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床材でよく聞く「塩ビタイル」「長尺シート」の違いをまとめてみた

床材でよく聞く「塩ビタイル」「長尺シート」の違いをまとめてみた

家のリフォームやリノベーションを検討していると、よく聞くのが「塩ビタイル」や「長尺シート」といった床材。他にも「塩ビシート」「クッションフロア」「CFシート」など多くの専門用語があり、頭が追いつかないという人も多いかもしれませんね。

こうした素材は、全てポリ塩化ビニル(塩ビ)を原料としているのが共通点。同じ素材を使いつつ、どのような違いがあるのでしょうか。今回は、塩ビタイルと長尺シートの違いなど、塩ビ系床材にまつわるあれこれをご紹介していきます。

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塩ビタイルと塩ビシートの違い

床材でよく聞く「塩ビタイル」「長尺シート」の違いをまとめてみた

最初に、塩ビシートとはそもそもどのような素材のことを指すのか見ていきましょう。ここで理解しておきたいのが、同じく塩ビ系床材として使われることの多い「塩ビタイル」との違いです。

塩ビシートと塩ビタイルの違いを簡単に言い表すならば、製品の形状の違いということになります。その名の通り、塩ビシートはシート状の床材であり、塩ビタイルはタイル状の床材。形状が違うことによって、特徴やメリットがそれぞれ異なっています。

大きな面積を一気に張りたいなら塩ビシート

塩ビシートは、大きいトイレットペーパーのようなシートロール状の素材です。例えば、リビング全体の床を張り替えたいというような時に塩ビシートを使えば、一気に張り替えることが可能。フローリングやタイルのように1枚1枚張っていく手間が省け、大きな面積でも効率的に床を張ることができます。反対に、小さな面積を細かく張るには向かない素材と言えますね。

細かな箇所を張っていくなら塩ビタイル

一方の塩ビタイルは、塩ビでできたタイル状の素材。加工性が高く、カッターなどで簡単に切断できるため、場所ごとの形状に合わせて細かく張っていけるのがポイントです。大きな面積を一気に張る時は塩ビシートが適しており、反対に細かい箇所を仕上げたい時には塩ビタイルが向いていると言えるでしょう。 

長尺シートは塩ビシートの一種

床材でよく聞く「塩ビタイル」「長尺シート」の違いをまとめてみた

次に「長尺シート」とはどのようなものか解説していきます。長尺シートは、塩ビを素材とする床材のうち「塩ビシート」と呼ばれるものの1つです。つまり、「塩ビタイルと長尺シートの違い」というのは、先ほどご紹介したタイルとシートの違いということになります。

住宅の床材としてよく用いられるフローリングに比べ、塩ビシートは経済性や耐久性に優れた床材。設置コストが低い上に、メンテナンスがしやすく維持管理コストも少なくて済むため、以前から店舗・ビジネスホテル・公共施設といった不特定多数の人が訪れる場所で頻繁に使われてきました。

こうした塩ビシートの特徴である経済性・耐久性の高さを追求した床材が、長尺シートと言えます。表面は硬くクッション性がないため、衝撃に強く傷がつきにくいのが特徴。多くの人だけでなく、台車なども通過する店舗や事務所に適した素材なのです。

反面、足腰への負担が大きいことから、素足やスリッパで歩くことの多い住宅にはあまり向いていません。住宅の中で使われるとすれば、マンションの共用廊下やベランダといった耐久性が必要とされる箇所。部屋の床材を選ぶ際には、長尺シートよりもこの後ご紹介する「クッションフロア」が適しています。

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長尺シートとクッションフロアはどう違う?

床材でよく聞く「塩ビタイル」「長尺シート」の違いをまとめてみた

最後に、塩ビシートの一種である「長尺シート」と「クッションフロア」の違いについて解説していきましょう。

住宅の床材としてよく使われる「クッションフロア」

クッションフロアとは、塩ビシートのうち、中間層に柔らかな発泡性の素材を張り付けたもの。表面が硬い長尺シートと異なり、クッション性があって表面が柔らかいのが特徴です。そのため、素足で歩いても足腰に負担が少なく、長尺シートよりも住宅の床材に向いているとされます。

クッションフロアは価格がリーズナブルで加工性が高いというのもメリット。個人でも敷くことができるので、DIYで用いられることもあります。

耐久性で考えるなら長尺シートに軍配

こうして見るとクッションフロア一択な気がするかもしれませんが、クッションフロアには一つ難点があるのです。それは、耐久性があまり高くないということ。ご自宅のトイレや洗面所など、重いものを落とした時や棚を動かした時、床が凹んでいるのを見たことがありませんか。

これこそがクッションフロアの難点です。クッション性が高くて柔らかい分、耐衝撃性という点においては長尺シートの方が勝ります。室内であっても、物置スペースのような重いものを収納する場所や、土間など土足で立ち入る場所などは長尺シートが向いていると考えられるでしょう。 

まとめ

今回は、「塩ビタイル」と「長尺シート」の違いを中心に「塩ビシート」「クッションフロア」といった、塩ビ系床材の特徴や違いを解説してきました。

かつて塩ビ系床材は「安かろう、悪かろう」といったイメージがあり、安価ではあるがデザインが時代遅れと見られることも多い素材でした。しかし、技術の進歩により表面のプリントが本物と遜色ないリアリティで再現できるようになり、むしろ経済的で実用性の高い床材として再び広く取り入れられるようになっているのです。

家の床材というとフローリングに目が行きがちですが、状況に応じて塩ビタイルや塩ビシートの活用も検討してみてはいかがでしょうか。

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