汚れや子供の落書きなど、生活していると壁紙が汚くなってしまうこともあります。気になりつつも、「業者に頼んで貼り替えをするほどではないかな」と感じることもあるでしょう。
そのような場合、壁紙の上から塗装するという方法があります。この方法にはメリットもありますが、おさえておきたいデメリットもあります。また、きれいに仕上げるために、DIYする際の注意点もありますのでご紹介します。
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壁紙の上から塗装することはできる?
壁紙に使われるものでメジャーなのは、ビニール壁紙です。ビニール壁紙は、ポリ塩化ビニール樹脂でできています。ビニール壁紙に対応した水性塗料であれば、そのまま塗装できるでしょう。水性塗料はにおいが少なく扱いやすいため、室内の壁紙におすすめです。
ただ、壁紙自体に撥水性を持たせたものや、防汚性がある場合は塗りにくいこともあります。また、布製の壁紙や紙製の壁紙の場合はそのまま塗装できないため、一度壁紙をはがす必要があります。
壁紙の上から塗装できるかを見極めるために、目立たないところで試し塗りをしてみましょう。その他には、セロハンテープを貼ってみる方法もあります。テープがしっかりとくっつく壁紙は、塗料も付きやすい可能性が高いです。また、霧吹きで水をかけると球状になって流れるものは、撥水加工がされている場合が多いでしょう。
壁紙の上から塗装するメリットとデメリット
壁紙の汚れや落書きなどが気になる場合、貼り替える方法もあります。貼り替えをせずに上から塗装することには、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
メリット
壁紙を一度はがして貼り替える場合は、はがした壁紙がゴミとなって出ます。上から塗装するのであれば、このようなゴミが出ないため処分する手間がありません。壁紙をはがしてから塗装するという方法もありますが、廃材が出る上、壁紙はがしや下地処理などが必要となり手間がかかります。
塗料のカラーバリエーションは豊富で、たとえば同じピンクでも、濃いものや淡いものなどさまざまな色味があります。部屋に合ったものや好みのものを選べるでしょう。塗料を混ぜて、オリジナルの色をつくることも可能です。
また、壁紙にはない塗料の質感や素材感を感じられます。使っているうちに再び汚れなどが付いた場合は、部分的に上塗りして補修することも可能です。
デメリット
塗料にはにおいがあります。徐々に薄れることが多いですが、最初はしっかりと換気をしましょう。また、塗料を乾燥させるための時間をおく必要があるため、仕上がりまでの期間が長くなります。
壁紙は経年劣化するため、年月が経つと縮みやはがれが生じます。壁紙の上から塗装をすると、見た目の汚れなどはきれいになりますが、壁紙自体の劣化は防げません。上から塗装したあとの壁紙をはがすのは困難な上、塗装によって下地の傷みなどが発生することもあり、そうすると施工費用が割高になる場合もあります。また、塗装により水分を含んだ壁紙が膨張することもあります。
DIYで壁紙の上から塗装する際の注意点
業者に頼まずに自分で塗装すると、人件費などがかからないため材料費のみで済みます。また、業者の都合などを気にせずに自分の好きなタイミングでできます。ただ、特に初心者の場合は失敗する可能性もあります。仕事をしている場合は思うように時間がとれないと感じることもあるでしょう。
そんなDIYですが、壁紙の上から塗装する際にはいくつかおさえておきたい注意点がありますので、ご紹介します。
壁紙の状態をよくチェックする
壁紙の状態を隅から隅まで確認します。壁紙がはがれかかっている場合は、事前に接着剤などでしっかりと貼っておきましょう。また、汚れやカビなどがひどい場合はきれいにしておきます。状況に応じて、雑巾やブラシ、カビ落としなどを使用すると良いでしょう。また、汚れがひどい場合は下塗りをしましょう。
塗装しない部分は養生する
塗装する際の養生とは、塗装しない部分まで塗料が付かないようにシートやテープなどで保護することです。塗装する壁紙に隣り合う天井や床は、事前に養生しておきましょう。テープをまっすぐしっかりと貼ることで、境界線がはっきりと出て仕上がりもきれいになります。養生は周りのものを保護すると同時に、仕上がりをきれいにする役割があるのです。
まとめ
壁紙の上から塗装すると、壁紙の劣化やにおいなどのデメリットがあるものの、廃材も出ず、塗料の豊富なカラーや素材感を楽しめます。
DIYをする場合は、上から塗装できる壁紙であるかをまず確認し、さらに壁紙のはがれや汚れなどがないかをチェックしましょう。塗装の前の養生も必要です。
壁紙の上から塗装して、部屋の雰囲気を変えてみてはいかがですか。
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