土間は昔の家や農家にあるというイメージを持つこともありますが、現代風の土間は便利でおしゃれな空間としても活用されています。リフォームで土間をつくるご家庭もあるようです。
土間には、日々の生活においてどのような活用方法があるのでしょうか。土間の素材の種類や選び方、土間のある暮らしのメリットやデメリットについてご紹介します。
土間とは何か?
土間は室内と外の間にある場所で、屋内でありながら土足で歩ける空間です。戸建てのみならず、マンションに取り入れられることもあります。
玄関の一部としての土間や、土間キッチンなど、土間は様々な空間として取り入れられているようです。
土間リフォームにおすすめの素材
土間は、土足の使用に適した素材を選びましょう。よく使われる素材には、タイルやコンクリート、モルタルなどがあります。タイルの中でも磁器タイルは、カラーやサイズのバリエーションも豊富です。耐候性や耐凍害性を持つため寒い地域でも使えます。
耐摩耗性に優れ、汚れにも強いという特徴もあります。土を成型して乾かした後に焼いてつくられるテラコッタタイルは、ナチュラルで素朴な雰囲気になるでしょう。ただ、吸水性が高いためシミに注意してください。汚れやすいというデメリットもあります。
コンクリートはセメント、砂、砂利を混ぜたもので、丈夫な素材とされます。見た目はシンプルで、手入れは比較的簡単でしょう。
モルタルはセメントに砂と水を混ぜたもので、コンクリートよりは強度が劣りますが、柔軟性は高いと言われる素材です。撥水加工をすると防水性がアップします。ただ、ひび割れしやすいため、定期的な補修をおすすめします。
素材を選ぶ際は、居室のテイストに合うものにするとバランスが良いでしょう。土間と居室のつながりができて、統一感が生まれます。
また、土間は土や砂ぼこりなどが入り、汚れやすいです。手入れのしやすい素材を選びましょう。雨の日には濡れて滑りやすくなるため、濡れても滑りにくい素材にすると安心ですね。
土間リフォームのメリット
土間のある住まいにはどのようなメリットがあるのでしょうか。詳しくみていきましょう。
収納スペースとして活用できる
玄関には靴だけでなく、傘や外で遊ぶ道具などを置いているご家庭も多いでしょう。土間は、その他にも大きなものなどを置くスペースとしても活用できます。ベビーカーや自転車、三輪車、スーツケース、ゴルフバッグ、アウトドア用品などを土間に置いておくと、使うときも収納するときも便利でしょう。部屋の中に花粉などを持ち込む心配のある、ジャケットや帽子などを掛けるスペースをつくっておくこともおすすめです。台風や大雨の際は、普段は庭に出している鉢植えを避難させる場所としても使えます。
室内でありながら土足で活動できる
日曜大工など土足で作業するスペースや子供が遊ぶ場としても活用できます。ペット用として、くつろぐスペースや軽い運動スペースなどをつくってもいいでしょう。屋根のない庭では天候を気にしなくてはなりませんが、土間であればその必要がありません。
玄関が混雑しない
朝、家族の登校時間や出社時間が重なって混雑することもある玄関ですが、土間があれば広々と使えます。また、親戚の集まりやホームパーティなどでたくさんの来客があるときも、玄関が混雑せず、靴の置き場にも困らないでしょう。
空間に広がりができる
土間と居室のつながりによって、広がりのある空間に見えるでしょう。間取りを工夫したり、庭とのつながりを考えてつくったりすると、より広々と使うことが可能です。
掃除しやすい
土間で作業をしたり、遊んだりすると汚れることもあります。また、砂ぼこりや土などで汚れがたまることもあるでしょう。土間の素材にもよりますが、水洗いできるものであれば手入れも比較的簡単にできます。
土間リフォームのデメリット
土間には多くのメリットがあることが分かりましたが、良いことばかりではありません。デメリットについてもご紹介します。
冬は寒い
夏はひんやりするものの、冬は寒いというデメリットがあります。居室との間仕切りをつくったり、暖房設備を設置したりと、工夫しましょう。
段差が生じる
土間と居室との間には段差ができるため、バリアフリーではありません。小さな段差であっても、将来的には不便になることもあるでしょう。間取りにもよりますが、土間に出るたびに靴を履かなくてはならず、使いにくいと感じる可能性もあります。
居室が狭くなる
便利に使える土間ですが、そのスペースを広くとればとるほど、居室空間は狭くなります。家族構成や家の広さを考慮してつくりましょう。
まとめ
土間には、大きなものを収納したり、作業スペースや遊ぶ場所にしたりといった活用方法もあります。選ぶ素材によっては手入れもしやすいでしょう。
ただ、段差が生じる、居室が狭くなる、寒くなるなどのデメリットもあります。土間の使用目的や家の広さなどを考慮した上で、土間のある暮らしを検討してみてはいかがでしょうか。