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「ロジン変性マレイン酸樹脂(ろじんへんせいまれいんさんじゅし)」とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集

誰でもわかるリノベ用語集516

■ロジン変性マレイン酸樹脂(ろじんへんせいまれいんさんじゅし)

「ロジン変性マレイン酸樹脂」とは「ろじんへんせいまれいんさんじゅし」と読みます。「ロジン変性マレイン酸樹脂」とは印刷や塗装で使用される樹脂のことです。

ロジンとは待つかの植物の樹液である松脂を蒸留したときに残る残留物のことです。アビエチン酸、パラストリン酸、イソピマール酸などで構成されるロジン酸を主成分とする天然樹脂です。

ロジンは常温では黄色から褐色の透明性のある固体です。粉末に加工すると淡黄色や黄色になりますが、熱を加えると強い力で結合します。

製法によって異なりますが、75℃前後で軟化し、100℃を超えると液体になります。輸送の際には暑い状態で鉄ドラムに入れ、冷え固まった状態で輸送します。ロジンの主な生産地は中国、ベトナム、インドネシア、アメリカ合衆国などです。

マレイン酸とは鎖状不飽和ジカルボン酸のひとつです、水の溶解度が高いという特徴を持っています。また、加熱すると約135℃で分解します。分解が始まると環状の無水マレイン酸に変わります。

ロジン変性マレイン酸樹脂の場合、最初にろじんと虫マレイン酸を混ぜて付加反応をさせます。付加反応後は透明な塊へと変化します。生成したロジン酸変性マレイン酸樹脂は木製家具用のラッカー、ペンキなどに使用できます。

塗料には、ロジン変性マレイン酸樹脂の他にもさまざまな樹脂が使われています。溶剤の揮発が無い不飽和性ポリエステル樹脂、ポリウエタンを主成分としたポリウレタン樹脂などがあります。

(参考:荒川化学工業株式会社「印刷インキ用樹脂・塗料用樹脂」)