フローリングの表面はワックスなどでコーティングされていることが多いですが、それでもカビが生えてしまって困るという声もたまに耳にします。黒い点のような汚れになっていたり、木目に沿って黒くなっていたり。カビは増殖していくのでなるべく早めに対処したいところです。
フローリングのカビを掃除する時は、方法を間違えると、カビを広げてしまったりフローリングを傷めてしまう危険性もあります。
そこで、今回は、フローリングのカビ取り方法で気を付けたいNGをまとめてみました。
▼フローリングの汚れが落ちないならリノベーションのタイミングかも。こちらでチェック>>>
完全版|フローリング(床材)のリフォーム・リノベーションのガイド〜種類・費用・事例まとめ〜
事例集ダウンロードはこちら
フローリングのカビは見つけたらすぐ対応!
カビは菌の仲間です。気温や湿度などの条件が整うと空気中に漂う胞子がどんどん繁殖し、フローリングに黒い汚れになって現れることがよくあります。
カビを放置していると、増殖すると同時に、どんどんと根を深く伸ばしていきます。カビの根がフローリングの下の木材にまで達してしまうと、きれいに取り除くことが難しくなってしまうので、早めに対処しましょう。
また、黒カビは、吸い込むとアレルギーや喘息を引き起こすこともあるとして、暮らす人の健康にもよくないと言われています。
フローリングのカビを見つけたら、放置するのはNGです。見つけたら早急に処置することが重要と覚えておきましょう。
※カビが繁殖しやすい条件
気温20~25℃、湿度60%以上、皮脂汚れやホコリ、食べカスなどのカビの栄養分がある環境
参考:ミツモア「【基本】フローリングのカビ掃除・落ちないカビ対策と簡単予防法」
フローリングのカビ取りNG集~そのカビ取り方法、NGかも~
フローリングのカビ取りで意識しておきたいことに、カビの菌を拡散させないこと、そして、フローリングを傷めないことがあげられます。この点を踏まえて、やってしまいがちなNGのカビ取り方法を見ていきましょう。
掃除機をかける
掃除機をフローリングのカビに使うと、カビの胞子が掃除機のフィルターをすり抜けて、排気とともにお部屋中に拡散してしまうとされています。舞いあがったカビを人が吸い込みやすくなったり、お部屋の違う場所でも黒カビが発生したりする原因にもなるので、フローリングのカビ取りに掃除機はNGとされます。
床の汚れを見つけたら、まずは掃除機をかけたくなるかもしれませんが、カビの可能性があるなら、掃除機はやめておきましょう。
浴室用・台所用のカビ取り漂白剤を使う
お風呂やキッチンでの除菌・漂白に使われる塩素系漂白剤をフローリングに使うと、ワックスや木材を傷めてしまい、変色や腐食の原因となってしまうこともあります。
「カビキラー」や「ハイター」などの漂白剤は、お家のカビ掃除には定番のアイテムですが、フローリングのカビ取りには、基本的にNGだと覚えておきましょう。
カビ取りができる漂白剤の中には、フローリングなどの木材に使えるものもあります。説明書などで木材に使えるかどうか、確認しましょう。
重曹で掃除をする
家の中の掃除に活躍する重曹も、フローリングのカビ取りには向きません。白い粉状のままで使うと研磨剤のようになるので、フローリング表面を削って傷つけてしまうこともあります。
また、重曹や、同じように掃除に使われるセスキ炭酸ソーダは弱アルカリ性ですが、使いすぎるとフローリングのワックスが剥がれると言われていますので、注意しましょう。
雑巾掛けにも注意が必要
程度の軽い黒カビなら雑巾で拭き取ることもできますが、これにも注意が必要です。無造作に雑巾を掛けるとカビの菌を塗り広げてしまうことになりかねません。雑巾を使う範囲を限定して、カビの周囲から中心へ、そっと拭き取るようにしましょう。
また、フローリングは水分に弱いので、水拭きをする際には、雑巾は固く絞って使います。フローリングに水分が残らないように、最後に乾拭きするとより安心です。
自分でできるフローリングのカビ取り掃除・カビ予防対策
フローリングのカビ取りは、2つの段階に分けて考えておくとよいでしょう。
カビの菌を取り除く掃除
市販のアルコール除菌のスプレーやエタノールを薄めてスプレーして使います。そのあとで布やキッチンペーパーなどで拭き取ります。板と板の間の溝も、つまようじなどで掻き出してきれいにしましょう。
拭き取りに使う布などは、カビの菌を広げないため、使い捨て出来るものが良いでしょう。
時間を掛けすぎるとフローリングが変色する可能性もあるので、表面を保護していない無垢材のフローリングなどでは、目立たないところで試してから、使用すると安心です。
程度の軽い黒カビなら、アルコール除菌やエタノールスプレーできれいに取り除くことができるでしょう。
カビによる黒ずみや目に見える汚れを取り除く掃除
黒い汚れが残ってしまうときには、中性洗剤を使って落としましょう。水に少しだけ中性洗剤を混ぜて、カビにスプレーしてから、布やキッチンペーパーなどで拭き取ります。
中性洗剤の原液をかけるとフローリングの負担にもなるので、薄めて使うようにしましょう。
頑固な汚れには、サンドペーパーで表面を削り取ってワックスや塗料を塗る、ワックスをはがして掃除してワックスを塗りなおす、といった大技もありますが、フローリングを傷めずきれいに修復したいなら、専門の業者に依頼することも検討してみてください。
頑固なカビは専門業者に依頼することも検討しよう
フローリングのカビ取りを依頼できる専門業者にも、得意分野や修復方法の違いなどがあります。
カビが広範囲に広がってしまっているなら、部屋全体のフローリング張り替えが必要になるかもしれません。
カビの範囲が限定的なら、リペアで部分的に対応してくれる会社を探してみましょう。カビを取り除いた後に、周囲に合わせて目立たないように塗装する方法なら、小規模な補修で済みます。
まとめ
フローリングのカビは、放置すると悪化していきますので、見つけたらなるべ早く対処しましょう。掃除機や塩素系漂白剤、重曹は使わず、アルコール除菌や中性洗剤での拭き掃除でカビの菌と黒ずみを取り除くことがおすすめです。
カビの範囲が広かったり、頑固な黒ずみになったりしている場合には、リペア業者などに修復を依頼するのも一つの手段です。
▼フローリングの汚れが落ちないならリノベーションのタイミングかも。こちらでチェック>>>
完全版|フローリング(床材)のリフォーム・リノベーションのガイド〜種類・費用・事例まとめ〜
事例集ダウンロードはこちら