こんにちは!片づけクリエイターのはせがわあかねです。
モノが散らからず快適な家はどれも『動線』と『収納』が考え抜かれています。これらは単独でなく、セットで考えることが散らからない家作りのポイントです。今回は、リノベ前に知っておきたい“散らからない家”にするための『動線』と『収納』の考え方、具体例についてご紹介いたします。
『動線』が分かれば『収納』が決まる
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家作りの際によく耳にする『動線』とは、人が家の中を移動する経路を線で表したものを言います。
毎日リビングで使うモノが寝室に収納されている場合、その都度わざわざ『取りに行く』また『戻しに行く』必要があり、その分動線は長くなります。動線が長いと次第にモノを出すのも戻すのも面倒になり『出しっぱなし』『使いっぱなし』といった部屋が散らかる原因となってしまいます。このことから分かるように、『動線はなるべく短くする』のが散らからない家作りの基本となるわけです。
納戸から掃除機を出してきて部屋を掃除したり、ベランダに干していた洗濯物をリビングで畳み寝室のクローゼットに収納したり…家の中で人が動くということは同時にモノが動くということですから、短い動線の間取りを考える上で『収納場所』の重要度は非常に高いと言えます。
“使う場所の近くに収める”のが収納の鉄則。しかし、中には使う場所が部屋をまたいでおりどこに収納するのが良いか迷うモノもありますよね。その場合、これからご紹介する事例のように動線上に収納を設けることで問題が解決することも少なくありません。
では、動線上に収納を設けた具体例を見ていきましょう。
1)玄関とリビングの間に『クローゼット』
玄関―リビング間にクローゼットを設けると帰宅後すぐに収納出来るため、かばんや帽子が乱雑に置かれて部屋が散らかるのを防げます。かばんの中からモノを取り出したい場合もアクセスしやすく便利です。花粉やウイルスを家の中に持ち込まないという点からも、リビングへ入る前に専用の収納があると安心ですよね。
近年ではシューズクローゼットと併用する形で玄関にたっぷりと収納スペースを確保する例も多くありますが、小さなクローゼットであってもあるのとないのとでは片づけの手間と時間が大幅に変わってきます。
こちらは玄関ーリビング間にウォークスルークローゼット、玄関ー洗面室間に収納を設けた事例です。寝室はウォークスルークローゼット上にロフトライクにしつらえることで、高効率かつ広い収納を実現しています。
2)キッチンと洗面所の間に『パントリー』
一般的には食品貯蔵庫として利用されるパントリー。これをキッチン―洗面所間に設けることで、食品の他に洗剤やボックスティッシュなど日用品のストックを一ヶ所で管理することが出来ます。キッチンからも洗面所からもアクセス出来れば、買い物へ行く前にあちこち回って在庫確認をする手間が省け、買い物後の収納も楽になり「後でやろう」とモノを出しっぱなしにすることもなくなります。
3)廊下や階段に『本棚』
本をたくさん所有している場合は予め書斎を設けるケースもあります。しかし、間取りに余裕がない、または「日中はリビングで、就寝前には寝室で読みたい」など読む場所が1ヶ所に固定されない場合には、部屋と部屋を繋ぐ廊下や階段の壁面を利用するのがオススメです。写真の事例は玄関土間に本棚を造作した事例です。またもし構造的に可能であれば、ニッチ(埋め込み式の収納)などにすると圧迫感が少なく、スッキリとした印象になります。持っている本の大きさでニッチの奥行きも変わりますから、事前にチェックが必要です。
まとめ
収納は多ければ多いほど良いというわけではなく、動線を無視して作れば使いにくく無駄なスペースとなりかねません。“散らからない家”を目指すのなら、事前にしっかりと暮らしを想像し、動線を考慮して収納を設定することが重要となります。適材適所でモノが収納出来ると片づけにかかる時間やエネルギーが大幅にカットされ、その分を自分や家族との大切な時間に充てることが出来ますよ。リノベの際には、是非参考にしてみてくださいね。
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