「シュタイナー教育」
幼児教育にアンテナを張っている方の中には、一度は耳にした事があるという方も多いのではないでしょうか。でも、どうやっておうちに取り入れるの?シュタイナー教育を取り入れるには、まず環境を整えることが大切と言われています。そこで今回は、在住していたスペインで実際に息子をシュタイナー学園に通わせていた筆者が、お部屋作りのポイントをご紹介します。
シュタイナー教育について
まず、シュタイナー教育について少し触れたいと思います。
・教育理念は、一人ひとりの個性を尊重し、その能力を伸ばすこと
・あそびや芸術的な教育から、深い学びを得ると考えられている
・テストの点数で評価するのではなく、人間形成に重点をおいている
他にも様々な特徴がありますが、これらはシュタイナーの教育方針を知る基本的なポイントです。
教育の目的は、
「どんな環境においても、自らの意思で判断し、行動できる人間を育てる」こと。
オーストリアの哲学者ルドルフ・シュタイナーによりドイツで誕生したこのメソッドは、一昨年、100周年を迎えました。
一般の教育とは一線を画すこの教育法は、モンテッソーリと共に、オルタナティブ教育(学校教育法の規定外の教育法)のパイオニアとも言われていますね。
お部屋をシュタイナー仕様にするには
シュタイナーでは7年ごとに発達周期が変わり、最終的に「からだ」「こころ」「あたま」この3つのバランスがとれている事が大切とされています。「からだ」を動かしながら意思を育む時期とされる0~7歳、特に子供たちがまわりからの刺激を感じやすいこの時期に、シュタイナーのお部屋を参考にするのもよいかもしれません。
シュタイナー教育の環境作りで大切なのは、「子供たちに安心感を与えること」と考えられています。
下記の3つは、子供たちを安心感で包み込む空間を作るポイントです。
・自然素材のものを取り入れる
・ベースカラーに穏やかで優しい色を使う
・季節を感じるものを置く
息子が通っていたシュタイナー学園の教室も、素朴で暖かい空気に包まれた空間でした。自然に囲まれ季節を感じる環境で、子供たちはのびのびと体を動かし、手先を通してたくさんの学びを得る。シュタイナー思想の一つでもあります。
取り入れるもの・避けた方がよいもの
では、実際にお部屋を作るのに何が推奨されているのでしょうか。
空間を作る3つのポイントを踏まえて、取り入れるもの、そして避けた方がよいものに分けてご紹介します。
「取り入れるもの」
・無垢材の家具、自然素材の入れ物や布
・温かみのある優しい色(特に淡いピンク)の壁やカーテン
・季節を感じる花や植物、自然素材でできた季節イベントの飾りなど
「避けた方がよいもの」
・プラスチック製、スチール製のもの
・化学繊維の布や毛糸
・刺激的な色
いつもお部屋がキチンと片付けられていることも、心を穏やかに保つ秘訣のひとつです。
あそびスペース
子供たちはあそびから沢山のことを学びますよね。好奇心や創造力を掻き立てるような「あそびの環境」を整えるのも、シュタイナーのお部屋づくりでの大切な要素のひとつです。
特徴は、自然素材で、可能な限りシンプルな作りであること。
おもちゃには、本物の松ぼっくりや木の実、無垢材の積み木やくるま、羊毛やコットンで作られた人形などが使われます。
木製の小さなキッチンやテーブルセットなどで「子供たちだけの小さな世界」を作ってあげることで、安心して遊べる空間作りにもつながりますよ。
そして、おもちゃをオープン棚に見せるように収納するのがシュタイナー流。どんぐりなど小さなものは、籐など自然素材のかごに入れます。
素朴で未完成なものほど、子供たちの想像力を引き出し、限りなく自然なものを使うことによって、本物の世界を知ることに繋がる。
というシュタイナー思想に基づいています。
自然素材のものは、万が一口に入れても安心というメリットもありますね。
テレビ・メディアとかかわり方
シュタイナー教育では、とくに幼児期においてテレビ・メディアとの距離をとることが推奨されています。
出来上がった映像を見すぎることは、子供たちが本来持っている想像力、創造力を発揮することを妨げる。と考えられているためです。
ただ、現代ではテレビなしの生活は難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。
筆者の自宅にはテレビはありませんが、それはハードルが高いと感じる場合は、テレビに限らず無機質なものに天然素材の布をかけたりするだけでも、温かみのある空間に近づけますよ。
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まとめ
いかがでしたか? シュタイナーの教育思想は少し難しそうにみえそうですが、お部屋づくりはとてもシンプルで、
身近なものに溢れていたのではないでしょうか。
ポイントは
・自然素材
・優しい色合い
・無機質なものは目隠し
子供と過ごす時期は意外にも短いもの。限られた時間を大切に、ほんわり温かみに包まれたシュタイナーのお部屋づくり、はじめてみませんか。
writing:ヒミコ
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