
住宅を新しく建てるにせよ、リノベーションするにせよ、意外と悩むのがサッシの種類です。他の設備や家具に比べてあまり目立ちませんが、室内と外界とを隔てる重要な設備です。住まいの良さを決めるさまざまな要素の中でもサッシが占める要素は決して小さくはありません。
 
 また、サッシは一度住宅を建てたり、リノベーションした後に取り替えるのが大変です。替えてから「こんなはずじゃなかったのに」と後悔はしたくないものです。
 
 そこで、この記事では、サッシの機能と、それを踏まえたいろいろなサッシ、選び方を紹介していきます。
サッシの機能と選び方

住まいの良さを決めるうえで、サッシは重要な要素となります。
 サッシが果たす役割は大きく分けて3つあります。
 
 1.光を効率よく取り込める
 2.風通しを良くする
 3.断熱性でもって家の中が冷えない、暑くなりすぎないようにする
 
  
 1と2は、主にサッシのデザインでその性能が決まります。
 
 サッシを選ぶうえで重視すべきなのは「断熱性」です。家の中の暖かい空気、涼しい空気の多くは窓から逃げてしまうため、断熱性の高いサッシを選ぶことは冷暖房効率を高めることにつながります。断熱性の高いサッシを選べば空調も効きやすく、光熱費も節約できます。
 
 このように、断熱性があるサッシは、家の中が、外の寒さ、暑さから隔たれ、いつでもゆっくりと過ごせる空間になるのです。
どんなサッシを採用?

ひと口にサッシといってもいろいろな種類があります。そしてそれぞれメリット・デメリットがあります。どんなサッシを採用するかは、住んでいる地域や間取り、施工主の考えによって異なりますが、それぞれのサッシの特徴を把握して、後悔しないチョイスをしましょう。
 それでは、以下、それぞれのサッシを紹介していきます。
  
 アルミ製サッシ
 まず、紹介するのはアルミ製サッシです。さまざまなサッシの中でも最もポピュラーなタイプです。
 アルミサッシのメリットは主に次の4点が挙げられます。
 
 (1) 錆びにくく、腐食しにくい。
 
 (2) 外気温の影響を受けにくい。メンテナンスがあまりいらない。
 もちろん、衝撃等で破損してしまった場合はメンテナンスが必要ですが、アルミサッシは基本メンテナンスが不要です。
  
 (3) カラーバリエーションやデザインが豊富。どんなニーズにも対応できる。
  
 (4) 比較的安い。10万円で家全体のサッシを設置できる。
 経済的な負担が少ないです。その分、家の他の設備にお金をかけることができます。
  
 
 手軽で安く種類が豊富なアルミサッシ。しかしながらデメリットもあります。以下、アルミサッシのデメリットを紹介します。
  
 (1) 断熱効果が高くない。
 サッシを選ぶうえで重要な要素が断熱性なのですが、アルミサッシは他のサッシと比べて断熱性が高くありません。したがって、冷暖房の効きも悪くなってしまいます。
  
 (2) 結露しやすい
 断熱性が低いからです。
  
 このように、アルミサッシは安い分、断熱性に劣る点があります。しかしながら、コストがかからないというのは住宅設備としては大きな強みです。住んでいる地域に応じて採用してはいかがでしょうか。
  
 
 アルミ樹脂複合サッシ
 次に紹介するのはアルミ樹脂複合サッシです。これは、アルミを外側に、樹脂が内側になるように組み合わせています。ですから非常に高性能です。
 アルミ樹脂複合サッシのメリットは
  
 (1)樹脂が室内側なので結露しにくい
 
 (2)断熱性に優れている
 
 (3)遮音性に優れている
  
 複合サッシの、「アルミは外側、樹脂は内側」という構造は、外気の温度差、騒音を樹脂部分でもって緩和する効果があります。これによってアルミ樹脂複合サッシは高い断熱性能、遮音性能を発揮できるのです。
  
 そんなアルミ樹脂複合サッシにもデメリットはあります。
 
 (1) コストがかかる
 アルミサッシの1.5倍費用がかかるといわれています。
 
 (2) 樹脂が紫外線によって変質したり割れたりすることがある
 メンテナンスの必要が生じてきます。
  
 ただ、アルミ樹脂複合サッシには、高コストとメンテナンスの手間を上回る性能があります。検討してみませんか。
  
 
 樹脂サッシ
 次に紹介するのは樹脂サッシです。西欧風の住宅に欠かせないと言われており、デザイン性に優れています。
 樹脂サッシのメリットは
 
 (1) 熱伝導率が低く、外気を室内に伝えない点
 
 (2) 色やデザインに独特の特徴がある
 アルミサッシと比べて見た目が柔らかな印象を与えます。
 
 (3) 遮音性が高い
 樹脂で外気のみならず騒音もシャットアウトしてくれます。
  
 一方、デメリットもあります
 
 (1) コストがアルミサッシよりかかる
  
 (2) 外側の樹脂を紫外線から守る術がない
 ただでさえ、高額なのに、これに加えてメンテナンス代がかかってしまいます。
  
 (3) アルミサッシと比べると重い
  
 木製サッシ
 最後に紹介するのは木製サッシです。
 木製サッシは木を素材として採用しています。ですから木がもっている微妙な風合いや色合いを楽しむことができます。また、意外に思われるかもしれませんが断熱性・防音性は最強です。
  
 木製サッシのメリットは
 (1) 木の素材特有のデザインが楽しめる
 
 (2) 高い断熱性
 
 (3) 高い遮音性
  
 一方デメリットは
 (1) 2,3年に一度再塗装が必要なのでメンテナンス費用がかかる。
  
 優れた断熱性、遮音性は、メンテナンス代がかかっても魅力的ですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。サッシと言ってもさまざまな種類、用途がありす。
 
 それぞれの目的に合わせ、メリット・デメリットを考慮したうえでサッシを選びましょう。
 
  
 
  
  
  
  
 



 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 





 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 