たくさんの時間とともに、家族の思い出が刻まれる家。5年、10年と住み続けていくうち、家族がもっと心地よく暮らせるよう、住まいの改装を考えはじめる方も多いのでは。リビングを広くしたい、この壁を取ったらもっと使いやすいなど、気になる部分が目につくようになったら、間取りの変更を本気で計画する時期かもしれません。
今回のテーマは、間取り変更のベストタイミングについて。なんとなくリノベーションを思い描いている方、計画を実行に移す際の参考にしてみてくださいね。
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間取り変更ってなに?
まず、間取り変更について。間取り変更とは、壁を撤去して、例えば部屋と部屋、廊下と部屋をつなげてひとつの広い部屋にする。逆に、間仕切り壁を設置して部屋をふたつに分けるなど、既存の間取りを変更して新たな間取りに変更することです。建て替えと違い、その住居の構造を活かしつつレイアウトを変えて、家族が理想とする住まいへ近づける手段のひとつです。
リノベーションとリフォームの違い
間取り変更のような大がかりな改修はリノベーションに分類されるのが一般的ですが、変更する箇所やそれに伴う設備の交換などによりリフォームとされる場合もあります。実際には業者によって使い分けが曖昧な部分もありますが、基本的には下記のように定義されています。リノベーションとは、既存のままでも問題なく住める建物に、プラスαで新たな機能や価値をつけること。
具体的には、内外装や間取りの変更、よりモダンなデザインや住宅スタイルに変えたりと自分好みの住環境にアレンジすることです。一方リフォームは、老朽化したものやスペースを修繕し元の新しい状態に戻すこと。例えばクロス張り替えやキッチンなど水回り設備の変更などがそれにあたります。
間取り変更のベストタイミング
今より使い勝手のよい快適な間取りにしたいと思っていても、費用の面も含め簡単に決断できるものではありませんよね。じっくり考えて、しっかり計画を立てるための「間取り変更を行うベストタイミング」について見ていきましょう。
家族形態の変化
子どもの誕生、独立、親との同居などで家族構成が変わると、間取りの在り方によって住環境の快適さも変わりますね。家族形態の変化を見越しての住まいの見直しは、間取り変更の最適時期のひとつです。
間取りを変更することにより、広いリビングにしたり、子供部屋を分けたりと、その時の生活スタイルにマッチした快適空間を作ることが期待できます。
ライフスタイルの変化
次に、子どもの成長にともなって個室が必要になった時や、在宅ワークや趣味のための個室が必要になった時などライフスタイルが変化したときも、間取り変更のタイミングです。家での時間が増え、過ごし方が多様化している今、間取り変更で快適な空間作りをするケースが増えています。
住まいの変化
次に、住む家自体を変える際も間取り変更の最適時期となります。家族形態の変化をはじめ転職や賃貸物件の更新など、住居を変える理由は人それぞれですが、最近は初めからリノベーションを視野に入れて、中古物件を購入する方も少なくありません。建物自体は活かしつつ、構造上の問題がない限り、日当たりや風通し、使い勝手が悪い部屋、無駄な廊下などを自分仕様に変えられるのもリノベーションの間取り変更の魅力の一つですね。
施工のタイミング
間取り変更のタイミングで、工事を実際に始める時期も忘れてはいけない大切なポイントです。内容にもよりますが、間取り変更は数時間で終わる工事ではありません。騒音やほこりをはじめ、場合によっては仮住まいの場所を探さないといけないことも。ライフスタイルの変化を見越して施工のタイミングをしっかり見極め、実際に新たな生活が始まる前に竣工を迎えるのがベターです。赤ちゃんの誕生や親の介護が始まってから、受験の大切な時期などに生活に支障がでないようあらかじめ計画しましょう。
タイミングが大切な理由
家族がゆっくり歳を重ねていくように、住む家も年をとっていきます。間取り変更のプランニングの際は、住宅の築年数や劣化状態も考慮に入れるとよいでしょう。老朽化が進んでいる部分などを見過ごすと、のち修復が困難になり費用がかさんだりする可能性も出てきます。早めのメンテナンスを行うことで無駄な出費や労力もおさえられるため、家族の快適な暮らしと、良い住環境を保つためには適切なタイミングを逃さないことが大切です。
まとめ
長い人生の中で大半の時間を過ごす我が家、そして幾たびかおとずれるライフスタイルの変化。今後のライフプランを考えるその節目が、リノベーション間取り変更のタイミングと言えるでしょう。住みながら段階的に間取り変更をするなど長期で計画を立てたりと、じっくり考えた上で自分に合ったベストタイミングを掴んでくださいね。
writing:ヒミコ
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