天然素材特有の柔らかさや温もりを感じる事が出来る無垢フローリング。しかし、その柔らかさゆえにキズがつきやすかったり、ひび割れや隙間ができやすいというデメリットもあります。キズや隙間などを見つけると「補修をしたいけれど、専門業者に頼むと高そう…」と、そのままにしてしまうケースもあるようですが、実は無垢フローリングのキズは素人でも意外と簡単に補修できる場合があります。
ここではキズの種類ごとに比較的簡単に出来る補修方法をお伝えします。
引っ掻きキズの補修方法
家具をフローリングに直に置いていたり、ペットを室内で飼っているとどうしてもついてしまう細かな引っ掻きキズ。最もつきやすいキズとも言えるので、是非とも補修方法を覚えておきたいですね。ただし、キズが深い場合やウレタン塗装が施されている場合は、ここでご紹介する方法では補修が難しいことがあるので専門業者に依頼しましょう。
〈用意する物〉
・サンドペーパー(180番、240番)
・手のひらサイズの角材(硬めのスポンジでもOK)
・ワックスや塗料
〈補修方法〉
①用意した角材に180番(少し粗い目)のサンドペーパーを巻きつける。
②キズに対して平行にサンドペーパーをかける。(キズを収めるように範囲を決め、木目に沿って削ると自然な仕上がりになります。)
③キズが見えなくなるまで削ったら240番(細かい目)のサンドペーパーに替えて、②と同じように削る。(削り後が気になるようであれば、更に目の細かい320番のサンドペーパーを使うと美しく仕上がります。)
④最後に、周りのフローリング箇所に使用しているワックスや塗料と同じ物を塗布して仕上げる。
へこみキズの補修方法
固い物を落とした時や、タンスのような重い家具があった箇所についてしまうへこみキズ。補修方法としては一番お手軽なのでお困りの方は一度試してみてはいかがでしょうか。
〈用意する物〉
・水
・タオル
・アイロン
〈補修方法〉
①キズが収まるように少量の水をたらして、30分程水分を染み込ませる。(新しいキズなら、これだけで直る場合もあります。)
②湿らせたタオルをキズの上に置き、少しずつ様子を見ながらアイロンで温める。
上記の方法でも直らない場合は、サンドペーパーで塗装を削り水分を染み込ませてから温めるとより効果的です。その場合は忘れずにワックスや塗料を塗布して仕上げましょう。
ひび割れキズの補修方法
無垢フローリングは天然の木材を使用しているため、乾燥などによるひび割れキズが発生してしまう事があります。ひび割れキズの補修方法は色々ありますが、今回は木工用パテを使った方法をご紹介します。
〈用意する物〉
・木工用パテ
・サンドペーパー(150番)
・手のひらサイズの角材
・ワックスや塗料
〈補修方法〉
①補修部分の汚れを除去する。(ささくれが酷い場合はヤスリなどで取り除きましょう。)
②補修部分に木工用パテを押し込むよう注入する。(パテは乾燥すると目減りするので盛り上がるくらい多めに盛ります。)
③1日程かけ完全に硬化させる。(目減りして周りよりも凹んでしまった場合は再度パテを盛り硬化させて下さい。)
④角材にサンドペーパーを巻き、周りと平行になるように削る。この時、周りのフローリングも一緒に削ると馴染みやすい。
⑤補修箇所が平滑になったら、周りと同じワックスや塗料を塗布して仕上げる。
木工用パテを使った補修以外にも、瞬間接着剤や専用キットを使用する補修方法などもあります。ご自身で出来そうな方法で試してみてください。
まとめ
無垢フローリングのキズは種類によって適した対処方法があるので、補修の際にはそのキズを見極めて合う方法で対応しましょう。ただし、目立つ場所や大きな範囲を補修する際にはムラが発生してしまうといったリスクもあるため、先ずはあまり目立たない場所で試してみることをおすすめします。
また、キズが深い、キズが大きすぎる、ウレタン塗料が使われている、何の塗料が使われているかわからないといった場合にはまずは専門業者に相談してみると良いでしょう。 無垢フローリングは使えば使う程味のでる建材です。丁寧にメンテナンスをして、その味を長く楽しめると良いですね。
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