パナソニックならではのIHクッキングヒーターの特徴はグリルと先進的な機能です。グリルではメンテナンスのしやすさが光りますし、先進的な機能を次々と発表してきたところがパナソニック、これが目立っているのは卓上タイプでしょう。
それではIHクッキングヒーターのどんな点がパナソニックらしいかを見ていきます。
パナソニックが強みを見せるグリルの機能
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パナソニックのIHクッキンググリルが他のメーカーより秀でているのは、掃除が楽という、高いメンテナンス性です。掃除が楽だからお料理が楽しくなる、充分にあり得る話です。
ラクッキングリル
パナソニック製ビルトインIHクッキングヒーターの中・上位機種に搭載されているのが「ラクッキングリル」です。中位機種は遠赤外線、上位機種はIHと用いられているヒーターの違いはありますが、共通するのは上下ともヒーターが内蔵されておりグリル内がフラットになっていること。汚れを拭き取るのも実にスムーズです。
両面焼きグリル
ビルトインタイプの下位モデルや据置タイプの上位モデルに搭載されているのが「両面焼きグリル」です。露出ヒーターは上部のみ、下部のヒーターは内蔵されているというもので「ラクッキングリル」ほどではないものの、高いメンテナンス性となっています。
他のメーカーなら上位機種に搭載されているような機能なのですが、下位モデルにも搭載されているところが、グリルにこだわりを持つパナソニックといえるでしょう。
パナソニックが得意とする2つの機能
ここで紹介するのはパナソニック独自とまでは言い切れないものの、特徴的な2つの機能です。ただ両方の機能とも、上位の機種にしか搭載されていませんからご注意下さい。
オールメタル対応
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オールメタル対応ヒーターとは、IH専用の調理器具だけでなく、金属製なら他のものも使用可能というIHヒーターです。現在は他のメーカーでも搭載されていますが、この機能を最初に発表したのがパナソニックですから、メーカーが持っている技術力の高さがうかがえます。
このヒーターが搭載されているだけで価格が高くなってしまいますからビルトイン、据置ともに上位モデルにしか搭載されていません。またオールメタルモードの際には火力も落ちてしまうのが玉にキズなのです。この点はパナソニックに限ったことではありません。
焼き物アシスト
ビルトインタイプの上位機種にのみ搭載されている機能が「焼き物アシスト」。火加減が難しい10種類のメニューを内蔵しています。予熱が完了する時間や調理中の食材を裏返すタイミングを教えてくれることで、調理をカンタンにしてくれる機能です。
日立のIHクッキングヒーターの最上位機種にも、この機能が進化したようなものが搭載されています。スマホアプリと連動することで多彩なメニューの調理を手助けしてくれるといいますから「焼き物アシスト」が気になる方は、同時にチェックしてみる必要がありそうです。
パナソニック製の実際の売れ筋はどれだろう?
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以上、パナソニックならでは、もしくはパナソニックが得意とする機能を見てきました。しかし「価格.com」で人気のIHクッキングヒーターを調べてみると、これらの機能は搭載されていない製品が上がってきているのが面白いところです。
2020年4月の時点での人気モデルは、ビルトインなら「G32シリーズ」。3.0kWのコンロが2口、ラジエントヒーターが1口というスタンダードなモデルです。据置タイプなら「KZ-KG22D」。こちらは2012年に発表されたカタログ落ちモデルとなっています。
コストパフォーマンスを重視する方で、パナソニック・ブランドに魅力を感じるならチェックが必要なモデルといえるでしょう。
パナソニックが強みを見せる卓上タイプの機能
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カセットコンロの代わりになるようなIHクッキングヒーターはもちろん、2口のIHグリルを備えることで幅の広い調理が可能になるような製品もラインナップしているところが、パナソニックの卓上タイプの特徴です。
IHデイリーホットプレート
この製品は2口のIHグリルを備えており、ビルトインや据置タイプのIHクッキングヒーターをそのままテーブルの上に持ってきたかのような使い方ができます。これがあればキッチンが壁付きで設置されていても対面調理が可能になりますから、非常に画期的といえるでしょう。もちろんカセットコンロやホットプレートのような使い方もできます。
卓上タイプの実際の売れ筋はどれだろう?
「価格.com」を参照してみると、2020年4月の時点で「KZ-PH33」と「KZ-CX1」の2タイプがランキング上位に登場しています。
「KZ-PH33」はスタンダードな一口IHタイプで、カセットコンロの代わりになるようなタイプです。
注目は「KZ-CX1」、上で紹介した「IHデイリーホットプレート」です。コストパフォーマンスの高さが重視されがちな価格.comのランキングで、実売価格が4万円半ばという高額な卓上IHクッキングヒーターがランクインするのは異例のこと。パナソニックらしいオリジナリティが評価されているということですから、要チェックということができるでしょう。
まとめ
パナソニック製ならではという点が「ラクッキングリル」以外、あまり見当たらないのがビルトインと据え置きのIHクッキングヒーターです。発表されてからずいぶん経ち、製品ジャンル自体が枯れてきていますから、これはしょうがないのかもしれませんし、このことはパナソニックに限ったことでもありません。
一方で面白い製品が見つかるのが卓上タイプ、中でも「IHデイリーホットプレート」はキッチンのあり方自体に一石を投じた製品ということができます。
グリル以外にパナソニックらしい製品は出てくるのか?ビルトインと据え置きでも画期的な製品を期待したいところですね。