お部屋に置きたい本棚を探しているとき、いいなと思うものを見つけても、お部屋のサイズに合わず、断念したことはありませんか？デザインやサイズの細かい希望を叶えるなら、システム収納で本棚を作ることも検討してみましょう。

今回は、既製品でありながら細かいカスタマイズに対応できる、システム収納を使った本棚について、ご紹介します。

本棚リノベーションをもっと詳しく。
完全版｜本棚のリフォーム・リノベーションのガイド〜種類・費用・事例まとめ〜

既製品（システム）本棚の特徴は、カスタマイズ性とコストのバランス

システム収納家具とは、用意されたパーツから必要なものを選び、組み合わせて作る収納のこと。サイズやパーツの種類が豊富で、組み合わせの自由度が高いのも特徴です。

本棚を設置する場所の形状や収納する本の量、種類などに合わせて、ぴったりサイズで本棚を設置できることが魅力のひとつです。既製品でありながら、シリーズによっては数センチ、数ミリ単位でサイズをオーダーできるものや、部屋の凹凸に対応できるパーツを揃えているものもあり、お部屋のスペースを無駄にしない点も特徴です。

また、パーツはデザインが統一されているので、好きに組み合わせてもまとまりのあるインテリアができあがります。家具のコーディネートをあれこれ考える手間も減らせるので、効率的にインテリアを作っていけますね。

さらに、モジュール化されたパーツは、途中で違う種類のパーツに入れ替えたり追加したりする自由度もあります。ライフスタイルの変化に合わせてパーツを組み替え、長く使っていくことができる点は、経済的とも言えます。

デメリットも知っておこう

パーツが豊富で組み合わせができるとはいえ、完全なオーダーメイドの造作家具や注文家具には及ばないと感じる部分もあるかもしれません。理想の本棚のイメージが固まっている場合などは、デザインや材質などの選択肢で妥協しなければならなくなることもあり得ます。

また、パーツが多すぎて選びきれない、組み合わせを考えるのが大変で決めきれない、という悩みも。多くのメーカーではネット上にシミュレーションシステムを公開していますので、まずは気になったパーツを中心に、気軽にシミュレーションしてみると、完成イメージを固める助けになるでしょう。

システム収納家具の設置方法は大きく2種類

システム収納家具は大きく二つの設置方法があります。一つは、工務店を通して購入し施工してもらう方法です。これは主に住宅設備メーカーのシステム収納家具の取り付け方法で、工務店やハウスメーカー向けに販売されているものを注文して、プロの職人に施工してもらいます。

充実したパーツのラインナップが魅力で、便利なパーツが揃っていたり、高級感のある仕上げを選べたりします。また、細かいサイズ調整に対応していることも多く、数センチ、数ミリ単位で調節できることもあります。ただし、費用に関しては、材料費に加えて工賃もかかってくるところに注意が必要です。

もう一つの施工方法は、店舗や通販で購入して自分で設置する方法です。無印良品やニトリなど、大手の家具量販店もシステム収納家具のシリーズを展開しています。店頭やネットショップでパーツを選び、施工もDIYで行えるようになっていますので、コスト面のメリットがあり検討したい方法です。

・参考：SSシステム「システム収納の魅力！メリットや主な使い方とは？」

既製品（システム）本棚の費用相場

システム収納家具で本棚を作る時の費用相場は、サイズや材質、施工方法などによっても変わってきます。

だいたい、約20～80万円が目安になるでしょう。40万円の予算が用意できるなら、それなりのものが作れるようです。

一方、サイズも小さく設置も自分で行うならば10万円程度でも、使える本棚を作ることができるとも言われています。

明確な費用を確認するには、工務店に見積もりを依頼したり、シミュレーションサイトを活用したりすることをおすすめします。特に、工務店が施工を行う場合には、工賃が含まれているのか、といった内訳をしっかり確認するようにしたいものです。

・参 考
快適な住まいをデザイン！収納家具オーダーガイド「かかる費用」
キコー企業企画「収納力抜群な壁面収納リフォームの費用相場とは？6つの注意点もしっかり解説！」

おしゃれな既製品（システム）本棚の事例

本棚が作れるシステム収納家具は、国内外の住宅設備メーカーや家具量販店などがそれぞれのブランド展開しています。そのうちのいくつかを紹介しましょう。

事例1)　Panasonic　CUBIOS（キュビオス）

Panasonicのシステム収納家具CUBIOS（キュビオス）は、パーツの豊富さが目を引きます。ユニット、パーツの組み合わせは、なんと約１億5000万通りあるとのこと。図書館のマガジンラックのようなフラップ扉も選べます。

また、サイズ調整が細かくできる点も特徴です。可動棚の棚板が細かく高さを変えられるようになっていたり、家具全体の大きさも1ミリ単位で調節できたりするなど、オーダーメイドの家具のようにぴったりとハマる本棚が作れるでしょう。

加えて、嬉しい機能も充実しています。梁やカーテンレールのような凹凸もカバーできるパーツがあったり、穴をあけられないマンションでも設置できる施工方法が採用されていたり。大型本棚で気になる地震対策にも力を入れています。

なお、キュビオスはシリーズ全体のリニューアルが決まっており、現行のキュビオスは2021年12月で受注終了が予定されています。迷っている人は、早めに工務店などに相談することをおすすめします。

・参 考
Panasonic「キュビオス」
Panasonic「キュビオス：お部屋に合わせて自由にプランニング」

事例2)　ip20

ip20はドイツ生まれのシステム収納家具で、日本でも人気のメーカーのひとつです。パネル材と金具を組み合わせていくというシンプルな仕組みで、自由度の高い設計が特徴と言われます。1センチ単位でサイズを指定できお部屋に合わせた設計も可能です。

また、地震対策が充実しているところも、日本の住宅には重要なポイントになってくるでしょう。金具でしっかり固定する、天井までサイズをぴったり合わせて部屋と一体化する、扉にはラッチを付ける、といった耐震性能はもしもの時の備えにもなります。

・参考：ip20「ドイツ生まれのシステムオーダー家具『ip20』」

事例3)　無印良品　スタッキングシェルフ

家具を含む生活雑貨の量販店としておなじみの無印良品には、スタッキングシェルフをはじめとしたシステム収納がラインナップされています。シンプルで飽きの来ないデザインや木の温もりを感じさせてくれるナチュラルな質感は、無印ならでは。どんなインテリアにもなじみやすく、長く使っていける安定感も人気のようです。

パーツのバリエーションも充実しており、本棚としては背板や扉の有無が選べるので、壁紙やお部屋の設置場所に合わせて選べるのがうれしいところ。また、ブックエンドや引き出しパーツなどの多様な収納パーツも組み合わせ可能。

ネット上でシミュレーションができるので、完成形や費用が分かりやすいのも、嬉しいですね。

・参 考
無印良品「収納家具」
無印良品「スタッキングシェルフの組み合わせシミュレーター」

まとめ

システム収納家具は、既製品でありながら、好きなパーツを選んで組み立てるので、オーダーメイドに近い本棚をつくることもできます。サイズも選んだりオーダーしたりすることができるので、お部屋のスペースを無駄にする心配もありません。

パーツが多く組み合わせパターンも膨大なので、決めきれずに悩むこともあるかもしれません。シミュレーションサイトや店頭のサンプル、メーカーのショールームなども利用して、特徴や費用相場も把握したうえで、イメージ通りの本棚を作ってみてください。

本棚リノベーションをもっと詳しく。
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