家を新築したり、リフォーム・リノベーションしたりする際、室内に取り付けるアイテムや設備などは、施工会社に手配してもらうのが一般的です。それに対し、自身のこだわりをしっかりと反映したいと考える人におすすめの方法が、「施主支給」です。
この記事では、そんな施主支給の進め方や、流れ、実施するうえでのポイントを詳しく解説していきます。
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こだわりリノベーションを実現できる施主支給
施主支給とは、通常であれば工、務店や建設会社といった施工会社に手配してもらうアイテムを、施主(建築主)自ら購入・手配し、施工や取り付けのみ施工会社に依頼する方法です。
施工会社によっては、取り扱うメーカーやアイテムに限りがある場合も多く、施主は、ある程度決められたアイテムの中から、希望に近いものを選ぶのが一般的。場合によっては、希望に合うアイテムが見つからず、せっかくのリノベーションにおいて妥協しなければならないかもしれません。
一方、施主支給であれば、好みのアイテムを自ら選んで手配するため、こだわりをより強く反映したリノベーションが可能になるでしょう。
参考:施主支給とは?メリット・デメリットや向いているものを徹底解説!
施主支給の進め方と流れ
施主支給は、通常のリノベーションの進め方とは異なるため、どのように進めればよいのか、わからない人も多いのではないでしょうか。続いては、施主支給の進め方と流れについて順を追って紹介していきます。
1.施主支給希望であることを施工会社に伝える
最初に、施主支給希望であることをしっかりと施工会社に伝えましょう。特に、水回りなど大きな工事が必要となる箇所は、早めに伝えることが肝心です。
2.役割分担を確認する
施主側でどのアイテムを準備するのか、どこまで施主側で手配するのか、設置は施工会社側で行うのかなど、対象となるアイテムに関する施主と施工会社の役割分担をハッキリとさせておきましょう。
3.アイテムの設置条件を確認する
施主支給を希望する各箇所に適合するスペックを確認します。サイズや規格などを事前に漏れなく確認し、発注ミスを起こさないよう注意しましょう。
4.アイテムを選んで発注する
確認したスペックに適合するアイテムを選びます。選んだアイテムが本当に設置できるのか、発注前に施工会社へ確認を依頼するのがおすすめ。施工会社に確認して問題なければ、アイテムを発注しましょう。また、こだわりアイテムは、納品まで時間がかかるケースもあるので、納期に余裕を持って発注します。
5.荷受け・検品を行い施工会社へ引き渡す
施主支給では、荷受けまで施主側で行うのが一般的。選んだアイテムが配達されたら、商品に傷や不具合がないか必ず検品します。問題がないことを確認したら、施工会社と取り決めた方法により引き渡しましょう。
6.施工会社側で施工、完成
引き渡したアイテムを施工会社側で施工してもらいます。
施主支給を進めるうえでのポイント
繰り返しになりますが、施主支給は通常のリノベーションにおける進め方とは異なるため、施主支給ならではの気をつけるポイントがあります。施主支給を進めるうえでは、次に挙げる4つのポイントを意識するようにしましょう。
ポイント1:施主支給の希望はなるべく早めに伝える
施主支給は、施主側で用意したアイテムを施工会社側で設置するのが基本のため、仮にアイテムが上手く施工できなかった場合、アイテムの問題なのか、施工不良なのか、原因が不明瞭になってしまいます。こうしたことから、施主支給は受け付けないという施工会社も存在します。施主支給を希望するのであれば、契約を結ぶ前に伝え、施工会社が対応可能か事前に確認しておくのがおすすめです。
ポイント2:施主と施工会社の責任区分を明確にする
施主支給したアイテムに何か問題が生じたとき、施主と施工会社どちらの責任とするのか、責任範囲を明らかにしておくことも大切。明確にしておかないと、施行中のトラブルや、竣工後のメンテナンスも含めて、全て施主側で対応しなければならなくなるリスクがあります。
ポイント3:納品時期を確認しておく
施主支給のアイテムは、現場に納品する必要がありますが、進捗によっては、アイテムを置く場所がなかったり、作業の邪魔になってしまったりといった可能性があります。施工会社との事前打ち合わせで、工事スケジュールを確認しておき、作業の妨げにならないタイミングで現場に納品するよう心がけましょう。
ポイント4:アイテムが届いたらすぐ検品する
ポイント2にもつながりますが、施主支給したアイテムを取り付けた後に不具合が生じると、誰の責任なのか不明瞭になってしまいます。トラブル予防のためにも、施主支給のアイテムが手元に届いたら、なるべく早めに検品を行い、アイテムそのものに不具合がないことを確認するのが大切です。
まとめ
施主自ら好きなアイテムを発注できる施主支給は、こだわりリノベーションを実現するのに有効な方法です。ただし、自由度が高い分、問題が発生しても施主責任で処理しなければならない可能性があります。
施主支給をトラブルなくスムーズに進めるためにも、今回紹介した進め方や流れのポイントを意識するようにしましょう。
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