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「膜天井(まくてんじょう)」とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集

誰でもわかるリノベ用語集679

■膜天井(まくてんじょう)

「膜天井」とは「まくてんじょう」と読みます。「膜天井」とは不燃幕素材を使った天井のことです。グラスファイバーの織物に樹脂をコーティングしており、通常の天井に比べて安全性が加わっています。

国内では老朽化した建物による事故が問題視されています。コンサートホールやスポーツセンターなどの大きな建物では、天井落下による打撲や骨折などの事故が度々報告されています。膜天井では天井落下による事故のリスクを軽減するための技術が取り入れられているのです。

膜天井の特徴は軽さと薄さです。通常の天井には石膏ボードが使われていますが、膜天井には織物が使われています。質量は600g/m2となっており、通常の天井よりも軽量です。万が一天井が落下したときでもダメージを最小限に抑えられるでしょう。

膜天井は他の素材に比べて薄めです。形を自由に変えられるのでイメージに合わせてデザインを変えられるでしょう。また、大地震が発生したときでも、形を変えることで揺れによる力を吸収できます。強い揺れが生じた場合でも、天井落下を最小限に防げるでしょう。

一方で膜天井にはデメリットもあります。主なデメリットとして断熱性が挙げられます。通常の天井に比べると断熱性が劣っているため、空調設備を強化しなければなりません。また、吸音や遮音も劣っているため、空間性能が悪いという問題が起こりやすいでしょう。

(参考:平岡織染株式会社「膜天井とは何ですか?」)