小さな子どもの走り回る足音、楽器演奏の音など、マンションだとどうしても音が気になりますよね。
お隣さんに迷惑をかけたくないし、トラブルに巻き込まれたくない…。それなら床や壁の防音を検討してみては?
ここでは、防音効果が期待できるリフォームの種類や費用についてご紹介していきます。
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そもそもリフォームで防音できるの?
音の問題は、マンションの構造上仕方がないものと思われるかもしれませんが、ある程度の防音であればリフォームで対応可能です!
ちなみに「防音」と一言で言っても、その性質によって「遮音」と「吸音」の2種類に分類することができます。
「遮音」とは、防音をする方法のひとつであり、具体的には空気中で伝わってくる音を遮断して、外へ音が透過しないようにする方法を指す言葉です。(スガナミ楽器)https://www.suganami.com/shop/sound/column/so0006
「吸音」(中略)音を吸収することで音の反射を防ぎ、音が室外に透過することを防いだり、音を発している室内における音の反響を抑える方法を指す言葉です。(スガナミ楽器)https://www.suganami.com/shop/sound/column/so0006
防音は、この遮音と吸音を上手く組み合わせるのが良いとされているのです。
リフォームの前に…気軽にできる防音の方法
リフォームによって防音は可能ですが、ある程度の費用は覚悟しなければなりません。まずは、リフォームしなくても気軽にできる防音方法を試してみるのが良いでしょう。
カーペット・ラグマットなどで床の振動を抑える
音には、空気を通して伝わる「空気音」と物質を通して伝わる「固体音」の2種類があります。足音や機械の振動音などは、床から発生する固体音です。
この音は、床の振動を抑えることで低減できます。そのため、フローリングの床にカーペットやラグマットを敷くだけでも、防音効果が期待できるのです。
壁にタンスやポスターなどを設置する
床と並んで固定音が発生しやすいのが壁です。部屋内の振動音が壁に直接伝わるのを防ぐため、壁に沿ってタンスなどの家具を設置したり、ポスターなどを貼ったりするだけでも、一定の防音効果が期待できます。
ただし、振動音を生じる機械や楽器などが壁に接してしまうと、逆に騒音の原因となりますので要注意です。
床の防音設備と費用
さて、それでは実際に防音リフォームをする場合には、どのような設備があって、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
まずは、床の防音リフォームについて見ていきましょう。
床材の重ね張り
床の防音でもっともお手頃なのが、既存の床の上に防音床材を重ね張りする方法です。
この場合、既存床材を生かしたまま工事ができるので、工期が短く費用が比較的安価になります。床材によって費用はまちまちですが、6畳間で10〜20万円程度が相場でしょう。
費用は安いものの、床の高さが上がってしまうため、室内に段差ができたり天井高が低くなったりという問題が発生します。
フローリング張り替え
つづいて、既存の床材から防音性の高い床材に張り替える方法についてご紹介します。
この場合も床材によって費用が上下しますが、6畳間でだいたい16〜25万円程度というのが相場です。既存床材を剥がして処理する必要があるため、重ね張りに比べると、工期が長め・費用は高めとなります。
また、床材の下に遮音マットや吸音マットを入れることで、さらに防音効果を高める方法もあります。効果が高い分、防音材の費用がプラスでかかってくるため、6畳間で20〜30万円程度と相場も高めです。
二重床
3つ目は、「二重床」と呼ばれる方法です。土台となるコンクリート床の上に、支柱などを立てフローリングを設置することで、空間ができて防音性能を高められます。
最近のマンションは当初から二重床になっていますが、古いマンションの場合はコンクリート床に直接フローリングを張る「直張り」が採用されていることも多いです。
直張りから二重床にする場合、二重床の施工費用が別途かかりますので、6畳間で25〜40万円程度見込む必要があります。
マンションによっては管理規約で二重床への変更が禁止されている場合もあるので、必ず事前に確認しておきましょう。
壁の防音設備と費用
つぎに、壁の防音設備と費用についても見ていきましょう。
壁に防音シートを入れる
壁の防音リフォームで一般的なのが、壁の中に吸音材と遮音材を入れて防音効果を高める方法です。
一般的な生活音の防音程度であれば、6畳間で20〜25万円程度が相場とされています。ただ、本格的な防音室レベルとなれば、相場の5倍以上かかる場合も…。
換気口を防音する
壁の防音については、壁に設けられた換気口に防音工事を施す、という方法もあります。
この場合、防音タイプの換気口に交換するだけでなく、防音シートを設置するなど簡単な方法もあり、5万円以下で十分に対策が可能です。
ただし、これだけでは効果が薄いので、先の防音シートと合わせて実施するのが効果的でしょう。
まとめ
床・壁の防音リフォームについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
費用対効果をしっかり検討することも重要ですが、それ以前に床・壁は建物の構造体に直接かかわるものです。マンションの場合には、物件の管理規約を事前に確認しておくことが重要と言えます。
ちゃんと理解した上で、騒音の悩みのない快適な生活を送っていきたいところですね!
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