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リノベーションで広いリビングに。家具のレイアウトはどうする?

リノベーションをするなら、家族が集まるリビングを広くしたい、と思いませんか。広いだけでなく快適に過ごせるリビングにするには、家具のレイアウトも悩みどころですよね。

今回は、リビングを広くするリノベーションの方法や、リビングの家具をレイアウトする時のポイントをご紹介していきます。

リノベーションでリビングを広くする

リノベーションでリビングを広くする方法を考えてみましょう。お部屋全体の面積は変えられませんから、リビングを広くすることで、他に狭くなるところがあるということになります。

最近では、個人が占有するプライベートな個室はそれほど広くなくてよいので、その分の広さをリビングなど共有スペースに振り分けたい、という方向性のリノベーションもよくあるそうです。

また、廊下を短くする、浴室・トイレ・洗面の水回りを海外のようにまとめてしまう、各部屋の収納をウォークインクローゼットにまとめる、というように、個室以外のスペースから少しずつ広さを捻出することも考えられるでしょう。

比較的取り組みやすいのは、リビングの隣の部屋との仕切りを取り払って、一つの大きな空間にしてしまう方法かもしれません。従来型のマンションの間取りリビングに隣接する和室をよく見かけますが、中途半端な物置のようになっているなど、うまくスペースが使えていないと感じる場合もあるようです。リビングとつなげれば、窓に面した明るい大きな部屋になりますね。

このように、間取りの変更を伴うリノベーションは、建物の構造や強度の基準を満たす必要があるので、専門の業者に相談して進めるようにしましょう。

家具のレイアウトはリビングでの過ごし方に合わせて

広いリビングをどのようなレイアウトで使うか考えたとき、置きたい家具や家電が思いつくかもしれませんが、まずは、リビングが広くなったら家族がそれぞれリビングで何をして過ごすだろうか、と想像してみてください。リビングに何があれば居心地よい空間になるのか、を基準にしてリビングに置くものを選ぶとよいでしょう。

テレビを見ながら団らんするときのソファ、小さいお子さんの遊べるキッズスペースやおもちゃ収納、リビング学習に落ち着いて取り組めるテーブル、子育て卒業後ならゆっくり読書ができるような一人掛けのソファもいいですね。テレワークのためのワークスペースや趣味のための作業スペースをリビングに作ることもあるでしょう。

近年、リビングの使用目的は多様化していますので、従来のソファとテーブルのリビングセット等にとらわれず、それぞれのご家庭ごとに本当に使うものを選びたいですね。

動線の確保で使いやすいリビングに

居心地の良いリビングのレイアウトでの大事なポイントのひとつは、生活動線や動作寸法の確保だとされています。歩いたり座ったり、物を取り出したりと、人の動きがスムーズにできるリビングは過ごしやすそうですよね。

置きたい家具を詰め込んで身動きのとりづらいレイアウトになることは避けたいところですので、事前にどのくらいのスペースをあければよいのか確認して、シミュレーションしておくことをおすすめします。

動線を確保するには、人が体を快適に動かせる動作寸法を把握しておくとよいでしょう。例えば、人が正面を向いて家具の横を抜けるには約60㎝、2人がすれ違うには90cmから120㎝の幅があるとよいとされています。また、テレビからソファまでの距離は、テレビの縦の長さの3倍あるとくつろぎやすいといわれています。

ちょっと面倒かもしれませんが、部屋や家具のサイズ、動線のためのスペースなど、しっかりと測っておきましょう。あらかじめ使えるスペースが分かっていれば、家具選びでの失敗も減らせますね。

・参考:フランネルソファ「インテリアの人間工学」

リビングのタイプ別に特徴をおさえて家具をレイアウト

リビングの形状(タイプ)に合わせた家具のレイアウトの参考として、マンションなどでよくみられる縦長リビングと横長リビングについて、レイアウトのポイントを見ていきましょう。

縦長リビングは中央に空間を作って


縦長リビングは、キッチンから見てダイニングとリビングが縦に並び、リビングの向こうに窓やバルコニーがあるタイプのリビングです。部屋の両側の長辺が壁になっていることが多いですから、比較的家具を配置しやすいリビングといわれています。

反対に、横幅は制限がありますから、レイアウトを考えるときには部屋の入り口から窓までの動線をしっかり取ることを意識するようにしましょう。

縦長リビングのおすすめレイアウトは、大きな家具を壁に寄せて、部屋の中央に空間を作るレイアウトでしょう。このレイアウトでは、縦に長い部屋で動線を確保しやすい、部屋の奥まで窓からの光を届けられる、窓まで見通せることで壁の圧迫感を軽減できる、といったメリットも考えられます。

ソファを壁に直角においてダイニングと仕切るレイアウトにするなら、ソファ選びがカギになりそうです。ソファ周辺の動線を確保するためにコンパクトなサイズのソファがいいでしょう。また、高さをおさえたローソファなら視線の抜け感を得られるので圧迫感が少ないでしょう。部屋になじむ重すぎないカラーを選ぶのもいいですね。

・参考:a.flat「縦長リビングダイニングを快適でおしゃれに変えるレイアウト」

横長リビングは左右にゾーニング

横長リビングは、キッチンから見て横に長い長方形のリビングです。窓が多くなるので採光や通風が良く、明るく開放感あるところが人気のようです。一方で、壁が少ないので家具の配置に工夫が必要になってくる間取りでもあります。

横長リビングのレイアウトは、ダイニングとリビングにゾーニングするところから始めましょう。特に理由が無ければ、キッチンに続くスペースをダイニング、その反対側がリビングにすると使いやすいでしょう。

リビングをダイニングからはっきりと分けて、生活や空間にメリハリをつけたいならば、ソファの背もたれをダイニングに向けて置くとよいでしょう。ソファに座ったとき、ダイニングやキッチンが視界に入らないので、テレビで映画などを見るときにも集中しやすいレイアウトといえます。

リビングとダイニングの間に収納家具を置く方法でもゾーニングができます。例えば、腰高くらいのキャビネットや背板の無いオープン棚なら、仕切りつつ空間の広さも生かせるでしょう。

一方で、リビングとダイニングに一体感を持たせたいならば、ソファに座ってダイニングが見えるようなレイアウトがよいでしょう。ソファをダイニングと反対側の壁に付けておけば、中央に広い空間ができて開放感あるレイアウトに。ソファをキッチンと斜めに向かい合うように窓側に置くレイアウトも一体感がありますね。

・参考:インテリア・サプリ「家具購入前に読んでおきたい横長リビングレイアウト2つの基本」

まとめ

リビングのリノベーションでは、快適に過ごせるレイアウトにするにはどうすればよいか迷ってしまうこともあるでしょう。そのような時には、リビングでどんな時間を過ごしたいのか、家族がリビングで何をして過ごすのか、イメージするところから始めてみてはいかがでしょうか。

家具や置くものが決まったら、人が動きやすいスペースを確保するように意識して、快適に過ごせるレイアウトを探してみてください。