「広く見せたいから、天井は白がいい」という固定概念を覆す”黒色”を取り込んだ天井が人気を呼んでいます。天井にブラックを配色すると、奥行きが出たり、空間が締まる部位、広がりを見せる部位と、メリハリがでます。さらには梁もデザインに取り込んでしまうので、梁の存在感を意識しなくなる特徴があります。今回は、ブラックをオシャレに配色した天井の事例5つをご紹介します。
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リノベーションで、最も個性が出るのが「天井」by beat house 建築士
■URBAN OUTDOOR STYLE
アーバンアウトドアスタイルは、リビングはくつろぐところ。とか、ダイニングはご飯を食べるところ。とか、そいった概念にとらわれずに、キャンプに行ったときのように、例えば朝日がキレイだからテラスで食べようとか、家の場所にこだわらずに自由に生活できる空間を目指したもの。
そんなアーバンアウトドアスタイルの天井は、やっぱりデザインの発想も自由。梁をブラックにし室内を、ホワイト×ブラックのモノトーンに仕上げました。梁の部分をあえて壁と同色のブラックにすることでデザイン性が高まり、ホワイトの部分はより広がりを感じる演出になっています。
■梁をデザイン化するブラック系天井
アーバンアウトドアスタイルの事例とは逆のデザイン。マンションのリノベーションで、梁問題はよく出てくる話なのですが、梁はなくてはならないもの。そんな時には、この事例のようにホワイト×ブラックでデザインする手法があります。
ブラックの天井に視線が持って行かれること、濃い色は奥行きを出す視覚効果があるため、ホワイト一色に比べてデザイン性が高まると同時に天井に奥行きを感じる配色になっています。「天井→広く見せたい→ホワイト」という固定概念を覆す新しいスタイルとして注目です。
■掘り下げ天井にブラックで、面積の広い天井に動きをつける
面積が広い天井は特にのっぺりとしがち。その一部を掘り下げ天井にして、ブラックを施し、ダウンライトと間接照明でアクセントをつける。さらに天然の木で風合いをプラスし、自宅の中にいながら自然を感じるデザインに仕上がります。ブラックの配色は、掘り下げることで奥行きを感じるデザインです。
■ブラック×化粧梁=奥行き空間
梁の存在を感じさせないのは、奥行きを演出する黒い天井と新たに施された化粧張り。キッチンに沿って梁が通っているものの、そこよりも目がいくのは、やはりブラックの天井。ライティングがさらに、この部屋の主役として印象付けます。梁の存在を別のデザインで消していく手法がこの事例です。
■リビングだけじゃない、ブラック天井は廊下にも◎
ブラックの天井は長い廊下に施すと、まるで外国の路地のような空間になります。必要なのは広さではなく、アクセントウォールと、床材、玄関タイルなどとの全体のバランス。この事例はその点で全てが絶妙なバランスに落ち着いていて、個性的だけど行き過ぎない、オシャレな空間に仕上がっています。
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