのための費用が跳ね上がってしまうからです。
コストを抑えた間取り変更のリフォームを考えているなら、水周りは動かさない計画を練りましょう。
厄介な壁や水周りのあしらい方
リビングの壁を壊して間取りを変更することは、思っているほど簡単なことではありません。中でも厄介なのは、壊せない壁や水周りで、リビングのリフォームが成功するかどうかは、これらのあしらい方にかかっているといっても過言でもないでしょう。
耐力壁のあしらいでよく使われるのは、壁材を取り払い、筋交いをむき出しにしてしまう方法です。これにより実現できるのは、空間の広がりで、筋交いという障害物はあるものの、リビングを広く感じさせることが可能です。
また動かせない水周りは、活かす方向で考えます。たとえば、壁付きのI型キッチンを壁から離してアイランドキッチンに変更できないか?など検討を重ねます。
まとめ
リビングを広くするなど、間取り変更の基本は壁を壊すことです。しかし、壊した後には空調や照明などの変更が必要ですし、壁紙や内装などにも統一感も大事です。また壊すことができない壁があったり、水周りは動かすことができなかったりしますから、間取り変更のリフォームは厄介なものなのです。
おすすめは、リフォームのプランを立てる段階からプロに相談することです。耐力壁や水周りをそのままにして、間取り変更をおこなうアイデアを彼らは持っているのです。
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