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「外壁の後退距離(がいへきのこうたいきょり)」とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集

誰でもわかるリノベ用語集677

■外壁の後退距離(がいへきのこうたいきょり)

「外壁の後退距離」とは「がいへきのこうたいきょり」と読みます。「外壁の後退距離」とは、外壁に関する制限のことです。第一種・第二種低層住居専用地域で設けられている制限のことで、道路や隣地との境界線から一定の距離の分だけ、外壁を後退させなければなりません。

第一種・第二種低層住居専用地域とは、都市計画法第9条に基づいた用途地域のことです。低層住宅の良好な住環境を守るために取り決められたもので、建築物の高さが10m以下に制限されているなどの特徴があります。また、住宅の建築は可能ですが、学校やホテルなどの建築は許されていません。

第一種・第二種低層住居専用地域で建築する場合には、外壁の後退距離に関する制限を守る必要があります。

ただし、外壁の後退距離は都市計画によって規制されています。都市計画に定めがない場合には、第一種・第二種低層住居専用地域であっても制限はかかりません。

都市計画によって定められている場合、建築法第54条2項に基づき、1m、または1.5mを後退させなければなりません。

外壁の後退距離のメリットは、住環境を適切な状態で維持できることです。外壁の後退距離を設けない場合、建築物と建築物の間に一定の空間を作ることが難しくなるでしょう。日照、通風、防火などに支障をきたすこともあります。

一方で、外壁の後退距離を適用すれば、建物と建物との間に空間が生まれるようになり、快適な生活を送るのに必要な日照や通風を守れます。

(参考:三井住友トラスト不動産「外壁の後退距離とは」)