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外壁リフォームの費用はどれくらい?工事種類別に相場を徹底解説します

外壁リフォームの費用はどれくらい?工事種類別に相場を徹底解説します


家を守る外壁は、常に雨風や日光にさらされているため、老朽化しやすい箇所でもあります。築年数が経ってきて、そろそろ外壁をリフォームしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。

今回はそのような人に向けて、工事の種類別に外壁リフォームの費用相場を解説していきたいと思います。
 

外壁リフォームの種類

外壁リフォームの費用はどれくらい?工事種類別に相場を徹底解説します


外壁リフォームと言っても、その工事内容には種類があります。外壁の劣化状況や前回リフォームからの期間などを勘案して、適切な工事を行う必要があるのです。まずは、外壁リフォームの種類について解説していきます。


【外壁リフォーム その1】補修工事

外壁リフォームの中で、最も軽い工事が補修工事です。ひび割れや目地割れといった部分的な劣化であれば、十分に対応可能でしょう。

例えば、日本において圧倒的なシェアを誇るサイティング外壁では、ボードとボードの間に使われているコーキングという緩衝材が劣化した場合、新しいものに打ち変えるという補修が必要です。コーキングは下地の劣化や雨漏り防止に大切な役割を果たしており、5〜10年に一度、定期的な補修を行うべきとされています。

・参考:リフォームガイド「外壁にコーキングが必要な理由や補修時期、費用、寿命を解説

サイディング外壁やモルタル外壁において、表面にひび割れができた場合、上からコーキング材・塗装でカバーするという補修が行われます。また、塗装剥がれも補修工事で対応可能です。


【外壁リフォーム その2】塗装工事

外壁全体が劣化してきた際に行われるのが塗装工事です。外壁には雨風や紫外線から守るため、表面に塗装が施されています。ただ、塗料は時が経つにつれて剥がれていくので、定期的に塗り直す必要があるのです。

塗装工事は、塗料の種類と工事面積によって費用が大きく異なります。外壁に用いられる主な塗料の種類は、アクリル塗料・ウレタン塗料・シリコン塗料・フッ素塗料・光触媒塗料など。

一般的に高価な塗料ほど、長持ちするという特徴があります。つまり、高価な塗料は1回の塗装にお金がかかる反面、塗装工事の頻度が少なくて済むというわけです。現在では、耐用年数とコストのバランスがいいシリコン塗料が好まれる傾向にあります。


【外壁リフォーム その3】新装工事

外壁の劣化が激しい場合には、全体を新調する新装工事が必要です。新装工事には、既存のものの上に新たな外壁を重ね張りする「カバー工事」と、既存の外壁材を張り替える「張り替え工事」の2つがあります。

外壁の劣化が進んでいない場合、カバー工事がおすすめ。既存の外壁を解体する必要がないので、安価で工期も短縮することができます。ただし、重ね張りする外壁材の分だけ建物重量が増加するため、建物の耐震性が下がってしまうという点がデメリットと言えるでしょう。

雨漏りや腐食など外壁の劣化が進行している場合は、張り替え工事を行う必要があります。張り替え工事は、カバー工事に比べコストが高く工期も長め。一方で、建物重量がほとんど増加しないため、耐震性を保ったままリフォームできるという利点があります。

また、重量制限により外壁材の種類が限られるカバー工事に対し、張り替え工事はどんな種類の外壁材でも使える点もメリットです。
 

工事種類別の費用相場

外壁リフォームの費用はどれくらい?工事種類別に相場を徹底解説します


続いては、工事の種類別に費用相場を見ていきましょう。低コストの工事は応急処置的な側面もあるため、コストと耐久性のバランスをしっかり検討した上で判断するのがおすすめです。


補修工事の費用相場

外壁リフォームの中で、最も安価で施工可能なのが補修工事。次の通り、80万円未満というのが相場です。いずれも耐用年数は5年程度と言われているため、あくまでも大規模工事までの繋ぎとして考えた方がいいでしょう。

 ● ひび割れ補修 :1ヶ所につき1〜20万円
 ● コーキング工事:30〜50万円

※いずれも、高所は別途足場代に10〜20万円程度必要。


塗装工事の費用相場

先述の通り、塗装工事は塗料の種類や工事面積によって費用が大きく異なってきます。補修工事よりは高コストであり、一般的に80〜150万円程度というのが相場です。高価な分だけ耐用年数は長く、10〜20年程度とされています。

参考までに、外壁面積150m2・最も一般的なシリコン樹脂塗料を使用した場合、足場代込みで100万円前後が目安。より耐久性のある塗料を選べば、その分コストが高くなります。


新装工事の費用相場

新装工事には「カバー工事」と「張り替え工事」の2種類がありますが、既存外壁を解体する必要がある張り替え工事の方が高コストです。延床面積120m2の住宅における費用相場は、カバー工事で150〜200万円程度、張り替え工事で200〜300万円程度。

補修工事や塗装工事に比べると高価ですが、耐用年数は30年以上とも言われており、しばらく新たなリフォームの必要がありません。
 

外壁リフォームの費用を抑える方法

外壁リフォームの費用はどれくらい?工事種類別に相場を徹底解説します


まとまった費用が必要となる外壁リフォームですから、できるだけ工事費を安く抑えたいところですよね。そこで、外壁リフォームの費用を抑える3つの方法をご紹介していきます。


【費用を抑える方法 その1】日々のメンテナンスを欠かさない

外壁リフォームの費用を抑えるために最も大切なのは、日頃から外壁のメンテナンスを欠かさないことです。

小さな補修であれば数万円程度で済みますが、劣化が進んでしまうと100万円単位の張り替え工事が必要になる可能性もあります。3〜5年ごとを目安に、コーキングの劣化やひび割れがないかどうか確認しておきましょう。


【費用を抑える方法 その2】耐久性のある材料を使用する

2点目は、耐久性のある外壁材や塗料を使用することです。1回の工事だけで見ると、耐久性の低い安価な材料を選んだ方が低コスト。しかし、長い目で見ると、高価でも耐久性のある材料を選んだ方が、工事回数を減らすことができて結果的に費用を抑えられます。


【費用を抑える方法 その3】工事見積りをとって比較する

3点目は、工事を行う際に複数の業者から見積りをとって比較することです。外壁の状態は家ごとに異なりますから、1社に見てもらっただけでは正確な相場感は掴めません。複数社に確認してもらうことで、本当に必要な工事内容や相場感を把握するようにしましょう。

まとめ

住宅を外側から守っている外壁は、最も劣化しやすい箇所でもあります。日頃から状況をチェックしつつ、必要に応じて適切なリフォームを施すことが大切です。

以上、今回は外壁リフォームの種類や費用相場についてご紹介しました。


・参考:リフォマ「【今ご自宅の状態は?】外壁リフォームの費用相場と必要な工事を解説
    リフォームジャーナル「外壁リフォームの種類とかかる費用のまとめ

 

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