新築やリフォームで、トイレにセンサー付き照明を導入するご家庭も増えているようです。
暗くてスイッチの場所が分かりにくいときなど、自動で明かりが点くのは助かります。また、自動消灯は電気の消し忘れもなくなり、節電効果も期待できます。
今回は、センサー付き照明の仕組みや、トイレで快適に使うために注意したい点などについて、ご説明していきます。
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トイレの電気に便利なセンサー付き照明
センサー付き照明は、人の動きを感知して自動で点灯するので、暗い中手探りで照明スイッチを探す必要もありません。また、消灯も自動なので消し忘れが無く、節電にプラスという利点もあります。
センサー付き照明を住宅中で使うなら、人の往来が頻繁で、短い時間に通り過ぎるような箇所が適しているようです。トイレは、一日に何回も使用するうえ滞在時間が相対的に短いので、センサー付き照明で利便性がアップする使用場所といえるでしょう。
特に、窓が無く一日中電気を点ける必要があるトイレや、扉の内側に電気のスイッチがあるトイレでは、センサー付きにすると快適さが高まるのでおすすめです。
介護が必要な方、車いすを使用する方が使うトイレでも、センサー付き照明は役に立つでしょう。トイレで電気スイッチのために姿勢を変えたり手を伸ばしたりする必要が無いので、トイレでのストレスが軽減されると考えられます。
小さいお子さんがいるご家庭のトイレでも、センサー付き照明は便利に使えます。スイッチに手が届かないお子さんでも電気を点けることができますし、消し忘れもありません。トイレトレーニング中なら、ぱっと電気が点くトイレに興味を持ってくれるかもしれませんね。
衛生面が気になるトイレとしては、スイッチを触らない点もメリットといえるでしょう。インフルエンザや胃腸炎など、家庭内で感染が広がってしまう感染症はいろいろあります。できるところから、少しでも対策したいものですね。
センサーの仕組みを知って快適に使おう
トイレに使われるセンサー付き照明には、主に2種類のセンサーが組み合わされています。
一つは、人の動きを感知する人感センサーで、赤外線を使っています。人の目には見えない波長の光である赤外線を使って、感知範囲内の温度変化を測定し、動くものを捉えて反応します。一定の温度があって動きのあるものに反応するので、犬などのペットにも反応することがあります。
赤外線を使ったセンサーの特徴から、感知範囲に人がいても一定時間、動かないでいると照明が消えてしまうことがあります。一度消えてしまっても、体の一部を動かせばまたすぐに点灯させることができます。
トイレのインテリアや壁、扉などが、センサーの感知範囲を遮ってしまうような配置になっていると、その部分の動きを感知できなくなります。透明なガラスやプラスチックでも、センサーの働きを遮ってしまいますので、注意しましょう。
もう一つのセンサーは、周囲の明るさを測る照度センサーです。周囲が一定の明るさであるときには照明のスイッチを作動させず、暗くなったら電気が点くように制御するしくみです。センサーの感知範囲に入ったのに電気が点かないときには、周囲が明るいためかもしれません。窓からの明かりだけでなく廊下の明かりも影響する可能性があります。
後付けでも手軽に導入。トイレにセンサー付き電球
新築時にトイレの電気がセンサー付きでない場合でも、後でセンサー付き照明に変える方法があります。中でも、電球をセンサー付きのものに交換するのが簡単でおすすめです。電球そのものにセンサーが一体化していますので、通常の電球交換と同じ要領で、センサー付き照明に変えられます。
トイレにぴったりの嬉しい機能が付いたセンサー付き照明も販売されています。イオンの力で臭いのもとになる菌を除去する効果が期待できるというものです。特別な工事は不要で、電球交換のように設置できる手軽さも魅力です。
センサー付き電球を購入する前のチェックポイント
センサー付き電球を購入する前には、使いたいトレイの照明器具に合っているのか、いくつかの点を事前に確認しておきましょう。
- 感知範囲
トイレに使うので感知範囲は2,3mほどであれば十分ですが、もし高い天井に取り付ける予定ならば、確認しておくと安心でしょう。
- 明かりの消え方
まだトイレに入っているのに急に明かりが消えてしまうと困りますね。徐々に暗くなっていくタイプの電球や、段階的に暗くなる消灯お知らせ機能が付いているタイプもありますので、検討してみてください。
- 口金のサイズ
トイレのソケットに合う口金のサイズを確認しましょう。E17、E26などのように表記されています。
- ソケットの向き
天井などから真下に向かって照らすのか、壁などから横向きにソケットが出ているのか、またダウンライトなどでは斜めになっていることもあります。センサーの感知範囲が違ってきますので、ソケットの向きに合った電球を選ぶ必要があります。
- 明るさと電球の色
明るさはワット数やルーメン数で確認できます。標準的なトイレならば40W相当、60W相当の明るさがあれば十分といわれています。電球の色は、電球色や昼白色などがありますので、インテリアのテイストに合わせて選ぶとよいでしょう。
口金サイズやソケットの向きについては、変換アダプターもあります。トイレのソケットが使いたいセンサー付き電球と合わない場合には、変換アダプターも用意すると設置できるでしょう。
センサー付き照明をトイレに設置すると困ることもある?
スイッチ操作の手間が無く、消し忘れ防止で節電になり、衛生面でもプラスになると、大変便利なセンサー付き照明ですが、設置を検討するなら、うまく使えない場面があることも知っておきましょう。
- 設置に費用が掛かる
新築やリフォームで設置する際には、通常のスイッチに比べて費用が掛かります。また、センサー付きの電球に交換する場合でも、通常のセンサー無し電球に比べると、購入費用は高くなる傾向です。
- LED電球の寿命が短くなることもある
LED電球の自体はまだ使えるタイミングでも、ON・OFFを繰り返すスイッチとセンサーが故障して交換が必要になることも。もしもの場合に備えて、保証期間は確認しておきましょう。
- 使えるシェードが限定される
ペンダントライトやブラケットライトで好みのシェードを楽しみたい場合にも注意が必要です。シェードの形状や設置場所によっては、シェードがセンサーの感知範囲を狭めてしまい、思うように作動しないかもしれません。
- 退室時に消灯する習慣がなくなる
センサー付き照明に慣れてしまうと、トイレの後に電気を確認する習慣がなくなりがちです。お子さんなどが、他のお宅でトイレを借りたり、旅行先などで宿泊施設のトイレを使ったりする際に、ついつい電気をつけっぱなしにしてしまうかも。
- トイレで長い時間過ごす人には向かない
読書など、トイレでゆっくり時間を使いたい人には、センサー付きトイレは向かないでしょう。動かないでいると消灯してしまうことがあるので、煩わしく感じるかもしれません。
まとめ
センサー付き照明をトイレの電気に使えば、スイッチ操作の手間が省けて、電気の消し忘れ防止にもなります。スイッチに触れないので、衛生面でもメリットがあると言えるでしょう。
トイレの使い方によってはセンサー付き照明が合わないこともあるかもしれませんが、センサー付き電球なら元に戻せますので、お試し感覚で使ってみるのもよいかもしれません。
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