収納力がある、便利に使える、部屋が片付くなどの魅力があるウォークインクローゼット。しかし、つくり方や使い方次第で、便利なものにも不便なものにもなり得るのです。こちらでは、ウォークインクローゼットとは何か、そしてよくある失敗例と改善策についてご紹介します。

便利な収納を叶えるウォークインクローゼット

ウォークインクローゼットは、まるで1つの部屋のような、人が歩けるほどの広さが設けられたクローゼットのことです。通路幅だけを設けたタイプや、中で着替えができるほどの広さを設けたタイプなど、その広さは様々です。
また、レイアウトもいろいろです。クローゼット内の片側だけに収納スペースを設けた1列型、両側に収納スペースを設けた2列型、アルファベットのLのような形のL型、カタカナのコのような形のコの字型などがあります。
広い収納スペースを活かして、吊るす収納のためのハンガーパイプだけでなく、収納する物に合わせて引き出しや棚をクローゼット内に設置できます。家族で住んでいる場合、広さによっては家族の衣類を1ヶ所にまとめられるため、洗濯後の収納がしやすいでしょう。
また、タンスやラックを部屋の中に置くと部屋が狭くなったり、散らかって見えたりすることもありますが、収納力のあるウォークインクローゼットを設置することで、部屋がすっきりと片付くでしょう。さらに、ゴルフバッグやスーツケース、スキー用品、家電などもクローゼットの広さによっては収納できます。ただ、ウォークインクローゼットを広くつくる場合は、その分スペースが必要です。

ウォークインクローゼットによくある失敗例と改善策

せっかくウォークインクローゼットをつくるのなら、便利に快適に使いたいものです。こちらでは、よくある失敗例とその改善策をご紹介します。

ウォークインクローゼット内の通路が通りにくい

ウォークインクローゼットの中には、人が歩ける通路の確保が必要です。しかし、クローゼット内に適正量以上の物を収納したり、広さに合わないレイアウトにしたりすると、通路幅が狭くなってしまいます。動きにくいと、中に入る度にストレスを感じてしまうこともあるでしょう。また、引き出し収納がある場合は、通路幅が狭いと引き出しが開けにくいこともあります。
ウォークインクローゼットの面積が狭い場合は、ハンガーパイプを1列にしたり、パイプを上下に2段設置したりすると、通路幅を確保できるでしょう。ハンガーパイプだけの状態と、実際に洋服を掛けた状態では、通路幅はかなり変わってきます。掛けたい洋服の幅を考慮して、レイアウトを決めましょう。

ウォークインクローゼット内でカビが発生

湿気がたまりやすいクローゼットの中は、家の中でもカビが発生しやすい場所の1つです。一度着た衣類には汚れが付着しているため、そのまま収納するとカビを増やす一因となってしまいます。
カビの発生を予防するためには、窓や換気扇、換気口を設置するなどして、湿気対策をしましょう。除湿剤を置いたり、定期的に扇風機やサーキュレーターで風を当てて、空気を循環させたりするのもおすすめです。また、ウォークインクローゼットの設置場所もポイントです。浴室や洗面スペースの横などは湿気がたまりやすいため、特に注意しましょう。また、一度着た衣類を収納する前には洗濯をしたり、よく乾燥させたりするようにしましょう。

ウォークインクローゼットに洋服が入りきらない

広さが十分でないと、家族全員の洋服を1ヶ所にまとめたいのに入りきらない、ハンガーに掛けるスペースが足りないなどといったことが起こる場合もあります。
ウォークインクローゼットの中に、だれの洋服を収納するのか、どれくらいのスペースが必要か、よく考えてから広さを決めましょう。ウォークインクローゼットの中には通路幅が必要となるため、その部分は収納スペースとしては使えず、デッドスペースとなります。ウォークインではないクローゼットを各部屋に設置するという方法も検討してみるとよいでしょう。

ウォークインクローゼットの中が散らかってしまう

広いスペースであることも多いウォークインクローゼットは、広さゆえに中が散らかってしまうこともあります。何がどこにあるのか分からず、探す手間がかかってしまうこともあるでしょう。
収納する物に合った収納家具を置いて、アイテムごとに分類したり、家族の物を収納する場合は、だれの物かによって分類したりすると使いやすいでしょう。中が見えない収納は、見た目もすっきりとします。また、ハンガーに掛ける場合は、洋服の長さをそろえて並べていくと、見た目がきれいな上、短い丈の洋服の下にスペースもできます。収納家具やスーツケースなどを置くスペースとして、有効活用できるでしょう。

まとめ

ウォークインクローゼットの広さやレイアウトは様々です。広さや使い方によっては、使いにくくなることもあります。収納したい物の種類やその量、家族構成やライフスタイルに合わせてつくると使いやすいでしょう。また、クローゼットにはカビが発生しやすいため、防止するには換気や湿気対策も必要です。