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リフォームローンとは?住宅ローンの違いやメリット・デメリット総まとめ

自宅をリフォームするにあたってローンの利用を検討していると、住宅ローンのほかにリフォームローンと呼ばれる商品を目にする機会も多いのではないでしょうか。今回はこれからリノベーション・リフォームを行いたいと考えている方に、リフォームローンとはどのようなものなのかをご紹介。リフォームローンと住宅ローンの違いについても解説していきます。

リフォームローンとは?

リフォームローンは、民間金融機関によって提供されるローンの一つ。その名の通り、住宅のリフォームに関する費用に対してのみ利用できるリフォーム専用のローンです。ここでいうリフォームとは、水回り機器の改修・住宅の増改築・住宅の修繕などを指します。

リフォームローンで調達した資金は、住宅の新築や購入に利用することはできません。物件購入費用も含めたローンを検討するのであれば、一体型ローンを検討するのもいいでしょう。

参考記事:リノベーションで使えるローンまとめ〜一体型ローンとリフォームローンの違いとは

リフォームローンと住宅ローンの違い

リフォームにおいては住宅ローンを利用できる場合もありますが、リフォームローンと住宅ローンは次のような点で違いがあります。

  • 住宅ローンは購入物件を担保にするのが一般的だが、リフォームローンは担保不要の商品も多い
  • 住宅ローンは審査基準が厳しく審査期間も長めだが、リフォームローンは比較的審査が通りやすく審査期間も短め
  • 住宅ローンは金利タイプを「固定金利型」「変動金利型」「固定金利選択型」より選べる場合が多いが、リフォームローンは「変動金利型」がメイン
  • 住宅ローンは借入額が数百万〜最大1億円程度であることが多いが、リフォームローンは数十万〜数百万円程度と少なめの傾向がある
  • 住宅ローンの返済期間は最大35年と長めだが、リフォームローンの返済期間は15年程度までと短め
  • 住宅ローンに比べてリフォームローンは金利が高めの傾向がある

こうした違いを踏まえると、借入金額が少ないケースでは、住宅ローンよりもリフォームローンのほうが向いていると言えるでしょう。

参考:リフォームローンと住宅ローンの違いは?ケース別にチェック

リフォームローンのメリット・デメリット

借入金額が比較的小さいリフォームの場合に、使い勝手がいいと言われるリフォームローン。具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのか、見ていきましょう。

リフォームローンのメリット

まず、リフォームローンの大きなメリットと言えるのが「借り入れのしやすさ」でしょう。住宅ローンと異なり無担保で借り入れできる商品も多いのが特徴。担保設定が不要な分、住宅ローンほど多くの必要書類を揃える必要がなく、審査基準も比較的緩めの傾向があります。また、審査期間も短いため、設備や建物を早急に補修したいというような場合にも使いやすいと言われています。

無担保型のリフォームローンであれば抵当権を設定する必要がなく、抵当権設定にかかる費用や司法書士への依頼費用といったコストもかかりません。

また、リフォームローンは住宅ローンとの併用が可能というのもポイント。住宅ローンを35年などの長期で借り入れているケースでは、住宅ローン返済中にリフォームが必要になる場合もあるでしょう。返済能力に対してある程度余裕のある住宅ローンを組んでいて、問題なく返済を続けている人であれば、こうした場面でリフォームローンを組める可能性があります。

リフォームローンのデメリット

対してリフォームローンのデメリットと言えるのが、借入限度額の低さと借入期間の短さ。特に借り入れしやすい無担保型のリフォームローンは、借入限度額が数十万〜数百万円程度というのが一般的です。一部をリフォームするのであれば問題ありませんが、一千万円以上かかるようなフルリフォームで利用したい場合には担保型のローンを組む必要があります。

また、無担保型のリフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高め。借入期間が短いうえに金利が高いので、月々の返済額も高くなりがちです。

知っておきたいリフォームローンの注意点

リフォームローンを組むうえで覚えておきたいのが、リフォームローンも状況によっては住宅ローン控除(住宅ローン減税)が利用できる可能性があるという点です。住宅ローン控除というと「新築・中古住宅の取得時に使える制度」というイメージが強いかもしれませんが、リフォームであっても条件を満たせば対象になります。

100万円以上のリフォーム工事などとともに条件になっているのが、返済期間10年以上のローンを組むこと。これは住宅ローンでもリフォームローンでも対象となるので、住宅ローン控除を受けたいと考えるなら返済期間10年以上でリフォームローンを組む必要があります。

参考:住宅リフォームの支援制度

まとめ

住宅ローンに比べて借り入れやすく、住宅ローン返済中であっても利用できる可能性のあるリフォームローン。借入金額が少ないケースや、急ぎで修繕が必要なケースなどにおいて、特に有効なローンと考えられます。

金利の高さや借入期間の短さといったリフォームローン特有のデメリットを正しく理解したうえで、住宅ローンとリフォームローンのどちらを利用すべきか検討するのがおすすめ。自分では判断できない場合は、リノベーション会社や金融機関といったプロに相談してみるといいでしょう。