たくさんの衣類を便利に収納できるウォークインクローゼット。でも、ウォークインクローゼットは、家の中でも特に空気がよどみ、湿気が多くなりやすい場所です。
今回は、ウォークインクローゼットの湿気対策をご紹介します。
収納した衣類がカビ臭くなってからでは大変です。ぜひ対策を立ててください。
湿気がこもる原因
ウォークインクローゼットの空気がこもる原因は、荷物でいっぱいの閉じた空間になりやすいためです。
なにかと便利なウォークインクローゼットですが、過密な収納は、荷物の間を風が通りにくく湿気がたまる原因になります。
また、部屋の配置上、北側の日当たりが悪い奥まった場所に作られることが多く、湿気がたまりやすい空間でもあります。特に湿気の多い季節、日当たりの悪い北側の部屋は温度が低くなるため、他の部屋と比べて湿度が高くなります。家の中での部屋の配置が湿気を呼び込みやすい環境を作ってしまいます。
家づくりでできる湿気対策
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ウォークインクローゼットの最も効果的な湿気対策は、換気をして湿気を逃がすことです。
湿気がこもる原因は、空気がよどんでしまうことです。空気を入れかえ、湿気を逃がすためにも換気が重要です。ウォークインクローゼット内部に換気扇を設けて、常に空気が流れるように家づくりの段階から計画します。他の部屋から乾燥した空気を取り入れることにより、ウォークインクローゼット内の湿度を低く抑えることができます。
ウォークインクローゼット内に設ける窓も小さな窓で十分です。近年の住宅は高気密住宅が一般的です。大きな窓を設けると、ウォークインクローゼット内部の室温を下げる原因になり、湿度が上がりやすくなります。また、計画換気の役割からも窓は最小限のほうが湿気をためにくいようです。
定番の除湿・調湿方法(サーキュレーター、除湿剤)
換気と合わせて、除湿や調湿も検討しましょう。
除湿は、湿気の特に多い梅雨や秋雨の時期に行うとカビ予防に効果的です。この時期は、ウォークインウローゼットに特に湿気がたまりやすくなります。換気だけでは湿気を十分に追い出すことができません。部屋に隣接している場合は、エアコンの除湿機能を使って湿度を低く保ちます。ウォークインクローゼットが仕切られている場合は、除湿器を使って湿気を除去する方法も効果的です。
晴れた日には、換気と同時にサーキュレーターなどでウォークインウローゼットの隅々まで風を回し、衣類や荷物が吸ってしまった湿気を吐き出すように心がけましょう。
除湿とともに調湿も合わせて検討します。ウォークインクローゼット内に調湿材を使うと、湿度の上がり方がゆっくりとなります。
調湿材には、エコカラット(LIXIL製品)のように、調湿効果に加えて、においを吸着してくれる効果があるものもあります。床面積の半分程度の広さが貼ってあれば効果があるそうです。
身近なモノを使った除湿方法(重曹、炭、新聞紙…)
身近なものを使った除湿方法には、重曹や炭、新聞紙などを置いておく方法があります。
いずれも湿気を吸収する効果があり、ニオイも吸着してくれます。
ただし、広い空間を除湿するのは得意ではなく、小さな空間(例えば引き出しの中やクローゼットの中)を除湿するほうが得意です。
これらの除湿方法は、しっかりとした換気をしたうえで、活用すると効果を発揮しそうです。
衣類のしまい方にもこんなポイントが
衣類のしまい方も重要なポイントです。
しっかりと湿気を飛ばしてからしまいましょう。たまには虫干しして、湿気を取り払うことも大切です。
衣類ボックスなどは床・壁に直接触れさせず、スノコなど利用して空気の流れを作ります。
長期間使わないものは、虫干しをして湿気を飛ばしてからケースにしまいます。
ケースには湿気を通さないプラスチック製のものか、調湿効果のある桐や杉でできたものもオススメです。
もしカビが生えてしまったら
万が一、カビが生えてしまった時の対処法です。
衣類に生えてしまったら、クリーニングに出すか洗濯をしましょう。衣類に生えてしまったカビを放置すると、シミの原因になってしまいます。
壁紙や収納箱にカビが生えてしまった場合、消毒用エタノールで消毒した後、乾いた雑巾でふき取ります。
消毒用エタノールには、カビ菌を殺す役割があるので再発防止に役立ちます。
乾いた雑巾でふき取る時も、拭き伸ばさないようポンポンと叩くようにふき取ります。拭きのばしてしまうと、死んだカビを栄養素として新しいカビが発生してしまいます。
カビを殺さず、濡れ雑巾で拭いてしまうと、カビを広げてしまう原因になりますので、注意しましょう。
まとめ
ウォークインクローゼットの効果的な湿気対策をご紹介しました。
湿気対策で最も効果的なのは「換気」です。
空気がこもらないよう気を配り、十分な換気を行えば湿気がたまらずカビも生えない環境を作ることができます。エコカラットや除湿剤も、あくまで補助的なものと考えてください。