お部屋の彩りに大きな影響を与える足元のフロア。「せっかくなら、フローリングにはこだわりたい」という方も多いのではないでしょうか。
今回ご紹介するのはヘリンボーン。一般的なフローリングとはひと味違う魅力のあるフローリングです。しかし「独特な模様ってちゃんと日常に溶け込む?」「費用は高くつく?」など、ヘリンボーンにすることに悩んでいる方もいることでしょう。大がかりな改装だからこそ、後悔はしたくないもの。
納得した上でヘリンボーンを取り入れられるように、ここで実例やメリットデメリットを確認しておきましょう。
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ヘリンボーンとはどんなフローリング?
ヘリンボーンとは、山型に木目を交差させたフローリングの張り方のことです。ノーマルな張り方のフローリングに比べて、一般的に次のような演出効果があるとされています。
・お部屋に奥行きを感じさせる
・高級感や上品さの演出
・クラシカルな雰囲気
ヘリンボーンから受ける印象は人それぞれではありますが、やはり「ひと味違う」フローリングであるといえるでしょう。
なお、ヘリンボーンの語源は英語のherring(ニシン)とbone(骨)。ニシンの骨の形に似ていることからヘリンボーンと名付けられたと言われています。
ヘリンボーンを使ったお部屋の実例
ヘリンボーンにもいくつかのタイプがあります。張り方や、無垢材の色の濃淡によってお部屋の印象は変わることでしょう。
ここではヘリンボーンを取り入れたお部屋の実例をご紹介します。あなたの好みのタイプが見つかるかもしれません。
淡めのヘリンボーンとホワイトのインテリアで作り上げたお部屋です。模様や色の主張を抑えることで、控えめな上質さを演出できます。
こちらは、うって変わって模様も色もはっきりとしたヘリンボーン。カントリー風なお部屋の演出に役立つことでしょう。画像は原色系のインテリアと合わせていますが、クラシカルなお部屋が好みの方はダーク系統のインテリアで揃えて統一感を出すのも1つの方法です。
ややオレンジがかった、暖色のような色味のヘリンボーンです。お部屋に温もりや明るさが欲しい方なら、暖色系のヘリンボーンを選ぶと良いかもしれません。
長方形の板を張り合わせるのではなく、45°にカットして張り合わせるヘリンボーン。このタイプは「フレンチヘリンボーン」と呼ばれており、また違った表情を見せます。
ヘリンボーンのメリット
ヘリンボーンの大きなメリットはそのデザイン性にありますが、選択肢の豊富さもまた魅力です。天然木で上質さを追求することもできますが、子どものいる家庭など汚れやキズが気になりやすい場合、タイルやクッションフロアで使いやすさやお手入れのしやすさを向上させる方法もあります。
色や張り方の選択肢があることで、今ある家具にマッチするタイプを探せる点もメリットです。ヴィンテージ家具で揃えたお部屋や、シンプルにホワイトでまとめたお部屋。そんなこだわったインテリアを上手に活かすヘリンボーン探しも、楽しいかもしれません。
ヘリンボーンのデメリット
ヘリンボーンにはデメリットもあります。「好み」だけで施工に踏み切ってしまうと、後悔するかもしれません。使いづらい点や、コスト面の問題を確認しておきましょう。
ヘリンボーンの模様でお部屋が狭くなる?
独特なヘリンボーンの模様は、お部屋を狭く感じさせることも。そのため、一般的に狭いお部屋には不向きとされます。
それでもヘリンボーンにしたいという場合は、色を薄く、幅を細くしてみましょう。圧迫感が和らぎ、狭い部屋でも比較的なじみやすいはずです。
無垢材のヘリンボーンは床暖房に注意
無垢材は、床暖房の熱を受けて変形してしまうことがあります。これは無垢材に含まれる水分量の急激な変化によるものです。床暖房の熱によって、無垢材は水分を急激に失って反りや割れなどを起こしやすくなります。床暖房に対応した素材のヘリンボーンを選ぶことでリスクを抑えられるので、床暖房を導入したい場合には活用するのも手です。
また、ヘリンボーンに特有の工法も床暖房と相性が悪い場合も。ヘリンボーンを張るときには、ノーマルなフローリングとは違い床板を1枚多く挟むことがあります。この工法を取った場合は床暖房の効き目が悪くなるおそれがあります。
ヘリンボーンは長い工期と高い費用が必要
ヘリンボーンはノーマルなフローリングに比べて特殊な張り方をするため、一般に工期が長くなる傾向が。さらに使用するフローリング材も多く、費用も高くつきやすいとされています。
まとめ
ヘリンボーンのフローリングは、独特なデザインでおしゃれなお部屋づくりに役立ちます。しかしヘリンボーンにはメリットだけでなく、実用面や費用面などのデメリットがあることも事実です。
一度張ったフローリングを剥がすには手間がかかりますし、ヘリンボーンを導入する際には、メリットデメリットをきちんと把握した上で導入することをおすすめします。
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