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海外(欧州)インテリア事情!2022年、今年のトレンドカラーは何色?

お部屋の模様替えやリノベーションをしたいけど、どの色にしよう…と悩むことも多いもの。お部屋の雰囲気に変化をもたらすだけでなく、人間の心理や行動にも影響を与えると言われる「色」は、インテリアを構成する大切な要素でもあります。
そこで今回は、今年ヨーロッパで流行している、最新トレンドカラーをご紹介。自分の好みの色を考えつつ、トレンドカラーを取り入れた粋なお部屋づくりの参考にしてみて下さいね。

今年の傾向

新型コロナウイルスにより自宅で過ごす時間が増えた近年。改めて多くの時間を過ごす場所がいかに自分に影響し、大切であるかを考えさせられた方は多いのではないでしょうか。それは日本のみならず、筆者が在住していたスペインでも同様。

ヨーロッパでも、昨年から引き続き自宅をもっと温かみのある居心地のよい空間にしたいという傾向は変わらず、よって今年もナチュラルで安心感に包まれるような優しい色相、アースカラーがトレンドカラーとなりました。

アースカラーとはその名の通り「地球の色」のことで、もともと地球上にある植物や大地、海などの自然物を見本とした緑や青、茶系の色、つまりベージュ・テラコッタ・ブルー・モスグリーン・カーキなどを指します。
では、具体的にどのようにトレンドカラーをインテリアに取り入れているのでしょうか。お部屋全体の雰囲気を決めるベースカラーと、空間のアクセントになる差し色に分けて見ていきましょう。

部屋全体のベースカラー

お部屋全体の雰囲気を作り出すエッセンスのひとつに、壁や大物の家具に使うベースカラーがあります。空間のベースになるものをカラーや素材で揃えて統一感を出せば、デコレーションで入れる色との組み合わせも楽しめるというわけです。

それでは今年トレンドのベースカラー3色をご紹介します。

温かみのある白

穏やかでエレガンス、お部屋を明るくしてくれる白はやはり不動の人気カラー。ただ、純白の白ではなく、空間を柔らかくリラックスした雰囲気にしてくれる少し黄色みがかったくすんだ色調の白がトレンドです。壁、床、天井、大きな家具、ベッドカバーなど、部屋のベースとなるものに幅広く使えるのも人気の理由です

ベージュ

アースカラーの代表格、ベージュは私達の心を落ち着かせてくれる色のひとつではないでしょうか。自然木のテーブルや椅子などの家具、籐でできた小物があるだけでお部屋全体を温かく包んでくれますよね。ベージュは、実は他のカラーや素材とのコンビネーションも抜群で、同じ色調の白や、グレーや緑といった色とのコントラストも楽しめます。デコレーションや家具との色使いを楽しむには、ベースカラーには淡いベージュを選ぶとよいでしょう。

オリーブグリーン

「おうち時間」の長期化により、自然とのつながりを感じる空間作りは、インテリアの大切な要素のひとつとなりました。緑系の色は、自宅を自然の中でゆっくり一休みできるような、落ち着いた空間に仕上げてくれます。

中でも今年は、オリーブの葉のような少し灰色みが入った黄緑色、オリーブグリーンが一押しに。壁全体や、アクセントクロス、ファブリック等マルチな活躍を見せてくれます。

家具や小物に入れる差し色

お部屋全体の雰囲気を作り出すベースカラーの後は、インテリアのアクセントにもなる差し色のトレンドを見ていきましょう。デコレーションなどに差し色を入れることで空間がグッと引き締まり、オリジナリティも出せますよ。

テラコッタ

素焼きの陶器を思い浮かべてください。赤みのあるオレンジで、なんだかほっこり暖かくなりませんか? その色がテラコッタです。民族的で存在感があるこちらの色は、ファブリック等柔らかいものと組み合わせることで、さらに素朴で温もりのある雰囲気を出してくれます。

淡いピンク

カラートーンの中で最も甘く、優しく包んでくれるようなピンク系の色相は今年も大人気。中でも柔らかく魅力的な淡いピンクは、カーテンやクッション等のテキスタイル、小さめのデコレーションに持ってくるだけでお部屋を心地よい空間にしてくれるでしょう。

フレッシュな印象を与えてくれる靑は、その濃淡によりいろいろなインテリアに使える優れもの。はっきりした濃いめの靑はデコレーションに、薄めでくすんだトーンの靑は、壁などベースカラーに持ってくると、平穏で新鮮な風がもたらされます。

トレンドの中に個性を光らせるには

トレンドを先取りしたものの、みんなと違ったインテリアを楽しみたい!そんな時は、一人ひとりが持っている個性を吹き込みましょう。トレンドカラーを活かしながら、オリジナリティを光らせるコツは下記の3つになります。

  • 同じ色調2~3色のグラデーションで変化をつける
  • 同じ色調で柄のあるものを取り入れる
  • 好みの観葉植物や、ユニークで個性的な小物を飾る

トレンドの柔らかいホワイトをベースに、オリーブグリーンと彩度を揃えたブルーの指し色でインテリアを仕上げています。ポイントとなっているユニークなライトでオリジナリティもありつつ統一感のある空間に。

まとめ

いかがでしたか。普段の暮らしの中に自然とのつながりや環境への意識が高まっている事も相成り、落ち着いていて優しい色相のアースカラーが選ばれる傾向はしばらく続きそうです。2022年最新のトレンドカラーを取り入れて、自分だけの快適空間をアップデートしてみてはいかがでしょうか。

 

writing:ヒミコ