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外壁リフォームは、いつやるのが正解?きっかけは?

外壁をリフォームする上で押さえておきたいポイント

外壁とは、家の外部に面する壁です。通常、家屋は1枚の壁で隔てられているわけではなく、何重かの壁で構成されており、外壁はその一番外側に設けられています。したがって家の見た目を決定づけるとも言えるでしょう。また、外気に直接触れる場所ですので、防音、防水、防風に対して大きな役割を果たします。そして木造家屋の場合、地震力や風圧に抵抗する構造部材にもなります。

このように外壁は外部の影響を受けやすく、したがって経年劣化は避けられません。定期的にリフォームする必要もあります。ただ、外壁といってもその種類は様々で、リフォームを行う理由もそれらに応じて種々あります。そこで、この記事では、各々の外壁に応じたリフォームのポイントを紹介していきます。
 

外壁リフォームのきっかけ

外壁をリフォームする上で押さえておきたいポイント

外壁は家の見た目にも大きな影響を及ぼします。では、外壁のリフォームは、服を着替えるような感覚で、見た目を変えたいという理由から行うものでしょうか。もちろん、家の外観を変えたいという目的のみで外壁をリフォームする人もいます。でも、外壁のリフォームを行う場合、そのほとんどが現在の外壁が何らかのトラブルを起こし、それを修復する目的で行われるようです。その際に、従来の外壁に比べ、より機能的な外壁にすることもあります。

それでは、どのような事態が生じると外壁をリフォームすることになるのでしょうか。


外壁トラブルの代表例

まず、ひび割れがあります。外壁は外気にさらされているので、温度や湿度の上下によって微妙に伸縮します。また、風圧や振動にもさらされます。それが積み重なって耐えきれず、ひびが入ってしまうこともあるのです。そしてひび割れが悪化すると外壁の剥離にもつながります。

色褪せも代表的なトラブルです。雨水にさらされることにもよって起こると言われます。

サイディング外壁の場合、コーキングやシーリングの劣化も生じます。なお、サイディングとは、平たく長い板を重ねることで外壁を形成する手法です。現在わが国でよく見かけるポピュラーな外壁ですが、ノルウェーの住宅様式が起源とされています。

 外壁のトラブルとしてあまり気付かれないのが、コケや藻の繁殖でしょう。ジメジメした面にしばしば発生します。

これらのトラブルが外壁リフォームの直接的なきっかけの代表例として挙げられるでしょう。
 

外壁リフォームの方法

外壁をリフォームする上で押さえておきたいポイント

それでは、先ほど紹介した外壁のトラブルに応じて対処方法、リフォーム方向を紹介していきます。修復方法は再塗装や、コーキングなど多岐にわたります。


再塗装

比較的軽いトラブルとして、外壁のひび割れや色褪せが挙げられます。これらの場合、ひび割れならその部分を削り取り、コーキング材で防水処理を施したうえで再塗装する例をよく見かけます。色褪せの場合は、そのままの再塗装で済む場合が多いようです。


外壁の剥がれ落ち

ひび割れが悪化すると外壁の剥がれ落ちも起きます。外壁が剥がれ落ち、モルタル壁の下に敷いてある防水シートが露出するようになると部分的なコーキングでは間に合わなくなることも。ここまでくると、モルタルの塗りなおしをすることになるでしょう。

外壁の剥がれ落ちの面積が広いようであれば、壁一面を塗りなおすことになるでしょう。また、モルタル壁ではなく、剥がれ落ちの起きにくいサイディングに変更するという選択肢もあります。


コーキングが劣化した場合

まず、コーキングとは、建築物の防水性や気密性を向上させるために、隙間に目地材を充填する工法のことをいいます。これを施すと、風や雨水が入ってこなくなるので断熱性が上がります。

サイディング壁では、サイディングボードのつなぎ目にコーキングがされています。このおかげで、一見隙間があるように見えても、雨や、空気の侵入を防いで防水性・気密性が保たれていると言われます。ただ、コーキングは経年劣化は避けられません。ひびが入ったり、浮き上がって剥がれが劣化のサインと言われます。

サイディング壁は、モルタル壁と同様に下に防水シートが張ってあります。ですから、コーキングの劣化によって直ちに雨水が家の中に侵入してくるということはほとんどありません。ですが、サイディングボードは下地木に固定するので、コーキングが劣化すると、下地木や、サイディングボードを固定している金具が雨水にさらされ腐食することもあります。

速やかにコーキングの再処理をしないとサイディング壁ごと交換することになりかねません。コーキングの再処理はそれほど手間と費用のかかるものではありませんので、再処理する兆候がでたら速やかに取り掛かることをおすすめします。


藻やコケの繁茂対策

外壁のトラブルとして藻やコケの繁茂も挙げられます。

主に日当たりがよくない北側の壁に起こりやすいと言われます。藻やコケは高圧洗浄機で割と簡単に落ちますが、劣化した壁に使用すると、高圧で藻やコケとともに壁も破損してしまうおそれもあるので注意が必要でしょう。

ほかの方法としては、塗り直しも検討しましょう。塗りなおす際は、藻やコケが発生しにくい抗菌性のある塗料がおすすめです。


重ね張り

重ね張りとは、既存の外壁の上からさらにサンディングボードを重ね張りする方法です。

下の外壁はモルタル壁でも、サンディング壁でも両方対応できると言われます。重ね張りの場合、断熱材を敷いてから重ね張りもできます。つまり、既存の壁を剥がすことなく断熱性を高めるための加工もできるのです。外張り断熱のメリットは、住みながらに断熱工事が可能という点。日常生活に干渉することなく断熱処理ができるのでおすすめです。

まとめ

いかがだったでしょうか。外壁リフォームを行うタイミング、リフォーム方法がお分かりいただけたでしょうか。外壁は家屋の印象を決定づける設備である上に、防音、防水、防風効果もあり、住み心地にも影響を与える箇所と言えます。

外壁が気になった場合には、是非ともチェックし、リフォーム検討に取り掛かることをおすすめします。
 

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