「人生100年時代」と言われる昨今、40代は人生の折り返し地点にあと一歩というところ。日々の生活を楽しみつつ人生の後半の生き方も考え始めるこの時期に、住まいの見直しを視野にいれる方も多いのではないでしょうか。
生活スタイルが異なるとしても、同じ世代で共感できる点も多いはず。今回は「40代」にフォーカスしたリノベーションのスタイルをご紹介します。
40代でリノベーションをする目的
40代、様々な経験を経て自分に合ったライフスタイルも確立される頃でしょうか。やりたいこと、すきなこと、人生で何を重視するかがハッキリしていることは、理想の住まい作りをするのにもプラスに作用するもの。40代では、必要に迫られてやむを得ずというよりは、ある程度のこだわりを詰め込んだ、より快適な空間を作ることを目的としたリノベーションをする方が多いようです。
ある程度定まってきた家族の形をベースに、今後の人生プランも考慮しての住まいの見直し。今現在、そしてこれからの人生も楽しむために、生活の拠点となる住まいをより心地よい空間にするポジティブなリノベーションと言えますね。
しっかり考えておきたいこと
リノベーションには、時間、お金、労力がかかるもの。家族構成やライフスタイル、さまざまな面から柔軟に検討しながら丁寧に計画をすすめることは、理想の住まい作りを成功させる秘訣のひとつです。さらに、後半生の準備もはじめる40代は、下記のような点もしっかり考えておくとよいでしょう。
- 今後の生活、老後の資金
- ローンを組むとしたら、何歳で終わるか
- リタイア後にローンの支払いは可能か
その他お金の不安はつきものですが、現在の収入や貯蓄額、退職後の生活も考慮した、無理のないマネープランを立てることはとても大切です。
40代ライフスタイル別の人気スタイル
では、実際に人気のリノベーションをライフスタイル別に見てみましょう。
シングル
例えば、在宅ワーク中心の生活に合わせたこだわりのワークスペース。
一人暮らしのリノベーションは、自分だけのライフスタイルに合った間取りに、細部にまでこだわりを詰め込むことができる、まさに自分の城づくり。賃貸住まいの場合、これから先も支払う家賃総額やローンの完済時の年齢を考えて、思い切ってリノベーションを踏まえた中古物件を購入したりと、40代は住まいを真剣に考える傾向にあります。
生活の中心となることや、人生を豊かにする趣味などを住まいのメインとしたリノベーションが人気です。
夫婦
例えば、自分だけの趣味の部屋。
自分たちの現在のライフスタイルと、老後2人でどう過ごすかを考えてのリノベーションが人気。趣味やそれぞれの好きなことを重視して、好きな場所、お気に入りのスペースを設けることで、気持ちにも生活にもメリハリがつきます。その他、階段や浴室に手すりの設置やバリアフリー化など老後の生活を考慮したリノベーションも需要があります。
ファミリー
やはり、リノベーションの中心は子供との生活を考えて。
生き方の多様化のため、40代と言っても、育児真っ最中だったり、思春期の子供がいたりと様々です。子供の年齢によって生活は違うものの、やはりファミリーのリノベーションでウエイトが大きいのは、親と子の程よい距離を考えたもの。
最近は、独立した子供部屋でも、玄関からかならず家族の誰かと顔を合わせられるような間取りや、リビングなどのオープンな空間に子供スペースや勉強机を設置したりと、家族間コミュニケーションを配慮した動線が人気です。
エコリノベーション
エコリノベーション、もしくはエコリフォームとは、「エネルギー消費を減らし、人にも地球環境にもやさしい家づくり」のこと。より快適な空間づくりにつながる省エネ性能、冷暖房効率の向上などを考え、こちらも40代でのリノベーションの人気のスタイルのひとつです。具体的には、主として下記のような施工内容となります。
- 床、壁、天井などへの断熱材の充填
- 断熱窓や二重窓の設置
- 節水型トイレ、高断熱浴槽の設置
- 使用時はCO2を排出しない太陽光発電や燃料電池、両方を組み合わせたダブル燃料など、環境に優しい設備の導入
また、風通しのよい間取りに変更して冷房の使用を控えることや、湿気をコントロールする珪藻土（けいそうど）や天然木など、できる限り自然素材のものを使い、環境と自然に配慮することもエコリノベーションのひとつです。
省エネで特に期待できるのは「光熱費の削減」。経済的にメリットがあるのも、まだまだ支出が続くことが予想される40代に人気の理由です。
ただ、エコリノベーションには費用がかかるので信頼できる業者としっかり相談して決めてくださいね。
まとめ
40代でのリノベーションは、生活の中でプライオリティを置く部分が施工内容の要。人生を自分の軸で歩みはじめ、今後のことも現実的に考えることができる40代ならではの住まいの見直し。現在そしてこれからの暮らしを見直す良いきっかけにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
