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リノベーションの前にチェックするポイント

「リノベーションをしよう」と心を決めたら、まず何から取り掛かるとよいのでしょうか。ここでは、リノベーション前に確認しておきたいポイント3つをご紹介します。

リノベーション前に、しっかり準備しておけば、リノベーションをスムーズに進められ、満足度も高いものにすることができるでしょう。

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リノベ前のチェックポイント1|目的を家族で話し合って決めておく

納得感の高いリノベーションにするために、リノベーションで達成したい目的をはっきりさせておくことが、とても大切と言われます。

気を付けたいのは、リノベーションをしようと思ったきっかけがそのまま目的になるとは限らない、ということ。直したいところや変えたいところがリノベーションのきっかけになることも多いかもしれません。住まいに関心が向いたこの機会に、そこから一歩踏み込んで、どのような暮らしをしたいのか、そのためにどのような住まいにしたいのかも、考えてみてください。

リノベーションで達成したい目的がはっきりすれば、優先順位も判断しやすくなります。リノベーションのプラン作りや設備選びの具体的な作業が始まれば、魅力的な選択肢がいくつも出てくるでしょう。その中から、予算内で満足度の高い選択をするためには、リノベーションの目的に照らし合わせて優先順位を決めて行きましょう。

また、リノベーションの目的を家族で共有しておくことも、スムーズにリノベーションを進める上で重要なポイントのひとつです。リノベーションを決めたら、スケジュール感や予算を話し合っておきましょう。例えば、費用はまず最初に確認したいところ。ローンを利用するなら申請のために早い段階からの準備が必要になるからです。

リノベ前のチェックポイント2|物件の状態を正しく把握する

リノベーションを決めたら、対象となる物件の状態を確認しましょう。目に見えているところの状態だけではなく、建物の構造や給排水管、集合住宅では管理状態など、表面的には目に見えないところまで調べておくようにしましょう。

中古物件をリノベーションして住むというニーズも高まっています。このような物件探しから始める場合でも、こういったポイントは大切ですので、しっかり確認してください。

□建物の状態検査

基本の築年数や間取り図はすぐに確認できます。築年数は、耐震構造の判断にも影響してきますので見逃さないように。判断基準の一つとして、リノベーション後の物件にどのくらいの期間暮らすつもりなのか、という見込みがあります。また、売却や賃貸に出す予定があるなら、築浅の物件よりも築20年以上の物件のほうが有利になることもあります。

一見して問題が無いように見える物件でも、見えないところを確認すると不具合が見つかることもあります。壁や床下に埋め込まれている配管が傷んでいると、漏水などのトラブルを引き起こしてしまうかもしれません。壁紙をはがしたらカビが広がっていたり、柱が傷んでいたりすることもあるでしょう。

見えない部分の設備についても、どの程度傷んでいるのか、修繕した経歴があるのか、などについて詳細に調べましょう。マンションなどの集合住宅では管理組合に問い合わせて資料を用意してもらうのもおすすめです。

□建築関連法規や管理規約の内容

法規制や管理規約によって、リノベーションの内容に制限があることも考えられます。何ができるのか、何をしてはいけないのか、専門家にもアドバイスをもらいながら、確認しておきましょう。

戸建て住宅なら、建物の構造や建築関連法規、立地エリアの住宅関連規制などを確認しておきましょう。耐震診断など重要な情報が不明なら、専門家にホームインスペクションを依頼しておくとより安心です。

マンションなどの集合住宅なら、管理規約や図面は必ず確認しましょう。専有部分と共有部分の範囲、建物の構造、部屋の天井・床下の構造、使用可能な建材の指定などは、リノベーションプランの作成にも影響する情報です。

リノベ前のチェックポイント3|頼りになるパートナー選び

リノベーションでは、各種工事や設備の取り付はもちろん、物件探しやリノベーションプラン作り、資金計画まで相談できる、専門の業者サポートを依頼することもできます。リノベーションのパートナーとなる専門業者選びは、その後の進捗や満足度、施工後のアフターフォローまで関わる大切なポイントとも言えます。頼れるパートナーを慎重に選びたいですね。

特に、フルリノベーションを考えているなら、業者探しはリノベーションを決めたらすぐに始めることをおすすめします。早い時点からプロの目で見たアドバイスをもらえれば、希望するリノベーションに合った物件をアドバイスしてもらったり、必要な手続きなども適切なタイミングで対応してもらうことができるでしょう。

リノベーションの業者を選ぶときにまずチェックしたいのは、業者の得意分野や業務内容が希望するリノベーションの目的と合っているか、という点です。ホームページがあれば、施工事例や担当できる業務の範囲を知ることもできます。フルリノベーションを請け負う業者でも、得意とするテイストや使う建材の傾向などがありますから、施工事例の写真などを見比べてみてください。

いくつかの業者に絞ったら、相談やヒアリング、物件の現地調査などを通して、担当の人と会って話す機会を持ちましょう。意見や希望を気兼ねせずに言い出せる雰囲気か、専門知識や対応力は十分ありそうか。安心して任せられる担当者であることは、業者選びでも重要なポイントです。

まとめ

リノベーションの前にチェックしておきたいポイントとして、達成したい目的がはっきりしていて家族が合意していること、物件の状態を正しく確認しておくこと、頼れるパートナーとなる業者を選ぶことの3点についてご紹介してきました。

実際のリノベーションは、この後、意外とタイトなスケジュールで進んでいきますので、ゆっくり考える時間はなかなか取れないかもしれません。リノベーションを始める前に、ここまでのポイントについてじっくり考え、クリアにしておけば、リノベーションをスムーズに進めていけるでしょう。

参考: 成美堂出版編集部「快適に暮らせるリフォームの基本」
参考:ゼロリノベ「リノベーションでよくある7つの失敗!上手に回避するには?」

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